4月10日(日)の朝日新聞のニュースの本棚に東京市政調査会の研究担当常務理事である新藤宗幸氏が西尾勝著「地方分権改革」、日経グローカル編「地方議会改革の実像」、竹下譲著『地方議会 その現実と「改革」の方向』という3冊の本を紹介している。
また、外国の制度を比較地方自治論として、山下茂著「体系比較地方自治」という本も紹介している。
最初に、新藤氏の所属する「東京市政調査会」とは名前は聞いていたが、いかなる組織か詳細には知らなかったので、調べてみた。
日比谷公園に古びた建物の「市政会館」には行ったことがあり、月刊誌「都市問題」も読んだことがあるので、名前は覚えていたのであろう。
後藤新平が創設したものであり、現在の理事長が西尾勝氏であることは初めて知った。
西尾勝氏については若干の思い出がある。
三鷹市が主催した自治基本条例のシンポジウムに参加した時に、喫煙所でほんの短い時間であったが雑談した。
三鷹市は自治基本条例の制定や、今年の2月に「第5回ファシリティマネジメント大賞最優秀賞」の受賞対象となった「三鷹市都市再生ビジョン」に基づく公共施設の適切な維持管理をめざした「ファシリティマネジメント」の取り組みなど自治体経営の先進都市である。
西尾勝氏は当時ICU(国際基督教大学)の教授であり、地方制度調査会の会長の時には、道州制の提言も行っている。
三鷹市が自治体経営で素晴らしい実績を上げている理由は様々あろうが、ICUの存在も大きいのではないかと、その時思った。また、その時のシンポジウムの座長は清原三鷹市長であり、市長がリーダーシップをとり様々な改革を推進していることが今の結果を生んでいるのではなかろうか。
地方自治の転機が求められている今、戦後の一大改革として、地方自治が登場し、首長・議会の二元代表制がとられ、今に至っているが、本質的な改革についても議論する時期に来ているのかもしれない。
今回の地方統一選挙で、地域政党が登場してきているが、それも従来の二元代表制を覆す動きの一つでもあろう。
桜は散り際にピンクが強くなると言われていることに気づき、桜の花を見ると、確かに花の中心部の色が変わってきている、三小の桜吹雪の一歩手前の桜を写真に収めた。