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脚本 藤本有紀
演出 柴田岳志
制作統括 磯智明
音楽 吉松隆
語り 岡田将生
出演 松山ケンイチ/深田恭子/玉木宏/豊原功補/松田翔太/山本耕史/西島隆弘/田中麗奈/武井咲/小日向文世/和久井映見/阿部サダヲ/中村梅雀/井浦新/上川隆也
第21回 「保元の乱」 %
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今回はついに戦いの場でまみえる事になった清盛と忠正、義朝と敵側の父・為義と弟為朝
同じくそれぞれの忠臣・鎌田通清と正清の父子の、
之までに描かれた関係を思い出させながらもそのキャラが色濃く出た「その時」を迎えてどう戦ったのか?
この機に一気に出世したい義朝と、それに刺激を受けながらも
「死なば諸共」の身上の清盛の、振り切れぬ姿が印象に残る回でした。
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戦いの明暗を分けた朝廷の争いは後白河帝側の信西の決断VS上皇側の頼長の判断となり、
「夜討ちか否か」の新興貴族と摂関家の反応の違いに
そもそもの政治に対する姿勢とかが垣間見れて、
「孫子に曰く、理に合えばすなわち動き、理に合わざればすなわち止まる」と、
同じ戦法の前に、同じく孫子の兵法の引用をしたものの、2人の解釈は性格を現している。
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今回はただ1日の戦いを描いたものではありますが、
第一回から丁寧に描いてきた平氏、源氏のそれぞれの立ち位置。
清盛と忠正の想い、義朝と為義の対立、
幼少時からの清盛と信西の出会いから既にあった信西の上昇志向。
鳥羽上皇に疎まれハブられ続けた崇徳と、気楽に生きてチャンスを得た後白河。
兄弟でありながら摂関家のただ一つのイスを巡って対立してきた忠通と頼長。
バラバラに描かれて、複雑難解だった人間関係が、
この朝廷を2分する戦いによって一つの流れになってきました。
それと同時に、当日の出陣前の血気にはやる短気な義朝と、
その彼と温度差のある後白河帝側の側近達・・―。
そこに、もう次なる戦いの予感がしたのは考えすぎでしょうか?
さて来週も、男の、武士のドラマが展開されるようです・・・
その時の清盛・・・楽しみにしたいと思います
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