二つまとめて書きます。記事を分けるほどのことは無いからです。
(1)トランプ氏のロシア口撃一発目
産経新聞 2025/1/23 09:11
『トランプ氏「ばかげた戦争やめろ」 露との取引不成立なら「高関税・制裁」とSNSに投稿』
https://www.sankei.com/article/20250123-FZM7DDZ2M5IPVBL3PRQTSXGPCI/
これが本当かどうか確認するには、TASS通信を見るのがいいです。
TASS通信
Trump threatens to curb Russia’s exports if no deal on Ukraine reached
1月23日 02:00
(日本語訳)トランプ大統領、ウクライナ問題で合意に至らなければロシアの輸出を制限すると警告
どうやら本当で、自分のSNSの投稿記事です。
TASS通信の記事から引用
『「もし我々(ロシア)がすぐに『合意』を結ばなければ、ロシアが米国や他の参加国に販売するあらゆるものに高水準の税金、関税、制裁を課す以外に選択肢はない」とトランプ氏は自身のTruth Socialページに書いた
さらに、米国大統領はロシア側に「非常に大きな恩恵」を与える用意があると述べた。「今すぐ和解し、この馬鹿げた戦争を止めろ!事態は悪化するだけだ」と同氏は書いた。』
大体、このような内容のようです。
一応、言うのはタダだから吠えてみた・と言うことでしょう。
実は、中国はこれで結構軟化しています。
去年ですが、「中国が台湾に武力行使したらどうしますか❓」との記者の質問に対し・・・
「アメリカは介入しない。200%関税をかける!」と答えました。
中国も堪えて、その後トランプ氏への姿勢が軟化しました。
トランプ氏がヤバイ中国は、どうしたか❓
子分の日本の頭をナデナデして、日本を懐柔しています。
すぐそれに乗る軽薄な日本政府。どうかな❓と思いますけれど・・・
中国の主要貿易相手国
https://www.tokai-center.or.jp/pdf/24/kaihou2024_3.pdf
輸出 米国(14・8%)、日本(8・4%)、韓国(7・2%)
輸入 輸入 台湾、韓国、日本
アメリカ
https://boueki.standage.co.jp/america_export_basic/
2022年輸入 1位:中国16・4%
日本2021年
https://www.jftc.or.jp/kids/kids_news/japan/country.html
輸出 ①中国21・6% ②アメリカ17・8% ③台湾7・2%
輸入 ①中国24・0% ②アメリカ10・5%
何故、中国が「200%関税」で軟化したのか分かりましたね❓
せめて日本は手なずけておこうと言うわけです。
「台湾有事は、日本有事!」
台湾有事が起きれば、間違いなく世界大恐慌が起きます。
一番先に沈没するのは、日本です。
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トランプ氏は、これに味をしめて、ロシアにも軽く先制「口撃」をしました。
しかし、ロシアには全然効き目がありません。
既に相当の経済制裁を科しています。あと、何を制裁するのか悩むでしょう❓
おまけにロシアの主要輸出国は中国とインドで、どっちも一筋縄では行かない相手です。
まあ、マスコミ向けにリップ・サービスしたと言うことかと思います。
ほとんど、意味のない冗談みたいな話だと分かると思います。
マスコミは、喜ぶネタです。
(2)クルスク戦線でロシア軍が進撃
航空万能論 2025.01.23
『ロシア軍がクルスクで領土を奪還、ポクロウシクでもT-0504を遮断寸前』
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russian-forces-retake-territory-at-kursk-nearly-cut-off-t-0504-at-pokrovsk/
クリスマス休暇明けの大進撃の後、ロシア軍は一服していました。
その後、ウクライナ軍は何とかスジャ南のマフノフカの拠点を奪還してロシア軍を2kmほど南に押し返しました。
ウクライナ軍が、反撃できたのはこれだけです。
小休止していたロシア軍は、再び前進してマラヤ・ロクニャの南西方面で支配地を広げました。
