9月に見つけた野草の花(大分県)
タンナトリカブト(丹那鳥兜)
Aconitum japonicum Thunb. subsp. napiforme (H.Lév. et Vaniot) Kadota
キンポウゲ科 トリカブト属
花期 : 9~11月
生育地 : 山地の林内、林縁、草地
分布 : 本州(近畿)~九州
RDB指定 : 環境省カテゴリ:なし 大分県:絶滅危惧Ⅱ類
今年(2021年)5月の事、くじゅう連山にて藪漕ぎしていると、タンナトリカブトの群生地を見つけた
明るい自然林の林床に多くの株が自生していて、私の知る自生地の中では間違いなく最大のもの
撮影:くじゅう
花期に訪れてみると、今が盛りと咲き乱れていて、素晴らしい花園となっていた
ここにはキツネノカミソリも群生していて、夏には、すでに花鑑賞に訪れていたのだった
撮影:くじゅう
大分県では多く見られるように思っていたが、調べてみると県の絶滅危惧Ⅱ類に分類されている
多く自生する場所もあるが、個体数は減少傾向にあるのだろう
撮影:くじゅう
長崎県の雲仙には、ウンゼントリカブトと呼ばれるものが自生していて、以前固有種だと思っていたが、実はタンナトリカブトと同一だったのだ
タンナトリカブトとは葉の大きさが違うとの話を聞いていたが、それは違っていたようだ
撮影:くじゅう
タンナトリカブトは草丈50~100cm程度のキンポウゲ科多年草
茎は直立または斜上(他の植物にもたれかかる)し、分枝せず、上部の葉腋に濃紫色の花を付ける
全草に毒を持ち、トリカブト、ドクゼリ、ドクウツギは日本三大有毒植物とされる
撮影:由布岳付近
根生葉と、下部の茎葉は花期に枯れる
茎葉は互生し、長さ5~15cm程で、3深裂または3全裂する
撮影:由布岳付近
トリカブト類の若葉はニリンソウと似ている為、しばしば誤食による中毒事件が報道される
不幸にして、亡くなった方もいるようで、注意が必要なのだ
撮影:由布岳付近
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