タカサゴモズ(Lanius schach formosae) Long-tailed Shrike
飛行機の関係で皆が先に帰り、私だけが空港で1時間ほどの時間をもてあました。
空港内のお土産店を見てまわっても良いのだけれど、せっかくなら鳥を1種でも増やしたい。
そこで私は、空港から出ているバスに乗り込んだ。このバスは桃園国際空港と高鐵桃園站を結ぶものだ。
私はこういう事もあろうかと、あらかじめGoogleマップの航空写真を使って、空港周辺で何か鳥が居そうな場所を探しておいた。すると高鐵桃園站の周辺は高鐵嘉義站周辺同様、荒地になっているようだったのだ。
バスが站に着いた。
街路樹で居眠りをしているベニバトの雄を横目にこの荒地に向かうと、想像通りの光景が広がっていた。
あまり手入れのされていない草地に点々と葉の無い木が立ち並ぶ、絶好の狩り場。その木の梢には、獲物を探して辺りを見回すタカサゴモズがいたのだ。
タカサゴモズは、時折獲物を見つけては草地に舞い降り、そしてまた次の見晴らし場にとまる。飛んだ時には特徴的に長い尾羽が美しく流れ、大した存在感を放つ。
しばらくすると、縄張りに侵入してきた別個体を追いかけて行ってしまった。
【2011/12/29/台湾 Taipei, Taiwan/Dec. 2011】
ミカドキジ(Syrmaticus mikado) Mikado Pheasant
しんと静まり返った冬の山。
たまにやってくるキンバネホイビィが小動物のようにチョコチョコと私達のすぐ横を駆け回り、たまに遠くの針葉樹に小さなズアカエナガの群れが通りかかる。気配のする方を見ると、タイワンザルが移動中だった。
やがて空気が湿気を帯び始めた時。この山の主、ミカドキジが厳かに姿を現した。
間もなく、まるでこのミカドキジが引き寄せたかのように、辺りは濃霧に覆われた。
【2011/12/26/台湾 Taichung, Taiwan/Dec. 2011】