メデイアの記事を、ざっと見るとまあいい加減だなと思います。プロパガンダとミスリード記事のオンパレードです。
トランプ新大統領の就任式が1月20日です。
これから政府高官や行政の幹部を指名しなければなりません。これが一巡して、やっと実務に入ることが出来ます。
もう1~2か月は人事が続きます。
大統領令でやっていることは、事前に決められていたことだけです。
そしてアメリカ大統領が管轄する事柄は、膨大です。当然、優先順位があります。
普通に考えてもトランプ大統領の主張から考えるなら・・・
国境、不法移民問題
対中国関係
関税問題
連邦政府の幹部の大幅入れ替え
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
まず、これが最優先でしょう。
それ以外のことは、2番目以降です。そして難しいことは、当然後回しにすると思います。
ウクライナ和平調停は、相当後になるでしょう。だからトランプ氏自身が期日の見込みを修正しています。
「出来るだけ早く・・・」⇒「6か月は時間が欲しい・・・」
これについて、就任予定の政府高官の誰かが説明していました。
要は、「即決でやるのは無理だから時間をかけて取り組む」と言うことです。
ウクライナ問題についていうならアメリカとロシアの関係は、バイデンさんの政策(一切交渉しない)により冷え切っています。簡単に言うなら「口すら利かない」関係です。まず、これを「口を利く」関係に修復することが必要です。
それから実務者同士の話し合いが始まるでしょう。そして交渉を何回も重ねて妥協点が出てくると思います。
これが、1か月や2か月で出来ると思いますか❓
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
まず、西側のメデイアの現実認識が不足しています。プロパガンダとミスリード情報ばかり喚いているから現実認識が出来ていません。
現在のウクライナ紛争の戦況です。
ロシア軍が圧倒的に優位に戦いを進めています。ロシアは、そのまま戦争を継続すれば支配地は時間とともに増えていきます。一方のウクライナ軍は、兵士不足が顕著に見えるようになり今の前線を維持するのは不可能です。だからロシア軍の進撃が続いています。ウクライナ軍の兵士不足の解消(大幅動員)は現実問題、出来ません。時間とともにロシア軍との戦力差は拡大していきます。ロシア軍の進撃スピードは、それにつれて上がるでしょう。うっかりするとウクライナ軍が崩壊する可能性すらあります。
つまり、今早急に停戦交渉の開始が必要なのは、ウクライナ側です。ロシアは遅れても戦果が増えるだけで困ることは、ほとんどありません。
ウクライナが出来ることは、出来るだけ早くロシア側の条件を丸呑みしてでも停戦から終戦に持っていくことだけです。遅れれば遅れるほど不利益が拡大するでしょう。
そもそも、あれほど憎み合っているイスラエルとハマスでさえ、停戦交渉は戦争の早い段階から継続してきました。ハマスの側の消耗が大きくなり、最大の支援国のイランが弱体化してイランの支援が期待できなくなりました。だから、やっと段階的な停戦が成立しました。
つまり双方に交渉と妥協の意思がなければ、停戦交渉はありえず停戦など不可能です。
ゼレンスキーが、今やっていることは2021年10月と同じです。当時は東部独立派でしたが、今はロシア領の越境攻撃を激化させて、まだNATOの介入を誘おうとしています。そして越境攻撃を激化させれば、ロシア国内では停戦反対の意見が強くなっていると思います。
つまり、ゼレンスキーに停戦交渉をする意思はなく、停戦交渉を拒否して戦争の継続を目論んでいます。理由は停戦が成立すれば、100%国内の反ゼレンスキー・ー派がゼレンスキーの責任を追及し始め、ゼレンスキーは敗戦の責任を全部押し付けられて「亡国の大統領」として永遠に非難の対象になるでしょう。もちろん、重罪人です。
だからゼレンスキーが大統領にしがみ付いている限り、停戦交渉すら相当難しいです。
停戦交渉で妥協することは、ほぼ無理です。
ウクライナ政府がロシアと停戦交渉して和平を望むなら、ゼレンスキー以外の人間を代表者にするしかないように思います。
もう一つ停戦を妨害する者がいます。イギリスです。
異常にロシアとの戦争継続に拘っています。
トランプ氏が大統領に就任する寸前に、敢えてトランプ氏の意志に逆らいウクライナと新たな支援協定を結びました。
それも、わざわざイギリス首相が首都キエフを訪問してです。
それはイギリスの勝手ですが、アメリカはイギリスの停戦妨害を排除する必要があります。
【英ウクライナ「100年パートナーシップ協定」に署名、トランプ氏と英労働党政権のバトルや如何に❓<2025・01・17】
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/4db46b302482452f5f9c7b65468962f1
大雑把に考えても停戦交渉から停戦妥結に至るまでは、これだけのハードルがあります。
だからトランプ大統領は、「出来たら6か月時間が欲しい・・」と従来の主張を変更しました。
それは、6か月もすればウクライナの継戦能力が、大幅に低下することを見越しているからです。
アメリカ国防省は、これまでバイデンさんの政策を支えてきました。しかしアメリカ国防省が馬鹿だとは思えませんから、もう戦争の見込みは立てていると思います。ウクライナが戦争を継続できるのは、精々あと半年、長くても1年で戦争継続が不可能になるのを推測していると思います。
つまり❓
トランプ大統領が停戦斡旋する振りをして放置しておけば、やがて戦争は終わると言うことです。
放置してもトランプ大統領もロシアも困るわけではありません。
その後、ウクライナ分割の話をすれば、いいだけの事です。
と言うことを、西側のマスコミもゼレンスキーも全然理解していないように見えます。
アメリカ大統領は、バイデンさんからトランプ氏に代わった事を思い出すべきですね❓
☆さて、おもしろい記事を見ました。
第1次トランプ政権の元首席戦略官スティーブ・バノン氏のインタビューです。
バノン氏とトランプ大統領は、一旦仲たがいしました。その後、関係を修復したという話もあります。
現在、どのような関係かは不明です。
しかし、もしある程度の交流があれば、トランプ氏に何らかの影響があるかもしれません。
あるいはトランプ氏のスタッフに友人がいるかもしれません。
影響があるかどうかを抜きにしても読むと参考になる考え方を見ることが出来ます。
おそらく第2次トランプ政権も、似たような考え方を持っていると思われるからです。
特にウクライナに関しては、リップサービスを今していますが実はバノン氏と似たように考えているとするなら❓
Hara bog
2025年01月21日16:52
Politico「ウクライナは『トランプのベトナム』になる危険があるースティーブ・バノン」
https://hara.livedoor.biz/archives/52343671.html
※ざっと拾った関連記事
『トランプ大統領とウクライナ和平関連記事<2025・01・22』
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/469f967a0a78bffe9eb6eaafd8f22142
※関連日記目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑧
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27