ジリジリとマラヤ・ロクニャの補給路の幹線道路38k024に接近しつつあります。目測約2km程度でしょうね。この補給路を遮断されるとマラヤ・ロクニャから北のエリアは、放棄して撤退するしかないでしょう。
兵力不足のウクライナ軍は、強力な拠点があってもその横から突破されて、結局包囲を避けるために撤退することの繰り返しです。どこでも、こんな光景が見られます。
(3)ポクロウシク東方面
ヴォズドヴィジェンカVozdvyzhenkaを制圧した後、周辺に占領地を広げていました。突出部を作って面的に広げるのはロシア軍の常套手段です。こうするとウクライナ軍は反撃のチャンスが生まれません。遅いですが手堅い作戦です。強い方が手堅く攻めるのですから、ウクライナ軍には反撃の余地がありません。
既に北西方向の大物流幹線道路のT-0504は戦闘範囲に入っていましたが、こちらの方向に進撃を始めました。あと1kmくらいで道路に到達します。これで東のコンスタンチノフカ(Костянтинівка)方面への補給は、ポクロウシクから北に大きく迂回してクラマトルスクКраматорськに送るしかありません。相当、北部ドネツクへの補給は苦しくなっていると思います。
それに比例してチャシブ・ヤル(Chasiv Yar)やトレツクТорецькでロシア軍が進撃しています。
トレツクТорецькは、市街戦が最終段階でロシア軍が掃討作戦に入っています。
更に状況は悪化しつつありポクロウシクに西のドネツク市から来ている補給路の2本目の鉄道と幹線道路E-50まで北に5km地点までロシア軍が進出しています。
ルートT-0406の北にある拠点のコトリーネ(Kotlyne)をロシア軍が制圧しました。
この北には、幹線道路E-50まで拠点になる集落はありません。
畑地帯で塹壕と陣地だけでどれだけ防衛できるかと言うと、数で押されればやがてはロシア軍に突破されるでしょう。
こうなるとポクロウシクとデイミトロフМирноградは、西のドニプロ市から来る補給を失います。
時間の経過とともに段々、中部ドネツクと南ドネツクのウクライナ軍は苦しくなっていきます。
南ドネツクでは、ヴェリカ・ノボルシカ(Velyka Novosilka)の包囲戦が最終段階で、もう守りようがありません。
ここを攻めているロシア軍は、やがて北上してポクロウシク包囲戦に参加するでしょう。
解説の仕様もなくウクライナ軍の苦戦が時間とともに強まります。
停戦交渉をロシアに申し入れる以外に取るべき道は、ありません。
これ以上、戦闘を継続しても無駄にウクライナ兵が死傷するだけです。
※関連日記目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑧
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27
メモ
ウクライナ向け米製兵器は欧州が費用負担、NATO事務総長表明
By ロイター編集
2025年1月23日午後 7:46 GMT+91時間前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/NIC5LLUW7RL3JGI2KHUF42SJPI-2025-01-23/
航空万能論 2025.01.21
『ヴェリカノボシルカを巡る戦い、ロシア軍が市内に侵入して足場を築く』
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/battle-for-velika-novosilka-russian-troops-enter-the-city-and-gain-a-foothold/
記事は、ヴェリカ・ノボルシカを中心に取り上げていますが日記ではクピャンスク方面を取り上げます。
最近の傾向としてロシア軍が活発に活動するエリアが増えました。
①クピャンスク方面
②スバトボСватове方面(クピャンスク南東方向)
③リマンЛиман~クレミンナ方面(スバトボ南西方面)
クピャンスク~リマンに至るエリアです。各方面ともこれまで活動はしていますが、どちらかと言うと控えめでした。
それが、最近は活発化していてクピャンスクでは、これまでとは違いオスキル川北方面でウクライナが支配する西岸に渡る動きが出てきました。②と③は、今回は省略。
大体、活動しているのはクピャンスク市街からオスキル川沿いに北に約10kmほど行ったドヴォリチナ(Dvorichna)付近です。
