石ネズミ(2)

2017-06-27 21:33:46 | 童話
そして、今日も暗くなってきたので、石を運ぶのはまた明日にして、みんな帰ることにしました。
「また明日もみんなでがんばろうね。バイバイ。」
こうしてネズミは自分達の巣に帰って行き、河原には丸い石や細長い石も混ざった、小さな石が点々と置かれていました。

次の日も、河原にネズミがたくさん集まってきました。
「おはよう。」
「おはよう。」
「おはよう。」
「やあ、今日もみんな元気だね。またがんばろうね。」
「今日は少し大きな石も集めようか。その小さい石はここで、この大きい石はあそこで、重たいから二匹で持ってね。あの石は小さくて丸いから、ずっと向うだよ。そうそう、その辺だね。」
「あっ、違う違う、大きくて重たい石はここだよ。」
「もうお昼になったからお弁当を食べようか。今日のお弁当は、普通のお弁当だよ。だけれど、昨日のお弁当と同じくらいおいしいよ。」
「もうお昼になったからお弁当を食べようか。」

そして、みんなでワイワイガヤガヤとお話しをしながら、おいしいお弁当を食べました。
「昨日のお弁当よりおいしかったね。」
「うん、すごくおいしかったね。」
「お昼ごはんが終ったので、少し休憩しようか。」
「そうだね、午後も忙しいから、少し休憩しようね。」
「お腹がいっぱいだから、少しお昼寝をするね。」
「僕もお昼寝をする。」そしてまた、みんなでグーグー、グーグー。

1時間くらいたった頃に、またみんなで石を運び始めました。
「ペッタンコの石はここで、おまんじゅうのように丸い石はあそこ。このカエルに似ている石はずっと向うだよ。そうそう、そこだよ。」
「あっ、違う違う、サイコロみたいな四角い石はこっちだよ。」
「みんなが良くがんばってくれたから、今日もこれで終りにしようか。」「また明日もみんなでがんばろうね。バイバイ。」
こうしてネズミはまた自分達の巣に帰って行き、河原にはたくさんの石が置かれていました。
「あと十日間か、がんばらないと間に合わないなあ。」