やっぱり大人は判ってくれない
原題 LA FAUTE A FIDEL!
製作年度 2006年
製作国・地域 イタリア/フランス
上映時間 99分
監督 ジュリー・ガヴラス
音楽 アルマンド・アマール
出演 ニナ・ケルヴェル/ジュリー・ドパルデュー/ステファノ・アコルシ/バンジャマン・フイエ
政治・社会情勢の激動が続いた70年代初頭のフランス・パリを舞台に、時代の波に揺れ動く一家族の姿を9歳の少女の困惑と心の成長を通して描いた感動ドラマ。
1970年のパリ。9歳の少女アンナ(ニナ・ケルヴェル)は、名門カトリック女子小学校に通う成績優秀なお嬢様。
スペインの貴族階級出身で弁護士の父フェルナンド(ステファノ・アコルシ)と雑誌記者の母マリー(ジュリー・ドパルデュー)、弟のフランソワと共に何不自由ない幸せな毎日を送っていた。
ある日、長年スペインでフランコ独裁政権を相手に反政府運動を行っていた伯父が亡くなり、残された叔母と従姉妹がアンナの家で暮らすことになり
これを境に、アンナの両親は次第に共産主義的な価値観に目覚めていく。
アンナは、どうやらフィデル・カストロという人が原因らしいと知るが、おかげで彼女の日常は一変、両親からお気に入りの宗教学の授業を禁じられたり、小さなアパルトマンへの引っ越しを強いられたりと不自由な生活を余儀なくされてしまい…。
「ぜんぶ、フィデルのせい」とは、髪を梳かしてくれ、上品な食事を作ってくれた、大好きなキューバ人のお手伝いさんフィロメナが、
スペインから逃げてきた従姉妹の親子をきらって、フィデル・カストロを説明した時に出てきたセリフ(笑)
伯父さんの死をきっかけにパパは、政治不安の祖国に何もしてこなかったという想いから社会的良心に目覚め、
ママと二人でチリへと旅立つんだけど、突如ヒッピーのような身なりで帰国。
共産主義の洗礼を受けた両親はまだ9歳のアンナに理解させようともせずビンボーな生活を強いる(笑)
なんでー?!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_ang1.gif)
(byアンナ)
庭の無い狭いアパート!
弟と一緒の部屋!
いつでもうじゃうじゃ見知らぬ人が居るお家!!
おまけにお手伝いさんの作る食事はまずいし、
楽しみにしている"日曜日"も"ダンケツ"の精神とやらで、デモに連れて行かれて怖い目にあうしっ!
もうイヤーッ!!
で、画像のような日々(笑)このぷーっとむくれた顔が可愛いんですが、
ここから彼女の、戦いが始まるんです♪
大人から発せられる
?を、少女なりに理解しようと大人にぶつかっていきます♪
キョーサン主義?カク戦争??ヒッピー???チューゼツ???ダンケツの精神???
可愛い勘違いや、おそらく初めて体験するブルジョワ社会での孤独などを経て
彼女は大人を信頼し、大人社会に歩み寄る努力をします
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hearts_pink.gif)
アンナのファッションも可愛いし、
ラストシーンも含めて、個人的には好きなシーンがたくさんあり
冷たい雪の中、観に行った甲斐がありました
そうそう、ママが熱くなっていた署名運動。女性解放運動。ウーマンリブという言葉が生まれたのもこの頃だったのですね。