2か所で渡河して、そのうち北側の方はウクライナ軍が追い返すことに成功しました。
ところが、南側の方はロシア軍が足場を築くことに成功してドヴォリチナ(Dvorichna)市街を攻撃中です。
それが、航空万能論の記事の略図です。
TASS通信の記事を見ていたら、22日のロシア国防省の発表が報道されていました。
ロシア国防省の発表によると、ドヴォリチナ(Dvorichna)から南西方向に下ったところにあるザパドネ(Zapadne)を制圧したと言うことでした。約オスキル川から約3kmほど入り込んでおり、ドヴォリチナ(Dvorichna)と合わせると面的に広く制圧しており、ロシア軍のオスキル川渡河作戦は成功したと評価できます。
こうなってしまうとクピャンスクのオスキル川西側の市街地は、これまでとは違う北側から攻められることになります。
東と北の二方向から攻められることになりますから、ウクライナ軍は苦しくなります。
ここまでは、現在の戦況です。
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記事タイトル
Russian army’s foothold on Oskol River’s right bank growing, expert says
1月22日 20:53
(日本語訳)専門家によると、ロシア軍のオスコル川右岸での拠点が拡大している
この記事にロシア軍のザパドネ(Zapadne)制圧が出てきます。ロシア国防省の発表ですから、多分事実でしょう。
実は、他にも重要な情報がさりげなく書いてあります。
「ソロヴィヨフ・ライブTV局」
2022年からウクライナ紛争を見ていた人は、ソロヴィヨフ氏の名前を知っているかもしれません。ロシア:イケイケ番組の有名な司会者です。ロシアの人気番組の司会者と言ったところです。
ロシア軍が調子が悪かった秋頃は、西側がこの番組を取り上げて笑いものにしていました。「ソロヴィヨフが、何を言った」とか「ソロヴィヨフが、どうした・・」とか結構、話題を提供してくれました。趣味人日記の2022年秋の記事を探すと、ソロヴィヨフ氏の話が出てきます。
それは、いいのですが軍事専門家、ヴィタリー・キセリョフ大佐の話が出てきます。
『「オスコル川右岸では、我々は北西方向に進軍し、足場を強化している。・・・・・・例えば我々がオスコル川に近づくことすらできなかった3、4か月、半年前とは似ても似つかない。今日、我々はオスコル川を突破した」と彼は語った。』
最近、ウクライナ軍はこれまでロシア軍の突破を阻止してきたエリアで守り切れずロシア軍の進出を許すケースが出てき始めました。それはロシア軍にしても同じ印象を持っていることが、記事から分かります。複数方面でほぼ同時期に起きていますから、おそらく1~2か月前頃からウクライナ軍の弱体化が進んでいることが、ロシア側の記事からも見て取れます。
これが、最近ウクライナ軍があちこちでロシア軍の進出を防ぎきれない理由の一つであろうと思います。
もう一つ推測できるのは、ウクライナ軍は大量に中・大型のドローンを投入してロシア領の越境攻撃を激化させています。ウクライナのドローン製造能力が、それほど拡大したとは思えません。生産できる量が同じだとすれば、中・大型のドローンの製造を大幅に増やした分、前線の兵士が死ぬほど必要な小型ドローンの製造を減らしているであろうと考えられます。全部の部隊ではないですが、ウクライナでは政治力のない部隊は武器や装備を十分に獲得できない構造があります。部隊によっては、ドローン不足が深刻化しているのかもしれません。特に偵察ドローンです。拠点から遠く離れたドローンでしか監視できないようなエリアでロシア軍の突破が目に付くのが、その根拠です。
兵士不足、ドローン不足などが相まってウクライナ軍の弱体化が一部の部隊で進んでいることが伺えます。つまり、2025年は去年以上にロシア軍とウクライナ軍のトータルの意味での戦力格差が拡大していくことが予想されます。
この差は、沢山の事柄の積み重なりと、ウクライナ政府とウクライナ軍の組織上の構造的な欠陥が原因です。おそらくこの欠陥を改善するのは、無理だと思います。何かをどうしたから、この戦力差が埋まる・という性質のものではありません。
あるいは、シカゴ大の教授の指摘する通りウクライナ軍の継戦能力は去年の12月から数えて6~7か月程度なのかもしれません。やはり今の差を見ると、それが根拠のない推測では、ないように思います。
