ノジギクが咲き乱れる海岸線の道でハナヅルソウの花が咲いていた
南アフリカ原産の園芸種であるが、逃げ出して野生化したものだ
同じハマミズナ科のマツバギクも海岸で野生化しているのを時々見かける
CAM植物として知られていて、乾燥ストレスや塩ストレスによって、C3 型から CAM 型に光合成型が転換する
CAM型光合成とは、ベンケイソウ型有機酸代謝型光合成の事で、夜間CO2を取り込み、リンゴ酸を生成して液胞に貯蔵、日中は逆にリンゴ酸からCO2を生成し、光合成に利用するものだ
水分の蒸散が激しい日中に気孔を開けCO2を取り込む必要がなく、水分の損失を抑制する事ができるため、乾燥地帯の植物や着生植物に多く見られるシステムなのだ
国内に分布する CAM 植物は200種を超え、そのうち栽培されている種がおおよそ8割を占める
在来種は56種で、ほとんどは岩場や海岸など厳しい水分環境下で生育している
引用)日本国内に分布するCAM植物及びその生育環境
八大龍王神のある佐世保市淡島の対岸に逸出したハマミズナ科のマツバギク
2012年7月撮影
乾燥には強いが、湿り気が多い場所は生育に適さないので、石垣のような水はけの良い場所に生えているのだろう
ハナヅルソウは日中に開花するが、お天気が悪い日には花を閉じているとの事
耐寒性はある程度持っているようだが、霜には弱いようで、海岸に多いのは、内陸より多少暖かい為ではないのか
学名:Mesembryanthemum cordifolium L.f.
和名:ハナヅルソウ(花蔓草)
ハマミズナ科 アプテニア属
撮影 2022年11月 大分県
初版 2013年06月23日
記事アップロード 2022年12月17日
画像アップロード 2022年12月13日 2022年12月15日