今日も暑いですね。
昨日はお酒を沢山いただいて眠りましたので、明け方はあまりの暑さで目が覚めました。
さて、女装して旅行に行くことになったしのぶさん。
スーツケースに沢山のお召し物と唯一の男性もの、髭剃りを入れて、別府航路の旅客船にパパと一緒に乗船します。
船中にて
待ちに待った九州女装旅行。でも、しのぶの心中は不安でいっぱい。だってこれから完全に女として、すごさねばならないのだから。しかも戸外へ堂堂と出て--。今までにも女装外出はたびたびしてるけど、それは夜間や、人目の余りない場所を短時間散歩する程度。いくら私が女っぼい顔や体をしてるからって、パパは大丈夫と云うけど。
もしも人前で女装がバレだ時の恥ずかしさを思うとたまらない。でも、こんなチャンスは一生にそうたびたびあるものじゃないし……思いきってこの5日間女として暮らしてみよう。
しのぶのスーツケースには色々な着がえと共に、和装好みのパパのためにまっかな腰巻やピンクの長儒絆、それにカツラのスペアが入ったため、もう満杯。でも彼の命令で、この中で男の持ち物はヒゲそり用のカミソリだけ。なにしろ初めての女装旅行に緊張いっぱいで、二人で借りてる家でパパを待った。約束の時間にやって来たパパは私をひと目みるなり、
「おう、しのぶとてもきれいだよ。どこから見ても正真正銘の女だよ。若奥さんていうところかな。これなら五日間大丈夫。保証するよ」
「ほんと? 大丈夫かしら、私心配で何日も寝ずに考えたのよ。あーでもないこーでもないって。だからスーツや髪型も余り目立たない地味なものにしたの。これだってパパがガードしてくれるからできるのよ、とてもひとりじゃ無理だわ。だからお願い、私を助けてね」
「OK、大丈夫」
別府航路の船には夜の九時過ぎに乗りこんだ。明朝、別府港に着く予定。
パパったらわざとグリーン船室でなく一般船室に入る。これも、しのぶをより人目にさらして、一時も気を許さないようにするためのこと。一般船室は皆、ゴロ寝で枕一コと毛布一枚きり。
しのぶは周囲の目が気になって、始めはうつむいてばかり。幸い私達のまわりは、修学旅行の高校生の一団と、すぐ隣りは中年婦人の小グループで、一番恐い同年輩の女性がいなくて一安心。床は力1ペョト張りだが、女なので正座か横座りのどちらか、アゲラなどかくこともできず大変窮屈だった。
出航間もなくは、騒がしかった船内も静かになり、大部分の人が眠りにつく。しのぶも毛布を思いっきり胸の上までかぶって横になったけれど、なかなか寝つけるものではない。パパは、と見るとお酒のせいかグッスリと寝入って、イビキさえたてている。憎らしいパパ。私はこれからどんなことになるのやら……と不安になって、ますます目がさえてくる。明け方ちょっとウトウトしたがハッとして目が覚め 「あっ、今の私は女なんだから注意しなくちゃ」 と、また緊張する。
とうとう一晩中、まんじりともせずに夜が明けかけてくる。周囲は寝静まり誰一人としておきていない。私はソッと抜け出して女性用トイレヘ。どうしても嫌なヒゲが一晩の間に伸びてくるから、処理しなければ。化粧をおとして、また、お化粧のやりなおしをする。夜中に女性用のトイレでこんなことをしなければいけないなんて、今さらながら女芸者の苦労を痛感する。床に戻っても眠ることはできず、ひとり座ったまま女性週刊誌を読む。早く別府港に着いてほしい思いでいっぱい。
夜行の船旅は大変ですね。
パパもお金持ちなのですから、個室を取ってあげればよかったのに、としのぶさんに少し同情します。
でも、パパの
「おう、しのぶとてもきれいだよ。どこから見ても正真正銘の女だよ。若奥さんていうところかな。これなら五日間大丈夫。保証するよ」
こういう誉め言葉は大切ですね。
これを聞いた時はしのぶさんの気持ち、最高でしょうね。