『ウクライナの継戦能力について(シカゴ大ジョン・ミアンシャイマー教授)<ウクライナ紛争2025・01・08』
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/f7f1c10bf204015297f9f06378b3f7a1
※関連日記目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑧
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27
星取表
https://www.sumo.or.jp/ResultData/hoshitori/1/1/
琴櫻●ー〇尊富士
金峰山●ー〇豊昇龍
王鵬●ー〇霧島
10勝2敗:金峰山
9勝3敗
豊昇龍、霧島、王鵬、尊富士
明日の取り組み
琴櫻ー金峰山 豊昇龍ー大の里 霧島ー高安 王鵬ー宇良 尊富士ー阿炎
十両
獅司〇ー●安青錦
竜電□ー■若碇
①11勝1敗:獅司
②10勝2敗:安青錦、竜電
※若碇は、休場
https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202501230000470.html
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と言うわけで負けた金峰山が、まだ2敗でトップです。しかし明日も大関の琴櫻と難敵が続きます。
西前頭14枚目の金峰山に大関3人当てるのかな?と思いますが、大サービスです。
『豊昇龍が独走の金峰山を止めた、立ち合いから一瞬のはたき込みで3敗死守 優勝争いは大混戦に』
https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202501230000980.html
大分、混戦になり優勝争いは低レベルながら面白くなりました。
豊昇龍は、明日から大関戦です。大関・横綱は後半に上位との対戦が組まれるので先行していないとやや不利です。
豊昇龍は、頑張り切れるか❓
霧島、王鵬は役力士との対戦が終わっているので明日以降は、対戦相手が軽いです。軽いから勝てるわけでもないですが・
霧島は完全に復調しました。3連敗のあと9連勝と元大関の意地を見せています。まだ28歳ですから老け込む歳でもないでしょう。気持ちの問題だと思います。
王鵬は、力を付けてきましたね。もう一番勝てば新小結でしょう。強くなる様子が琴櫻と似ています。階段を一歩づつ上るような感じがいいですね。琴櫻は、今場所は綱取りのプレッシャーで崩れましたが・・
尊富士は幕内上位に上がってから、上位とどんな相撲を取るか?
大の里のようには、行かないと思います。それでも十分すぎるほど強いですネ。
ベテラン27歳で若いとは言えませんが金峰山は出世しそうです。前頭5枚目が最高位ですから十両に落ちて反省して復活したと言えるでしょう。195cm180kgの体ですから本来の突き押し相撲に徹すれば強いと思います。
※関連日記目次
「欧州サッカー&大相撲&ボクシング」の記事目次③
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e1c3411cc4e400cbb1f90e45064e8d35
他国のことなど普通気にしません。しかし、最近イギリスの何かがおかしい・と思えるようなことが多いです。大体、全部ウクライナ紛争を調べているうちに、その周辺におかしなことが無数にあることに気が付きました。ウクライナ紛争に興味を持たなければ一生無関心で知らないままだったかもしれません。
その一つのヒントがイギリス国鉄の民営化の失敗に見えます。
【イギリス国鉄】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E5%9B%BD%E9%89%84
【google検索>イギリス国鉄は分割民営化されましたか?】
イギリスの国鉄は1994年以降の改革で運行とインフラを分離した「上下分離」方式で運営されるようになり、「上(運行)」の旅客輸送部門は25の列車運行会社に分割、民営化されました。 現在、列車運行会社の数は21です。 「下(インフラ)」の鉄道網や駅を提供しているがネットワーク・レール社。2020/01/30
