言の葉花壇

何度聞いても美しい日本語に、今日もマナ女とカナ女がにぎやかに呟きます。ぜひお気に入りを見つけてください。

さかな持てこよ

2021年12月27日 | その他

#さかな持てこよ……★☆ うま酒に さかな持てこよ いつもいつも 草の庵に宿は かさまし: 良寛 : 歌意:歌意:美味しいお酒と肴を持って来なさい。そうすればいつでも草の庵の宿を貸しましょう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #良寛歌集 雑の部より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

うまざけに さかなもてこよ いつもいつも くさのいおりに やどはかさまし

いよいよ年末で慌ただしいなぁ~

みなさん、お元気?

今年もあとちょっとになりましたね。

良寛さんも忘年会に持ち込みやで。

それにしても350年も前の世界に生きていた良寛さんが、今のように感染症が流行して、忘年会も新年会も中止になるとは思ってみなかったんちゃうかな。

マスク会食せなあかんこのご時世や。

お家で宴会するにはみんなでそれぞれ持ち寄っての忘年会や。

カナ女さん、ウチも狭い部屋やけどお酒とご馳走持ってきてくれたら宴会するでぇ~

ええっ? マナちゃん、お酒飲めるの?

ああ~、ちゃうちゃう!お酒飲んだらアカン年齢や!ジュース、ジュース!

カナ女さん、ウチの部屋で宴会する時はジュースいっぱい持ってきてや。

フフフ、そうやね。今年はマスク会食の忘年会なら二人でできそうやね。


金色の

2021年11月14日 | その他

#金色の……★☆ 金色の ちひさき鳥の かたちして 銀杏ちるなり 岡の夕日に: 与謝野晶子 : 歌意:丘の向こうに沈む夕日を浴びて、黄色く色づいた銀杏の葉がまるで金色の小鳥が飛んでいくように散っている。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #恋ごろもより■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

こんじきの ちひさきとりの かたちして いてふちるなり おかのゆうひに

秋も深まってきたやろ。

そろそろ紅葉の季節や。

紅葉もきれいけれど、銀杏も負けてへんで。

どや!この歌の景色!道路が金色に埋まるくらい銀杏の落ち葉。

まるで上質のヨーロッパ映画見てるみたいやわ。

紅葉は日本的な景色やけど、銀杏はまるで外国の景色見てるみたいに見えるわ。

憧れやなぁ~

   


光る星あり

2021年08月05日 | その他

#光る星あり……★☆ 真砂なす 数なき星の 其中に 吾に向ひて 光る星あり: 正岡子規 : 歌意:夜空には細かい砂粒のように数え切れないたくさんの星。その星々の中に、私に向かって光っている星がある。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #子規歌集 より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

東京オリンピック2020もいよいよ後半やなぁ。

お家で応援してる?

読み方やでぇ~

まさごなす かずなきほしの そのなかに われにむかいて ひかるほしあり

努力をした人には、どんな人にもきっと自分にだけ、ピッカピカと光る星が見えるんや。

アスリートのみんなも、今までの努力に悔いのないように力を発揮して、ウチ等に感動くれてるからきっと、見えてるんやと思う。

みんなも夏の夜空見上げて、大きく自分にだけ光る星、きっとあるから探してみてや。


あつさぞまさる

2021年07月22日 | その他

#あつさぞまさる……★☆ 声聞けば あつさぞまさる 蝉の羽の 薄き衣は みに着たれども: 和泉式部 : 歌意:蝉が鳴いている声を聞くと余計に暑くなる。蝉の羽のように薄い衣を着ているけれど。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #和泉式部集 より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

梅雨が明けたらたちまち暑いなぁ~。

和泉式部さんが居るのでちょっと聞いてみよかぁ。

 毎日暑いですね。

和泉式部:ほんまや。朝起きたら、びっくりするくらい蝉、いっぱい鳴いてて、もう、ほんまに暑いわ!

