「北の山・じろう」時事日記

内容は主に海外時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

歴史的使命を終えたNATO<2025・02・25

2025-02-25 21:09:55 | ヨーロッパ

NATO(北大西洋条約機構)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%97%E5%A4%A7%E8%A5%BF%E6%B4%8B%E6%9D%A1%E7%B4%84%E6%A9%9F%E6%A7%8B

NATOは、旧ソ連の旧ワルシャワ条約機構と対峙するために作られた北米とヨーロッパのうちの西側諸国が参加して作られた軍事同盟です。旧ソ連が政治的に崩壊し、旧ワルシャワ条約機構も自動的に解散となり、東西冷戦は西側の勝利に終わりました。主にヨーロッパ地域の安全保障のために存在すると言えます。
21世紀に入り一度、NATOの存在意義が問われる場面がありました。

2003年1月22日
アメリカのドナルド・ラムズフェルド国防長官
[Old Europe : New Europe]
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E3%81%84%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%91
イラク政策に批判的なドイツ・フランスを揶揄(やゆ)したもの
アメリカとイギリスは有志連合を率いてイラク戦争をはじめることになる
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イラク戦争(2003年)に対する評価は、当時から分かれています。まだ、この当時はドイツやフランスには「常識」がありました。イラク戦争には、アメリカが望んだようにNATOとしてではなく英米を主体にする有志連合で参戦しました。
最初の参加国は、アメリカ・イギリス・オーストラリア・ポーランドです。

この当時まではアメリカにも理性は、ありました。
軍事力の行使には、安保理決議を得て根拠としていました。独仏が反対したのは、安保理決議のない軍事力行使だったからです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%82%AF%E6%88%A6%E4%BA%89

この時の軍事力行使賛成国と反対国を見ると、反対国が圧倒的に多いです。圧倒的な強者であるアメリカの「掟破り」が実行されました。そして開戦理由とされたイラクの大量破壊兵器はありませんでした。つまりアメリカは理由もなく一方的にイラクを攻撃し、滅ぼしたことになります。

しかし、その後NATOとしての軍事力行使の基準が曖昧になり2011年には、リビア内戦に軍事介入しました。
この時は、国連安保理の決議があります。
シリア内戦介入では、NATOとしての介入はなく、アメリカ・イギリス・イスラエル・トルコなどが勝手に軍事介入しました。

そして2022年から始まったウクライナ紛争では、ウクライナをNATOとして支持して支援しています。
その根拠は、ロシアがウクライナに軍事侵略した点です。しかし表面的にはそうですが、実質はアメリカがロシアを軍事挑発し更にウクライナが内戦の相手に対する軍事力の行使を強化したのが原因です。そして、そもそも二国間紛争の片方に世界最強の軍事同盟が、大した理由もなく加担するのは疑問の残るところです。
軍事同盟であるなら加盟国への軍事力の行使があった場合に同盟の規定が発動されるべきでしょう。
だから、イラク戦争でもシリア内戦でもNATOとしては参加していません。
世界最強の軍事同盟が、モンスターに変身しました。

フランスやドイツにも2003年イラク戦争のときは有った「常識」がありません。
NATOは、バイデン・アメリカの戦争の手先になったと言えます。
バイデン・アメリカは、ロシアを叩き潰して、次は中国の予定だったのだろうと思います。
近年、やたら西ヨーロッパの軍艦だの戦闘機が極東をうろちょろしています。
戦争屋バイデンは、飛んでもないことを考えていました。
これを西側政府とマスコミが、「民主主義を守るための戦い」と戦争プロパガンダを煽りまくって西側が総出でウクライナ支援をしてきました。

気が狂っているでしょう❓
もし、ロシアが世界最大級の核兵器保有国でなければ、NATOはウクライナ側に参戦していたと思います。
全面核戦争の恐怖が、かろうじてNATOの参戦を止めました。
このような状況を引き起こしたバイデン氏は、半分気が狂っていると思います。それに賛同したヨーロッパNATOも気が狂っています。
何か突発的な事件が起きれば、ヨーロッパ紛争に拡大していた可能性は十分あります。

東西冷戦時代の強力な軍事同盟が残っていることは、極めて危険であることが判明したと言えます。
最早NATOには、メリットはなく、世界規模の戦争を引き起こすリスクだけが残っています。
東西冷戦時代のモンスターは、歴史的使命を終えています。
解消してヨーロッパの軍事同盟が必要なら、再度作り直すべきでしょうね❓
余りにも強すぎる軍事同盟は、侵略の道具にもなりますし、世界規模の戦争の原因にもなります。

