こうも暑さが続くと人間のみならず動物や植物もへたってくるもの、暑さ加減も程々に願いたいものだが。それでという訳でもなかろうが対応策を考える者も出現する。最も、「上に政策あれば下に対策あり」というのが某国民の生存策らしいから、何処の国でも同様らしい。対策の一つが「水流の導入」である。つまり畑の中に水路を作り、水を引っ張り込んで野菜達を元気づけようとの手法なのだ。早い話、暑い日中にプールへと飛び込むようなもの。野菜達も喜ぶだろう。かくしてクワを持ち出し、簡単な水路を作り始めたのは「長老」。狙いはサトイモへの水路の開設のようだ。サトイモはご存じのように泥イモとも言われる。湿った土を好み、水気を要求する。ナスも同様だが、今回はサトイモに限定しておこう。
我々が管理する農園は、元々が棚田として開墾された土地、つまり地域の水路はすぐ近くまで来ているのだ。そこから肝心のサトイモ畑まで引っ張れば済むこと。数十メートルの開設でOKだろう。汗だくになりながら作業を行っていたのだが、どうやら完成した模様だ。緩やかな水流がゆったりと流れ始めた。画像でお解りかと思うが、湖面にサトイモが浮かんでいるような状況、畝高が高いので根腐れは生じないだろう。サトイモもじっくりと水分の補給が出来るはずだ。ナスも全く同様の対応策で結構で、地域のナス専業農家で露地栽培の場合、全く同様に水路を作っておられる。水は金剛山からの山水、綺麗なもんだ。
長老はどちらかというとサツマイモよりサトイモを好む傾向がある。サトイモはサツマイモよりも古く、縄文時代から栽培されていたとの説もあるぐらい、日本人には馴染みが深い物だ。十五夜のお月見でお供えされるのもサトイモや団子、伝統ある作物といっても過言ではないだろう。当地には「石川早生」と呼ばれる地元産のサトイモが存在する。長老が植え込んでるのは石川早生かどうかは不明だが、毎年決まって栽培にと挑戦しているようだ。お隣では「大御所」がズイキの栽培を行っている。年配組はどうもサトイモへの思い入れが強いようで、栽培品目から外れる事例は無さそうだ。子狸の場合、サトイモよりもサツマイモの方が好物で、どちらかと言うと後者に力が入る。最も耕地の加減で水路の開設が困難というのが最大の理由かな。
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