私、こんな薄い夏の衣着てるのに、どうやったら涼しくなるんでしょうね。

エアコンもないから着てるもので調節するしかないですね。

熱中症にならないように、くれぐれも気を付けてお過ごしくださいね。

和泉式部:は~い、ありがとう。あなたもね。お互いに気を付けながらこの暑さを乗り切りましょうね。


水くきの

2021年07月16日 | その他

#水ぐきの……★☆ 水ぐきの あとも涙に かすみけり ありし昔の ことを思へば:良寛 : 歌意:父上の筆跡を見ていると、お元気だった遠い昔を思い出して涙で目がかすんでくる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #はちすの露 より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

みづぐきの あともなみだに かすみけり ありしむかしの ことをおもへば

水くき=筆跡とか手紙のことやで。

みなさん、お元気?

この歌にの枕詞に「たらちをの書きたまひしものを見て」とあるわね。

「たらちを」はお父ちゃんのことやろ。

そうね。「垂乳男(たらちお)」つまり、お父さんのことやね。

反対語は 「垂乳女(たらちめ)」でお母さんのこと。

良寛さんはお父ちゃんの残した手紙を見ていると、だんだん悲しくなってきたんや。

あー、ウチも優しいお父ちゃんやお母ちゃんのこと思ってしまうわ。

やっぱり、家族は大事や。


御祓ぞ夏の

2021年06月30日 | その他

#御祓ぞ夏の……★☆ 風そよぐ ならの小河の 夕暮は 御祓ぞ夏の 志るしなりける: 藤原家隆 : 歌意:風が涼しくそよいでいる御手洗川の夕暮れで禊が行われているのは夏であることのしるしでです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #新勅撰和歌集 第三巻より■□■

#皆つきねとて……★☆ 思ふ事 皆つきねとて 麻の葉を きりにきりても 祓へつる哉: 和泉式部 : 歌意:思うことや悩み事はみんなつきて無くなってしまえと麻の葉を切り刻んでお祓いをしました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #後拾遺和歌集 第二十巻より■□■

 みんなぁ、元気ぃ~?

6月30日は「夏越しの祓え」ちゅうて、1月から6月までの半年間の罪と穢れを祓い、残り半年の幸せを祈る日ぃやでぇ。

まぁ、ゆーてみたら、大晦日の夏バージョンや。

「茅の輪」と言う、茅で作ったわっかを健康と幸せを祈りながら八の字にくぐるんやでぇ。

読み方やでぇ~

かぜそよぐ ならのをがはの ゆふぐれは  みそぎそなつの しるしなりける

ならの小川は下賀茂神社の中を流れる「楢の小川」のことで、奈良県にある小川とはちゃうでぇ。

百人一首でも有名やろ。

上賀茂神社と下賀茂神社ではいろんな夏の神事があるんやでぇ。

次の読み方やでぇ~

おもふこと みなつきねとて あさのはを きりにきりても はらへつるかな

これは「夏越の祓」でお祓いをする時、麻の葉を切ってお供えにして願い事を叶えてもらうんや。

和泉式部も悩み事が多かったから、麻の葉っぱもいっぱい切らなあかんかったんや。

みんなも6月30日はこんな昔からの神事にふれてみてやぁ~

ウチはみんなの幸せ祈りながら茅の輪をくぐったでぇ。

   


あぢさゐの

2021年06月29日 | その他

#あぢさゐの……★☆ あぢさゐの 下葉にすだく 蛍をば 四ひらの数の 添ふかとぞ見る: 藤原定家 : 歌意:紫陽花の下葉に集まる蛍は四枚の花びらに添うように光るので花が数を増したかと見える。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #拾遺愚草 皇后宮大輔百首より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