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ところが、これが破綻しています。
なぜ失敗したのか❓
現代ビジネス 2024.03.18
『鉄道の民営化は失敗だった…イギリス下院議員が語った「日本人は知らない真実」』
https://gendai.media/articles/-/125844
『イギリスの国鉄民営化はどうして破綻したのか サッチャーの新自由主義革命はEU離脱で終わりを告げる』
2020/1/30(木) 19:36
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/1175d25f69f5920cf07d4e80146b829177f2c010
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<現代ビジネスの記事から引用>
「残念ながら資本主義システムでは、短期的な利益追求は常に需要を満たすことよりも優先する。短期の利益を追求せず、長期的な視野を持とうとする企業があっても、競合他社が安売りを仕掛けてきたら、競争から身を守ることはできなくなる。他社に買収されてしまうだろう。長期的な計画に立った経営はほぼ不可能だ。民営化に際して政府は、規制をしっかりすれば問題は起きないと主張したが、鉄道の料金高騰や遅れの多発、あるいは水道の水質悪化などから規制の失敗は明らかだ」
「保守党は鉄道を民営化して、さまざまな企業が電車を運行し、さらに下請けに出すことを可能にした。何の統合もないまま、国中を何百という会社が電車を動かすことになり、結果として列車衝突という大惨事が起き、私の選挙区の運転士が死亡した。ヨーロッパで最も高い水準まで運賃が値上がりしているのに、安全への投資はないがしろにされてきた。
今やわれわれの鉄道システムのほとんどはフランスやオランダなど、欧州の国営企業によって運営されるようになってしまった。これらの企業が英国で利益を上げ、自国の鉄道料金を安く抑えるために利益を本国に還元しているという皮肉な事態が実際に起きてしまった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
大雑把にこれが民営化失敗の流れのようです。
日本の国鉄民営化とは、全く違います。
まず、読んでも意味が分かりません。それは仕組みが複雑すぎるからです。様々な既得権益が政治に介入した結果、意味不明な妥協の産物が出来上がりました。
まず、鉄道インフラの所有とメンテナンス、鉄道の運行が分離されています。
鉄道の運行の方を、細切れにしてどうやら競争入札で運営権を期限を区切って売る(リースっぽい?)ような形式で処分しました。これは他の記事を読むと、どうもそうらしいことが分かります。
そして、そこに参加したのがヨーロッパ企業です。その当時、イギリスはEUに加盟していましたからイギリス企業とEU企業の競争になり、イギリス企業が負けた結果であろうと思います。
インフラ会社の方は、多分旧・国鉄的な体質が残ったのであろうと思います。弊害がそのまま引き継がれたと言うことでしょうね❓
一方、運行を経営するヨーロッパ企業は、ひたすら利益を上げて本国に還流するような流れが常態化して、いわゆる利便性向上のための投資などしない。
こうしてヨーロッパで一番?ダメの限界まで行きついた鉄道が生まれてしまいました。
読んでみると、一体何をしたかったのか意味が分かりません。
とことん、ダメになったのは良く分かりますが❓
現代ビジネスの記事は、ネット接続のお粗末な事情にも触れています。この部分は記事を読んでください。
これが、利用者目線ではどうなるか❓
Newsweek
『煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄道網が次々と「再国有化」されている』
2025年01月22日(水)18時55分
https://www.newsweekjapan.jp/joyce/2025/01/post-333_1.php
驚くことに「再国有化」には、法律の改正もいわゆる鉄道を運営していた会社に対する保証もないようです。そこから考えると期限を区切って鉄道運営権をその期限の分売却するような方式のようです。ここら辺も良く分かりません。
日本の国鉄民営化は大議論の末、一番いいだろう・と言う方法で民営化されました。
イギリスの場合を見ると、そもそも何をしたいのかが不明です。