トランプ氏の優れているところは、そのリスクを嗅ぎ取る能力があるところです。
これは持って生まれた天性であろうと思います。
少なくとも、ブッシュJr・オバマ・バイデンにはありません。
20年に及ぶアフガン戦争に終わりの道筋を付けました。ガザ紛争も停戦させました。ウクライナ紛争にも和平をもたらそうとしています。
批判されまくりのトランプ氏が地球の平和を修復しているのは、歴史の皮肉と言えるでしょう。
平和を求めるから、批判されるのだろうと思います。既得権益の望む方向と反対のことをやるからです。
これだけ巨額の資金をウクライナに投入すれば巨大な戦争利権が出来上がっていると思います。ウクライナにもNATO諸国にも・です。この戦争利権が、戦争を継続させようとしています。ヨーロッパの戦争への拘り方は、尋常ではありません。
今度は、アメリカではなくヨーロッパが戦争を主導し始めました。
その中心にいるのがイギリスです。21世紀の全ての戦争に参加してきました。
ウクライナに全面的に入れ込んでいます。

そのような(精神)異常状態の中に正常なトランプ氏が参加しました。
トランプ氏が停戦から和平に動くのは、これまでの行動パターンからすると当然です。
そして、このような戦争を誘発しやすい枠組みを解体しようとしているようにも見えます。

米ロが正常な関係に戻れば、米ロ間の緊張関係はなくなります。
そして貿易やビジネスの関係が復活すれば、双方で軍事的な対立を避けようとするでしょう。
トランプ氏が米ロ間で作り出そうとしているのは、この関係です。そしてロシア側も応じる姿勢を示しています。
だから、ウクライナ紛争がヨーロッパ紛争に拡大するリスクは、ほぼ無くなったと言えます。
中国もその流れを支持する以上、米中ロの軍事衝突の危険性は少なくなったというべきでしょう。
バイデン時代は、どうでした❓
次は台湾になっていませんでしたか❓

そしてヨーロッパは、まだウクライナ紛争に拘っています。
これまで作り上げた虚構の世界を守ろうとしています。
「ウクライナ被害者=絶対正義、ロシア侵略者=極悪」
アメリカが抜ければ、こんな単細胞スローガンに賛成するのはヨーロッパだけだろうと思います。
「戦争をやりたきゃ!ヨーロッパだけで勝手にやってろ!」の世界です。
長引けば、中国とアメリカが大っぴらにロシア支援を始めるかもしれません。

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つまり、実質的にトランプ氏はNATOを解体したと言うことです。ヨーロッパNATOが今のままならアメリカは離脱するでしょう。
それを見越してうごめき始めたのがイギリスです。
ロイター
英国が対ロシア制裁を発表、「ウクライナ戦争初期以来最大規模」
By ロイター編集
2025年2月25日午前 9:31 GMT+921分前更新
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/2GDTTMFCNVI2HONPASSG3DJDWA-2025-02-25/
米仏首脳、欧州のウクライナ平和維持部隊派遣など協議 相違も鮮明に
By Steve Holland, Andrea Shalal, Michel Rose
2025年2月25日午前 7:57 GMT+92時間前更新
https://jp.reuters.com/world/security/TXAWB76T7ZOXVFWZ55CZKH7JVI-2025-02-24/

イギリスがNATO主導して更に戦争続行の構えを崩しません。
ヨーロッパの妖怪国家と言うべきでしょうね。
そして第2次世界大戦以来、長く続いてきた米英同盟も事実上、崩壊でしょう。
アメリカに逆らうイギリスは、トランプ氏が切り捨てると思います。ロシアとイギリスとどっちを選ぶか迫られている状況です。トランプ氏の行動を見ると、躊躇なくロシアを選ぶだろうと思います。

ドイツもアメリカからの自立を宣言しています。徹底的に対立するようです。
ドイツも、終わった感じですね❓アメリカとロシアを敵に回して、どうするんだ❓
不屈のゲルマン魂を発揮すれば、ナチスドイツの再来になるでしょう。
ロイター
ドイツ次期首相候補、トランプ氏を警戒 欧州に防衛力強化呼びかけ
By Madeline Chambers, Miranda Murray
2025年2月25日午前 11:14 GMT+910分前更新
https://jp.reuters.com/world/security/UNPRZOPPJBN65KS5YCZUB6TA54-2025-02-25/

NATOは、やがて分裂してアメリカ中心の軍事同盟と言うより連帯関係の国々。
古いNATOに残る「古いヨーロッパ」に分かれると思います。

そして「古いヨーロッパ」は自分たちの殻に閉じこもって、ヨーロッパの片隅の寂れた地域になるのであろうと思います。
昔に帰るのでしょうね❓
産業革命以前のヨーロッパが世界の片隅の貧しかった時代です。
植民地帝国主義から産業革命と世界の中心であった西欧は、一つの時代を終えたと言えます。
かつての植民地は、立派な国家として成長しつつあります。

【偉大なるヨーロッパ植民地帝国に!栄光あれ!!!】

※フランスは、独英とは違う道を行くようです。
ロイター
ウクライナとロシアの停戦、数週間以内に合意の可能性=仏大統領
By ロイター編集
2025年2月25日午前 11:16 GMT+917分前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/OXGAWVJUDZLI7MFJAUBNJJY36I-2025-02-25/
トランプ氏との会談後の発言ですからトランプ氏に和平仲介を支持すると言うことだろうと思います。


※関連日記目次
項目「ヨーロッパ」の目次④
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/70484af7010580642c91d2a502a7002d



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