鬱陶しい梅雨真っ最中やけど、ウチは元気やでぇ~

読み方やでぇ~

あちさゐの したはにすたく ほたるをは よひらのかすの そふかとそみる

雨が止んで日が暮れるころ紫陽花の花の間を蛍が飛び交って光ると、紫陽花の花びら(ホンマはガクやで)が光って増えたように見えるんや。

すたく(すだく)=群れをなして集まるとかむらがるちゅう意味があるんや。

四ひら(よひら)=紫陽花の別名やで。

紫陽花は昔から日本にある花やけど、昔の歌の中では植えた土によって、色が変わるのであんまり好んで詠まれてないんや。

「拾遺愚草」も藤原定家のプライベート家集や。

でも、梅雨の晴れ間の紫陽花と蛍の組み合わせ。

この時期だけの最強タッグやで。

ちなみにハート形の紫陽花見つけたら幸せになるそうや。

ウチは見つけたでぇ。

もうすぐ幸せが来るでぇ~


行く春を

2021年04月26日 | その他

#行く春を……★☆ 行く春を とゞめかねぬる 夕暮は あけぼのよりも 哀れなりけり: 西行 : 歌意:過ぎ去って行こうとする春を引き止めることができない夕暮れは、曙よりもしみじみとした趣の風情がある。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #山家集 巻上より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

ゆくはるを ととめかねぬる ゆふくれは あけほのよりも あはれなりけり

西行さんは花が、特に桜が大好きやねん。

その西行さんが「あー、もう桜の季節が終わるねんや。寂しいなぁ。」って、寂しがってるねん。

あの西行さんでも変わる季節は止められへんねん。

でも、西行さんは嘆いてばっかりとちゃうで。

ちる花を をしむ心や とゞまりて また來む春の たねになるべき

と、気持ちは花が散ることを惜しんでるけど、それを忘れへんかったら、来年もきれいな花が咲くでぇ~って。

みんなぁ、いろんなことがあるけれど、みんなも、きっと次も花の咲く春は来るって、前向きで行こや!


春の手向や

2021年04月24日 | その他

#春の手向や……★☆ 暮れて行く 春の手向や これならむ けふ社花は 幣と散けれ: 後嵯峨院 : 歌意:暮れて行く春への餞別がこれなのだろう。今日、桜の花は幣のように散り乱れる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #新後撰集 第二巻より■□■

 

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

くれてゆく はるのたむけや これならむ けふこそはなは ぬさとちりけれ

手向(たむけ)=別れる人へのはなむけ(餞別)のことやで。

幣(ぬさ)=神さまに祈ったり、罪・けがれを払うために紙や麻布を切って垂らした御幣(ごへい)のことやで。

御嵯峨天皇は桜が散るさまを、季節が変わる時の餞別(せんべつ)のようやって言うてるんや。

桜の花びらが人々が祈る御幣のようで、春の季節が行き過ぎるのを惜しんでるんや。

みんなぁ、今年もきれいな花で楽しませてくれた桜に拍手やでぇ!

 


櫻見に

2021年04月06日 | その他

#櫻見に……★☆ いざ子供 山べにゆかん 櫻見に 明日ともいはゞ 散りもこそせめ: 良寛 : 歌意:さあ、子どもたち、山へ花見に行こう。明日行くなんて言っていたら桜の花が散ってしまうよ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #良寛歌集より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

昨日の続きやでぇ~

子どもの大好きな良寛さんの桜の歌やで。

子どもたちとお花見行こぅって、今キレイやから、行こぅってことやで。

みんなは、もう、お花見行ったぁ~?


かぐはしき

2021年04月05日 | その他

#かぐはしき……★☆ かぐはしき 櫻の花の 空に散る 春の夕べは 暮れずもあらなん: 良寛 : 歌意:香りのよい桜の花が空に舞い散る春の夕べは暮れないでほしいものだ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #良寛歌集 より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

桜、満開やろ🌸

良寛さんもずぅーっと眺めてたいみたいやで。

みんなは、もう、お花見行った?