「民営化ありき」で形式上だけ民営化したように見えます。
なんでも分割して細分化してしまう・のは、鉄道利権に食い込みたい関係者が多かったのでしょうね❓
その妥協と野合の産物として意味不明なイギリス式国鉄民営化が出来上がってしまったようです。
そして、そもそもイギリスには、このような国・社会としての体質的欠陥が内在しているのではないか・と思える記事があります。
ロイター
『英政府、競争・市場庁議長を解任 経済成長を優先せず』
2025年1月23日午前 9:42 GMT+94分前更新
https://jp.reuters.com/economy/industry/HCIPVC7RS5MDXH33YEDLUM2HW4-2025-01-23/
「一方、英国の規制緩和へ向けた動きを批判する向きもある。英国は伝統的に中小企業と消費者を保護するため、大企業に厳しい姿勢で臨んできた。」
これが、そのまま残っているようです。
「中小企業と消費者を保護」は必要ですが、これを過度に保護すれば外国との競争力を失い、結果として消費者は高い商品を買い、高いサービスを受けることになります。
イギリスは、社会主義的な要素の強い国です。
イギリス国鉄の民営化の失敗が、実はイギリスの社会に沢山隠れているのではないのか❓
このような疑問が、生じます。
不思議に思っていたのが、イギリスの製造業で世界的なメーカーが、ほとんど見当たらない事です。
その理由は、こうして多分・第2次世界大戦後から続いてきた産業政策の失敗が今も続いているのではないかと思えてしまいます。
それを改革しようとしたのが、元サッチャー首相です。
(サッチャーの民営化政策)
https://www.ritsumei.ac.jp/~yamai/8kisei/kobayashi.pdf
結局、この改革が失敗したのが今のイギリスの姿であるようです。
何故こんなことを書くかと言うと、近年ではドイツの政策の大失敗がドイツに深刻な経済不振と社会不安をもたらしています。イギリスは、栄光ある大英帝国の成れの果てです。結局、植民地を失った後は、落ちぶれる一方です。イギリス帝国の遺産を食いつぶしたら、あとは貧乏一直線です。
ドイツの失敗は、おそらく東ドイツを吸収合併したのが大きな原因であろうと思います。
それでもシュレーダー元首相が改革して、一旦はドイツ経済は回復しました。
しかし、メルケル時代にその果実を食い尽くして、今はまた落ち目になりました。
ドイツの場合は、メルケル時代の政策の誤りが大きな原因です。
この時代に今のドイツが内在する様々な欠点を政策が作り出しました。
ヨーロッパが、年々落ち目度合いを深めていくのは、このような事が積み重なっている結果であろうと思います。
そしてヨーロッパ全体がイギリス的な欠点を内蔵し始めています。
ヨーロッパ市場は閉鎖的ですね。EU内の企業を保護すれば、イギリスと似たような状況が生まれるでしょう。既に生まれているかもしれません。
だからEUの政策は、間違っていると思います。
その間違いを改善せず墨守しようとしています。
上手くは言えませんが(まだ十分に理解したわけではありません)、日本にも似た要素があると思います。
改革や改善を続けない社会は、やがて衰退することを言いたかったのです。
大きな改革は痛みを伴うものです。だから小さな改革や改善を続ける努力が必要でしょう。
そこに必要なのは、国民の努力も当然ありますが、やはり政治の作り出す政策が大きな要素を占めていると思います。
特に中・長期的なビジョンです。
中曽根元総理が、大きな改革を成し遂げることが出来たのは、中曽根氏に未来を見るビジョンがあったこと。
私心のない、それが出来る人たちに全部任せたこと。
これが、日本の国鉄民営化が成功した理由だろうと思います。
【他山の石】
※関連日記目次
項目「ヨーロッパ」の目次③
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/70484af7010580642c91d2a502a7002d
現代ビジネス 2025.01.21
『ほぼ空振りに終わった「バイデン・ドクトリン」の結末が「今後の世界にもたらす影響」』
https://gendai.media/articles/-/145408?imp=0
結局、バイデン政権が終わってみると何が後に残ったのか❓
ウクライナ紛争とロシアとの冷戦より酷い対立
