「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

「史上最大の難民危機」にどう対応するのか?<2023年10月

2023-10-10 19:27:04 | 世界の社会問題と事件事故

イタリアで緊急事態宣言――「史上最大の難民危機」の原因、影響、有利な者
国際政治学者:六辻彰二
2023・4・20
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/6f5765d936263a2607efb31ecc636df79c8a4f0e
(記事の一部概要)
UNHCRによると
◎「居住地を無理やり追われる人々」は昨年末、地球上で1億人を突破した
◎南米ベネズエラ
生活が極度に悪化して700万人以上が流出
◎先進国の「防波堤」とは
その周辺の新興国・途上国では「混雑」が先進国以上になっている
トルコは世界最大の難民受け入れ国であり、390万人が滞在
メキシコには約21万人
人口1200万人程度のチュニジアにも約1万人の難民が滞在
◎2021年段階で難民のうち出身国の隣国で保護される割合は69%を占めた
・・・・・
などが書かれています。

今年の9月のイタリアのニュース
・・・・・
2023年9月16日
イタリア南部の島
12日からの2日間
島の人口より多いおよそ7000人
チュニジアを経由
ヨーロッパでの難民申請者はことし100万人に達する勢い
・・・・・・
今、先進国で問題になっている難民は「1億人」のごく一部にすぎません。

その一方で負担に耐え切れなくなった国は?
『パキスタン、「不法移民」全員に国外退去命令 アフガン人も対象に』
2023.10.04 Wed posted at 18:06 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35209873.html

アフガン難民
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%95%E3%82%AC%E3%83%B3%E9%9B%A3%E6%B0%91
パキスタンには、最大500万人のアフガン難民が滞在していました。
現在も、150万人がいると言われています。

イランにも多く最大、300万人。
現在でも登録難民が95万人。不法入国を含めると250万人以上の難民がいると言われています。

※過去にも難民は沢山いましたが周辺国が難民を保護していました。保護したというより滞在を暗黙のうちに認めたというべきですね?

パキスタンは、去年の大洪水の被害が大きく国家財政は危機的状態です。加えて難民にテロリストが混入して爆弾テロ事件を頻発させています。そこで、記事にある不法移民に対する国外退去命令になりました。これまで40年以上、難民を受け入れてきたパキスタンも、とうとう限界に達したようです。

『欧米からは、極悪人のように白眼視されているイランは、難民の受け入れでは、「超・優等生」です。』
『トルコは、390万人の難民を受け入れていて現在世界最高です。』

パキスタン、イラン、トルコ。
欧米の評判と難民受け入れの貢献度は、随分かけ離れていますね?
どの国もイスラム教国です。
「困った隣人を助ける」精神風土のある国です。

キリスト教国は、どうです?
今年100万人難民の流入が見込まれるだけで、パニック状態です。イランとパキスタンとトルコを合計すると?
合計推定790万人です。
100万人なんか、この3か国1国分にもなりません。

人権だの権利保護だの「キレイごと」を言う割には、はっきり言って冷酷ですね!

少数の人間の「人権だの権利保護だ」の言うのは、楽だと思います。

多くの人の命だけでも守るのは、大変です。
多くの命を守っている国々の評判は、欧米からは非常に悪いです。

よく考えてみると、非常におかしいですね?

こうして見てみると、後進国がウクライナ紛争を冷たい目で見ているのが、よく理解できます。
それほどロシアが悪いのならNATOが参戦して、さっさと戦争を終わらせるべきですね?
核戦争が怖くてそれが出来ないなら、放置して難民支援に戦争の費用を回すべきだと、後進国は考えると思います。

※そして難民問題を具体的に考えてみると、トルコがシリアに軍事侵攻してトルコの支配領域を確保する活動も具体的に理解できます。到底、トルコ領内で390万人の難民を留めておくことは無理だから、その人数をシリア領内に帰還させようと考えているわけです。そうしないと、トルコが潰れてしまうからです。既にトルコ国内では、流言などにより難民襲撃事件も起きるようになっています。それに対処しないと、それこそ大量虐殺事件すら起きかねません。

トルコ軍によるシリア侵攻 (シリア内戦)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AB%E3%82%B3%E8%BB%8D%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A2%E4%BE%B5%E6%94%BB_(%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%82%A2%E5%86%85%E6%88%A6)

もう周辺諸国の難民受け入れも限界に達しつつあると言うことです。それに対して資金に余裕のある欧米諸国は、応分の資金援助をしてきたのか?
大いに疑問があります。

欧米の難民の防波堤となってきた紛争地周辺諸国の受け入れ能力が限界を超えたから、防波堤を乗り越えて難民が欧米諸国にまで押し寄せてきている現状が見えてきます。

難民が発生する原因である内戦を止めて、あるいは防止する国際的な協力をしないと難民問題は解決しません。

むしろ欧米諸国は、これまで内戦を煽り立てるようなことばかりしてきたと思います。アフガン、イラク、リビア、シリア。あるいは、アフリカの貧困国。

人権だ民主主義だ自分たちの勝手な価値基準を押し付けてきた反動が今、出ていると思います。民主主義で政治が出来る国ばかりではありません。独裁体制や部族政治のような政治体制でしか、国内が安定しない国も世界には沢山あると言うことです。



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