桜は咲いてる時期が短いから、はよ行やぁ。


桃のさかりに

2021年03月02日 | その他

#桃のさかりに……★☆ この里の 桃のさかりに 來て見れば 流にうつる 花のくれなゐ: 良寛 : 歌意:この里の桃の花ざかりに来て見れば川の流れの中に花の紅色が美しく映っている。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #良寛歌集 より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

3月3日、桃の節句やでぇ。

この里=新飯田地域、今の新潟市のことやでぇ。

流れにうつる=信濃川の流れやで。

良寛さんは舟に乗って新飯田に住む尊敬する有願(うがん)和尚に会いに行ったら、あたり一面が桃の花満開で、その光景が素晴らしかったから船の中でこの歌よんだそうや。

有願(うがん)和尚は江戸時代のお坊さまで良寛さんはお父さんのように慕って、良寛さんの生き方にも、ものすごい影響を与えたんやで。


うづみ火に

2021年01月26日 | その他

#うづみ火に……★☆ うづみ火に 足さしくべて 臥せれども こよひの寒さ 腹にとほりぬ: 良寛 : 歌意:灰の中に埋めた炭火に足を差し入れて寝ているけれど今夜の寒さは腹の中にまで浸み透る。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #良寛歌集 冬より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ。

うづみびに あしさしくべて ふせれども こよひのさむさ はらにとほりぬ

埋み火(うづみび)=灰の中にうめた炭火のことやで

エアコンがなかった昔は、寒い時期になると炭をおこして火鉢に入れて部屋を暖めていたのよ。

そして夜には、その火が消えないように、灰に火種の炭火を埋めておくの。

それを「埋み火」と言いうのよ。

直接の炭火に布団などかけると火事になるので木箱の中にうづみ火を入れて布団を暖めて寝ていたんやね。

今の電気炬燵やね。

もっとも、ウチは湯たんぽ派やけど。

良寛さんみたいに寝る前にお布団の中に湯たんぽ入れて温めて寝るんや。

大寒のこの時期にはそんなことしても、まだまだ寒いと良寛さんは言ってるわね。

ほんまや。

まだまだ寒いけどみんなも風邪ひかんように暖かくしぃや。


せりなづな

2021年01月07日 | その他

#せりなづな……★☆ せりなづな ごぎやうはこべら 仏のざ すずなすずしろ 是は七種: 梵灯 : 芹(せり)薺(なずな)御形(ごぎょう)繁縷(はこべら)仏の座(ほとけのざ)菘(すずな)蘿蔔(すずしろ)これは七種

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #梵灯庵袖下集より■□■

 

 みんなぁ、元気ぃ~?

今日は七草がゆ食べる日ぃやで。

 この歌は「梵灯庵袖下集」に出てる春の七草やね。

梵灯は室町時代の連歌師なのよ。

連歌は、和歌の上の句(五・七・五)と、下の句(七・七)を5名~10名くらいの人たちが交互に作り、連ねてひとつの歌にしていくことよ。

せり⇒芹

なずな⇒薺(ぺんぺん草のことよ)

ごぎょう⇒御形(ハハコグサの別名よ)

はこべら⇒繁縷

ほとけのざ⇒仏の座(葉っぱが仏さまの座っているハスに似てるのでこう呼ばれるのよ)

すずな⇒菘(蕪のことよ)

すずしろ⇒蘿蔔(大根のことよ)

 秋の七草は食べられへんけれど、春の七草はみんな食べられるわ。

もっとも、ウチは七草がゆより、やっぱり、お餅やわ。

お餅を七草がゆの前に食べるか、後に食べるか・・・

う~ん、迷うなぁ~

・・・


ひとひらの雲

2020年11月16日 | その他

#ひとひらの雲……★☆ ゆく秋の 大和の国の 薬師寺の 塔の上なる ひとひらの雲: 佐々木信綱 : 歌意:秋が深まる大和の国の薬師寺の塔の上にひとひらの雲が浮かんでいる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #新月 より■□■

 

 みんなぁ、元気ぃ~?

秋もだんだん深まってちょと寒い日もあるなぁ。

この和歌、どうや!まるで絵画のような美しい調べやろ。

みんなもお天気のいい日に奈良の古い都を散策してみてや。