それに伴うヨーロッパの弱体化+反アメリカ国家同士の結びつきの強化(北朝鮮=ロシア、イラン=ロシア)
膨れ上がった連邦政府債務
増え続けた不法移民問題、その他
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そしてバイデンさんの外交政策
最初のころ 「民主主義諸国vs.専制主義諸国」
『「バイデン・ドクトリン」とは何か? 中国の脅威を前に、もはや超大国間「競争」は避けられない』2021.07.08
https://gendai.media/articles/-/84883
今 「民主主義vs権威主義」
やたら世界の民主主義を守るために・・・を、叫んでいました。
「トランプも民主主義の敵だから撲滅しなければなりません。」
「ロシアも権威主義の国だから撲滅しなければ、なりません。」
大体、こんなことをやっているうちに任期が終わりました。
バイデンさんの外交政策は、「トルーマン・ドクトリン」の二番煎じです。
自由主義⇒民主主義
共産主義⇒権威主義
東西冷戦のころは、二元論の「トルーマン・ドクトリン」は分かりやすく西側を結束させることに成功しました。
それが、東西冷戦の西側勝利として帰結しました。
今は、当時と違って第三世界の国々が大きくし成長しました。多元論的世界に移行しました。
だから二元論で結束したのは、欧米だけでした。
それ以外の国々は、アメリカ=バイデンに同調しませんでした。
国によっては敵対し、あるいは遠ざかりました。
結果として、欧米VS第三世界の構図を作り出しました。
終わってみると欧米の力の衰退が目につきます。
バイデンさんはアメリカの覇権を、再度確立したかったのであろうと思います。
それは完全なる失敗に終わり、第三世界の力を強めただけでした。
バイデンさんは、東西冷戦時代の架空の世界に(頭の中が)生きていたようです。
年も年ですしね❓
そしてまた、議会でも共和党も民主党もバイデンさんと同年代が実力を持っていました。
オールド・ボーイズとオールド・ガールズがアメリカの権力を握った結果、アメリカは老人害をなす国家になり果てました。
外交面では、その「置き土産」がウクライナ紛争です。
大体、こんなところがバイデンさんを評価する材料かな・と思います。
評価は、みなさんがしてください。
トランプは、それを否定しています。
では、トランプが何を目指しているかと言うと、これも良く分かりません。
そして①「米民主党と欧州左派」が組んで、②「トランプ=米共和党と欧州極右」と戦おうとしています。
①の組は、失敗が明らかです。
何が出てくるか分からなくても②に期待するしかありませんね❓
個人的には「戦争大好き」な①のグループは、ご免被ります。
※関連日記目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑧
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27
AFPBB
トランプ氏、説教受け仏頂面に 主教が移民らへの慈悲乞う
2025年1月22日 9:49 発信地:ワシントンD.C./米国 [ 米国 北米 ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3559308?cx_part=top_topstory&cx_position=2
トランプ氏、移民らへの慈悲訴えた司教に謝罪要求 「陰険」と非難
2025年1月22日 18:17 発信地:ワシントンD.C./米国 [ 米国 北米 ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3559468?cx_part=top_topstory&cx_position=1
読売新聞
大聖堂主教「大統領、慈悲の心を持ってください」…トランプ氏は不快感「素晴らしい礼拝ではなかった」
2025/01/22 20:13
https://www.yomiuri.co.jp/world/20250122-OYT1T50158/
これらの記事を読んで、❓ ❓ ❓と思わない人は、相当外れていると思います。
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記事から引用
LGBTQ(性的少数者)と貧しい移民への「慈悲」を乞う主教の説教を聞くことを余儀なくされた。
