彼らはその星を見て、非常な喜びにあふれた。 マタイ二10
ある人々の耳にはクリスマスの鐘の音は、悲しげな調べに聞こえることもあります。彼らには、その音は物悲しく響くのです。それは苦い思い出を呼び起こすからです。一年前の幸せなクリスマスの後に、深い悲しみがやって来たのです。死は彼らの宝物を奪っていきました。・・・・・クリスマスだけではなく、あらゆることが自分たちが失ったものを思い出させ、悲しみの傷口をもう一度広げるのです。でもこれらのことは、クリスマスの陰です。しかし、自分たちの失ったものについて痛ましい思いに閉じこもるのは、もうよしましょう。・・・・・忍耐するのです。信頼するのです。悲しみの熱い涙を乾かすのです。見上げなさい!長く伸びる陰を追い出しなさい。物事には、地の側と天の側とがあるのです。「見えるものは一時的であり、見えないものは永遠に続く」のです。このクリスマスを、いつまでも思い出に残るクリスマスにしなさい。この日にあなたの思いと、意志と、感情と生涯を、天の側に置くのですから。
J・F・ベイリー神学博士
カウマン夫人著 慰めの泉より