武器はガチャ、そして(8)

2016-11-06 09:16:19 | SF小説
第七章 対策会議

各方面の有識者と、防衛局と科学推進省の幹部が官邸に招集され、科学推進省を中心に、分析と今後の影響が協議された。

一、この黒点はブラックホールだというのは真実か
二、どうして発生したのか
三、成長はするのか
四、巨大化すると地球が呑み込まれる可能性はないのか
五、消滅させ方法は有るのか

等々を中心に進められたが、今まで遭遇したことのない事例なので基礎データも無く、推測による空論となった。

そして、今までに集められたものはガチャの容器に入れてから、頑丈なステンレス容器に入れられて保管されているので、想定を超える衝撃を与えない限りは安定しているが、絶対的な保管状況ではないので、絶対安全な最終保管場所を早急に決定すべきだとの方向性が出されたが、地球上に絶対的な保管場所などあり得ないのは明らかであり、より多くの有識者に加わってもらった会議を早急に開催することにした。

それに加えて、黒点がまだ地球上に残っているのではないかとの懸念があり、国民からの情報提供の、より一層の充実を図り、興味本位や悪意による黒点の保有を厳しく制限を行う法律の制定の検討を行うと同時に、見過ごしによる黒点の残留の無いように徹底した監視体制の整備が実施された。

ブラックホールは今まで宇宙空間には存在する確証が得られていたが、現実の生活空間での存在は想像もされたことが無かったので、どのような影響が考えられるのか予測すらできないのであった。