主教は「民主党、共和党、無所属の家族には、ゲイ、レズビアン、トランスジェンダーの子どもたちがいる」と語った。
また、「米国の農場で収穫し、オフィスビルを清掃し、養鶏場や食肉加工場で働き、私たちがレストランで食事をした後に皿を洗い、病院で夜勤をする人々は、市民権や適切な書類を持っていないかもしれない」「しかし、移民の大多数は犯罪者ではない」と述べた。
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まず「LGBTQ(性的少数者)」について。
これは、アメリカでも州によって認めている州と認めていない州があります。アメリカ国民の合意があるとは、到底思えません。大体、教会は正常な人を優先的に考えるべきであり、正常でない人(ゲイ、レズビアン、トランスジェンダーを、まるで正しいように言うのは、おかしくないですか❓
カトリックでは・・・
「カトリックはまた、人工中絶や避妊についても否定的です。 「結婚(子づくり)とは、神創造への協力」と考えているため、子どもを産むことは神への貢献です。」
「ローマ・カトリック教会には、人工授精、避妊、同性愛などを制限するべきだという考え方もあるため、そのような話題は避けた方が無難かもしれません。」
などが検索すると出てきます。
プロテスタントは、カトリックとは違うかもしれません。しかし、同じキリスト教でしょう❓
「ゲイ、レズビアン、トランスジェンダー」を認めてしまうのは、おかしすぎると思います。
そして、完全に政治的主張をしています。政治には賛成と反対は、常にあります。
一方の主張を正しいとして、トランプ大統領の主張は悪いと言っています。
こんなことを、宗教が勝手に決めていいんですか❓
アメリカの「政教分離」は「政治と宗教の分離」ではない=中岡望
2022年7月30日
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20220729/se1/00m/020/004000d
これを読むと「LGBTQ(性的少数者)」については、相当議論のあるところで到底結論が出ているとは言えないでしょう。
だから、これに反対するトランプ大統領は禁止しました。
マリアン・エドガー・バディ主教が、勝手にトランプ大統領個人に公式な礼拝で発言することは、そもそも礼拝が多くの信者が来ることを考えても、してはならないことであると思います。
共和党支持者の多い州なら、あり得ないことでしょうね❓
民主党支持者の多いNYなら、許されるというのでしょうか❓
宗教は政治的に中立で、あるべきでないですか❓
フランスのAFPは、おもしろがって書いています。
また、フランスは「LGBTQ(性的少数者)」を認める国です。
だからと言ってマリアン・エドガー・バディ主教の礼拝での振る舞いを正しいことのように書くのはよくないと思います。
「米国の農場で収穫し、オフィスビルを清掃し、養鶏場や食肉加工場で働き、私たちがレストランで食事をした後に皿を洗い、病院で夜勤をする人々は、市民権や適切な書類を持っていないかもしれない」
このフレーズは、不法移民について言っています。
「不法移民は、OK!です」と言っているのと同じです。
何故、不法移民を黙認する人がいるか知っていますか❓
不法移民を格安の賃金で雇いたい人たちが、いるからです。
最低賃金を払わなければ、違法労働です。
不法に入国することも犯罪です。賃金の法律を守らないことも犯罪です。
犯罪行為を二重に認めているのと同じでしょう❓
つまり、マリアン・エドガー・バディ主教は、米民主党の政策をそのまま言ってトランプ大統領に「慈悲」を求めました。
ワシントンDCでは、こんなことが許されるのか❓と、呆れました。
トランプ氏の反応
『後に記者から反応を尋ねられたトランプ氏は、「良い礼拝だとは思わなかった」「もっとうまくできたはずだ」と述べた。』
普通にそう思うでしょう。トランプ氏を個人攻撃するような礼拝が良いはずがありません。民主党のデモ隊でないんですから!
そうそう、読売新聞の写真を見てください。司祭がトランプ氏にボデイブローを入れそうに見えます。敵意120%ですね!
司祭!バッテンだ!!!
※関連日記目次
項目「アメリカ合衆国」の目次③
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/6ea78b12b6512e36fbdc6eebd50f97ce