「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ウクライナと提携したイギリスの防衛大手BAEシステムズ<ウクライナ紛争2023年9月

2023-09-03 16:27:12 | ウクライナ紛争

従来の防衛産業大手の考え方は、以下のものでした。あくまで、戦後検討するという話です。
ビジネス
2023年6月25日7:10 午前Updated 2ヶ月前
焦点:西側防衛企業、ウクライナでの武器生産実現は「戦後」か
https://jp.reuters.com/article/defence-ukraine-idJPKBN2Y9062

『英防衛大手BAEシステムズ、ウクライナに現地法人を設立』
https://www.bbc.com/japanese/66679591

これまででウクライナでの事業の立ち上げを表明したのは、ドイツの大手のラインメタルだけです。
「ドイツのラインメタルは先月(5月)、ウクライナ国有企業ウクルオボロンプロムと合弁事業を立ち上げ、ウクライナ国内で戦車の製造と修理を手がけると発表。」

ラインメタルは、主に戦車です。
これだけでは、到底足りません。

イギリスの防衛大手BAEシステムズとは、どのような企業か?
『BAEシステムズ』
https://ja.wikipedia.org/wiki/BAE%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E3%82%BA

戦闘機から戦車その他陸上兵器、空母から原子力潜水艦まで手掛ける世界第7位のイギリス最大の軍需メーカーです。日本とも次世代戦闘機の共同開発に参加しています。

ウクライナ政府との提携には、当然イギリス政府の認可と後押しがあると思います。イギリスにとっては、左前のイギリス経済を考えると『BAEシステムズ』がウクライナの国防産業に参加して大きなシェアを握ることは、国益にかなうことです。

イギリス政府は、ロシアの軍事侵略が始まった当初からウクライナを絶対に支持し、支援を続けてきました。金額ではアメリカには、及びませんが兵士の訓練などではイギリスの協力が最大だと思います。

そしてイギリス政府は、殺傷力の大きい兵器の供与でも常に最初に供与を実施しました。戦車では、チャレンジャー2の供与を一番最初に決めました。それが、ドイツの戦車のレオパルト2の供与を決定する流れを作り出しました。

長距離ミサイルでもそうです。「ストームシャドウ」を独断で供与を決定し、即座に実行しました。

ウクライナにとっては、ポーランドとともにイギリスは最も頼りになる支援国です。同盟国と言ってもいいくらいです。

その意味でもイギリスの防衛大手BAEシステムズがウクライナに進出するのは自然な流れですし、イギリス政府の暗黙の合意と後押しがあると思います。いかに巨大であるとはいえ、一私企業の判断では決定できないと思います。

既に合意している・・
「ウクライナとスウェーデンが、装甲車CV90の生産、運用、訓練、修理で協力を強化する意向を示した文書に署名した。CV90は現在、スウェーデンにあるBAEシステムズ傘下の企業ヘグランドが生産している。」
この部分にも、BAEシステムズが間接的に関与しています。

ウクライナがスウェーデンと協議しているスウェーデン製戦闘機「グリペン」の供与に関しても何らかの影響があると思います。

BAEシステムズは、ウクライナが必要とする武器製造技術を全部、持っていますから一式全部まとめて方式も可能です。それをやると金額も巨額になります。イギリスにとってもウクライナにとっても、メリットの大きい話なのです。

戦争と軍事予算の拡大と武器メーカーの利益の拡大はイヤな話ですが、それなくして戦争に勝つことは出来ません。戦争が長引けば、軍需メーカーは更に利益が大きくなります。

どこかに、戦争を長引かせたがっているような国がありましたね?どことは言いませんけれど・・・

結論、ウクライナにとってはイギリスが最も頼りになる国だと思います。

BAEシステムズが進出を決めた以上、ウクライナの武器の国内生産は一気に進行すると思います。



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