在京の国会議員は、その状況がつぶさに見えているのであろうが、地方の組織には、どのような動きなのか、あまり見えないままに、民主党代表選挙が無事に終わった。降ってわいたような代表辞任劇から、長短期間で新たな代表が無事に選ばれ、なおかつ、とにもかくにも「挙党一致」が出来上がったようであるから、地方組織としてはひと安心である。
かつてほどではないが、マスコミ各紙の緊急世論調査で、民主党が再び自民党の支持率を上回り、どちらが総理大臣にふさわしいかという問いかけにも、民主党側に軍配が挙がった。でも、こう言っちゃあなんですが、何故なんだろう。不思議だと思いませんか。民主党は、予算編成権を持っているわけでもなし、今のところ政権を手中にしているわけでもないのに、世論調査で政権党を上回ることになる。どう考えても「合点」がいかない。
代表選後緊急に行われたマスコミ各紙の世論調査結果を見て感じることは、一言で「今の自公政権が否定されているだけ」だと思えてならない。どこかの記者にも伝えた記憶があるが、この比較対象者が麻生総理でなく、○○○○さんなど、他の新進気鋭な方であれば、こんな数字にはならないのではないか。その証拠に、あの麻生さんでさえ、就任当初は今のような数字ではなく50%代であったはずですから。
もう一つ。有権者は、とにかく一度「政権交代を行うべきだ」ということ、そして、「政権交代が可能な政治状況を実現すべきであり、官僚が政治家を操る政治を終わらせ、無駄のない国の政治を期待している」のではないか。約二年前、参議院議員選挙で民主党が比較第一党になった途端、官僚の無駄遣いや様々な問題が明るみに出てきた。このことで、今の自・公政権に対し、有権者は不信感をつのらせている。
政権党にいる国会議員の方々、どの方をみても、「与党ボケ」しているとしか見えない。そして、「政権交代なんぞ絶対に実現しない」と、危機感も何も無いように見える。以前だと与党というだけで世論調査の数字は、他の野党を寄せ付けず、野党第一党に対してさえ、ダブルスコアの数字を確保してきたが、今ではどうであろう。野党第一党にほとんどの逆転されている。予算編成権を持ち、内閣や付随する官庁を使いこなすことができる与党に対し、一時的とはいえ有権者の評価が低いということは、どうも考えられないとしか言いようがない。がしかし、あまり慌てている様子はない。メディアに登場する麻生総理の民主党に対するコメントにも何か的外れな感が否めないと感ずることが多い。
今回の民主党代表選で、民主党に対する有権者の評価が改めて明らかになった。この他、関連する緊急世論調査により、政権党や麻生内閣、さらには、麻生総理自身の評価も明らかにしたといえるでありましょう。その意味で有権者は、変化、改革、チェンジを期待している事が、改めて如実になったと考える次第である。