昨日はお酒を沢山いただいて眠りましたので、明け方はあまりの暑さで目が覚めました。
さて、女装して旅行に行くことになったしのぶさん。
スーツケースに沢山のお召し物と唯一の男性もの、髭剃りを入れて、別府航路の旅客船にパパと一緒に乗船します。
船中にて
待ちに待った九州女装旅行。でも、しのぶの心中は不安でいっぱい。だってこれから完全に女として、すごさねばならないのだから。しかも戸外へ堂堂と出て--。今までにも女装外出はたびたびしてるけど、それは夜間や、人目の余りない場所を短時間散歩する程度。いくら私が女っぼい顔や体をしてるからって、パパは大丈夫と云うけど。
もしも人前で女装がバレだ時の恥ずかしさを思うとたまらない。でも、こんなチャンスは一生にそうたびたびあるものじゃないし……思いきってこの5日間女として暮らしてみよう。
しのぶのスーツケースには色々な着がえと共に、和装好みのパパのためにまっかな腰巻やピンクの長儒絆、それにカツラのスペアが入ったため、もう満杯。でも彼の命令で、この中で男の持ち物はヒゲそり用のカミソリだけ。なにしろ初めての女装旅行に緊張いっぱいで、二人で借りてる家でパパを待った。約束の時間にやって来たパパは私をひと目みるなり、
「おう、しのぶとてもきれいだよ。どこから見ても正真正銘の女だよ。若奥さんていうところかな。これなら五日間大丈夫。保証するよ」
「ほんと? 大丈夫かしら、私心配で何日も寝ずに考えたのよ。あーでもないこーでもないって。だからスーツや髪型も余り目立たない地味なものにしたの。これだってパパがガードしてくれるからできるのよ、とてもひとりじゃ無理だわ。だからお願い、私を助けてね」
「OK、大丈夫」
別府航路の船には夜の九時過ぎに乗りこんだ。明朝、別府港に着く予定。
パパったらわざとグリーン船室でなく一般船室に入る。これも、しのぶをより人目にさらして、一時も気を許さないようにするためのこと。一般船室は皆、ゴロ寝で枕一コと毛布一枚きり。
しのぶは周囲の目が気になって、始めはうつむいてばかり。幸い私達のまわりは、修学旅行の高校生の一団と、すぐ隣りは中年婦人の小グループで、一番恐い同年輩の女性がいなくて一安心。床は力1ペョト張りだが、女なので正座か横座りのどちらか、アゲラなどかくこともできず大変窮屈だった。
出航間もなくは、騒がしかった船内も静かになり、大部分の人が眠りにつく。しのぶも毛布を思いっきり胸の上までかぶって横になったけれど、なかなか寝つけるものではない。パパは、と見るとお酒のせいかグッスリと寝入って、イビキさえたてている。憎らしいパパ。私はこれからどんなことになるのやら……と不安になって、ますます目がさえてくる。明け方ちょっとウトウトしたがハッとして目が覚め 「あっ、今の私は女なんだから注意しなくちゃ」 と、また緊張する。
とうとう一晩中、まんじりともせずに夜が明けかけてくる。周囲は寝静まり誰一人としておきていない。私はソッと抜け出して女性用トイレヘ。どうしても嫌なヒゲが一晩の間に伸びてくるから、処理しなければ。化粧をおとして、また、お化粧のやりなおしをする。夜中に女性用のトイレでこんなことをしなければいけないなんて、今さらながら女芸者の苦労を痛感する。床に戻っても眠ることはできず、ひとり座ったまま女性週刊誌を読む。早く別府港に着いてほしい思いでいっぱい。
夜行の船旅は大変ですね。
パパもお金持ちなのですから、個室を取ってあげればよかったのに、としのぶさんに少し同情します。
でも、パパの
「おう、しのぶとてもきれいだよ。どこから見ても正真正銘の女だよ。若奥さんていうところかな。これなら五日間大丈夫。保証するよ」
こういう誉め言葉は大切ですね。
これを聞いた時はしのぶさんの気持ち、最高でしょうね。