リクルートの社内は毎日がお祭り、完全な学生サークルのノリだった。
社内放送が時折流れ(それ自体普通の出版社ではあり得ない)
「〇〇さん契約達成です!」
社員一同「わあああああああ!!」
パチパチパチパチ!!スタンディングオーベーション。
何だこりゃ?何この人達の軽さ?
彼らに出版社で仕事をしているという矜持は何もなかった。
大体が出版人としての基礎的な訓練も一切受けていない。
一番驚いたのは”著作権”を知らなかった事だ。
あり得ない。
人事異動は頻繁で一番驚いたのは編集長が北海道のリゾートホテル支配人に転属した時だ。
兎に角人の動きは早い、30歳前に辞める人が大半でそれがリクルート社員の平均年齢を大きく下げている理由だ。
そしてやたらあちこちにOB、OGがいるのも退職者の多さと合致する。
そしてバブル時代となり一層リクルートの学生ノリは加速していく。
その頃江副さんは…