小嶋つうしん(号外)

(元)大分県議会議員 小嶋秀行の徒然ブログ

お年寄りを大切に

2007年09月17日 | 社会
 今朝の新聞に日本の65歳以上の人口が、最多の2744万人との記載がありました。総人口の21.6%に達したと報じています。
 男女別では、男性1199万人(人口比、18.8%)女性1575万人(人口比、24.1%)で、このデーターでは、特に女性は、約4人に一人がお年寄りとなる計算です。
 80歳以上は、713万人で、初めて700万人を超えたそうです。
 大分市の場合はどうだろうか。総人口47万人のうち、15歳未満6万9534人(14.8%)65歳以上は、8万6541人(18.4%)で、既に高齢化社会といわれる領域に達しています。また、100歳以上は、90人(本年3月現在)で、これまでにない長寿の記録になっています。
 少し前になりますが、2000年まで経済企画庁長官をされていた、堺屋太一氏の著書で「高齢化大好機」という本を読んだことがあります。堺屋さんといえば、東京大学を卒業後、通産省(今の経済産業省)に入り、その後、執筆活動に入られ、歴史ものや日本経済の動向などを、独自のタッチで著書にされた方で有名ですが、2003年に著された本書には、「高齢化は大好機だ。とくに団塊の世代は、生産年齢のころ日本の経済を大きく成長させた実績がある。現役を退いたあとは、また、その消費動向が日本の景気を大きく左右する。したがって、高齢化大好機」といわれています。私も、この著書を読んで、大いに賛同するところがあることから、一般質問に引用したことがかつてありました。
 現在の日本の社会・経済動向の中で、少子化が進むことは、別の原因があることは明白ですが、少子化が進めば進むほど、人口動態に占める割合が少なく、高齢化が際立つという一面もある。なにも高齢化が著しいから、少子化が進んでいるわけではない。が、少子化・高齢化が一緒に語られることが多い。
 私も、堺屋太一さんの意見に賛成したいと思います。ただ、大事なことは、日本の政治が、例えばこの人口構成や人口動態というもの、つまり、日本の「社会構造」に長期的視点で的確に反応し、それに相応しい政策を打てないところに、今の社会の閉塞感があり、中央と地方との格差が生じる根源があるといえまいか。その大きな原因に、日本の政治が官僚主導に陥ってることを挙げたいし、地方政治は、文字通り「官」主導で、議会の形骸化が著しいところを挙げたいとも思います。
 今日は、敬老の日です。私は、戦前・戦後を通じ、この社会を形作った先輩諸氏に、老後は健康で不安のない毎日を送っていただけるような、そんな社会をこれからも作り続けなければならないと考えています。そのためには、いろいろな課題がありますが、ここ大分市では、釘宮市長が今力を入れられている①地域コミュティーの再生、②市民の健康づくり、③安心安全な街づくりの大きな柱の中が重要ですし、中でも特に「市民の健康づくり」を最重要課題に挙げたいと思っています。
 これから、ますます高齢化は進みますが、70歳になろうが、80歳になろうが、如何に年齢を重ねても、高齢者が(屋外屋内を問わず)元気で集え、楽しみを共有できる場所を確保すること、要は、寝たきりになったり、薬漬けの治療を受けたりというような状態にならないよう、生きがいを持って、日頃からの健康管理が行き届く社会でなければと考えています。
 そのためには、子どもの頃からの食へのこだわりと、生活習慣への配慮が欠かせないと思います。
 日頃仕事で忙しいみなさん!せっかくの国民の祝日です。せめて今日一日くらい、お年寄りを大切にする一日にしたいものですね。
 










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