ミドルシニア的な自分らしい幸せな暮らし方

事例案件3000件以上の経験を持つ住まい&収納デザインのプランニングプロが日常の気づきを面白おかしく綴る日記

続編:家づくりは京都老舗料亭に学べ

2015-04-06 | 日々の仕事

さあ、恐るべし京都老舗料亭・・・(笑)

今日もその話の続きといきましょう
前回のお話の中で京都老舗料亭「菊乃井」はディズニーランドなんだ・・ということを書きました。
それはどういうことなんだろう?
具体的にはどのようなことが行われているのだろうと思われたのではないでしょうか?
今日はそのことを書きますね。

料亭はアミューズメントパークだと店主の村田さんは言います。
その期待にこたえる為の要素に「しつらえ」をあげています。
そこになるほどと思った内容が書かれていました。
こんな話です。
菊乃井さんの店の玄関には「あがり石」がふたつ地面に埋まっているそうです。
見えている部分は表面5センチほどの高さだそうです。
しかしその大きさは実は3トンの石だそうです。下に隠れている方がはるかに大きいんです。
見た目が同じだからといって薄っぺらい石を置くとのとは踏んだ時の波動がぜんぜん違うというのです。
本来的な自然の波動を感じそれがわけもなく心地いいのだそうです。

私たちものづくりをしている者には・・・・分かるような気がします。 

そして料理のこと雰囲気についてはこう書いています。(文章は若干簡略化しています)
「調味料は海からの塩であり、食材は海の中を昨日まで泳いどった魚であり 、朝まで露を被っとった胡瓜である。それらが自然の土から焼かれた器に料理人の感性で盛られる。すべてが一体となり、共鳴した時のパワーがお客さんに伝わる。それは美味い美味くないを超えたものなので、そのすべての調和がとれた中でお客さんが身を委ねる快感にお金を払ってもらうのが料亭の仕事」「そしてすべての部屋がプライベート庭がつきそれぞれ趣の違う個室対応です。」「そういう雰囲気を、それほど高くない値段で味わえる。来はったお客さんに必ず満足をして帰っていただける。」それは「絶対高くないんです。」とはっきり言えるのが、僕ら京都人のプライドです。」と。

家づくりに例えたとしてもここに書いてあることが私にはよくわかります。
「本物」ということ「こだわり」ということそしてそこから醸し出されるなんとも言えない空気感なんですよね。

村田さんはこうも言います。
「十年、せいぜい二十年のスパンでものを考えながら店造りをするとすれば、舞台のセットみたいなもんを造らなあかん。一見きれいやけども、叩いたら壁がボコボコいうような張りぼてで見た目さえ良かったらええというような舞台美術みたいになる。その時点でお客さんを騙してると京都人は思うのです。
土地を買うてここに五十年は根をおろすという覚悟でやらんと・・」 
「自分の意思は孫子のにまで伝えるという意志をもってせんことには話にならない。利益の追求だけではなく、そこにはポリシーがなければあかんのです」と。

写真は 菊乃井 本店

家に帰ると料亭「菊乃井」ではあるはずはないけれど、私たちの家づくりも「一生もん」いや「子孫に受け継いでもらえるような家づくり」をしなければならない。

素材には本物志向であり、家庭という場を楽しむための工夫は必須であります。
お客様の家はアミューズメントではありません。非日常的なものでもありません。
しかし、日常の暮らしを上質にしていくことができるのは「家の雰囲気」「家の空気感」なんですよね。

材質にこだわり、見え方にこだわり、孫子に伝えるために、見えないことにもこだわることが、家づくりの私たちに求められています。
いいものには評価されていいほどの値段がある。値打ちがあるから憧れる。
私には京都老舗料亭のこだわりがみごとに伝わってきました。

まだまだ、いろんなことが書かれており興味津々でした。皆様も一度お読みください。広島県人の私には理解できなかった「京都人(弊社社長)の不思議」もなんとなく見えたような・・・(笑)

「菊乃井はんに一度は行ってみよう・・そやしきばってお仕事せんなん。」
京都在住25年・・物心ついてからの人生やったら京都暮らしの方が長ごうなったような
そんな私のまじめなお話でした・・。

がんばっていきまSHOW(^_-)-☆

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