言の葉花壇

何度聞いても美しい日本語に、今日もマナ女とカナ女がにぎやかに呟きます。ぜひお気に入りを見つけてください。

七夕のこころに添えて4首 まち來し今日の・扇のかぜに・早漕ぐ舟の・月の舟 星の林に

2021年07月07日 | 万葉集

#まち來し今日の……★☆ 棚機の 心のうちや いかならむ まち來し今日の 夕暮のそら: 九条兼実 : 歌意:織姫の心の内はどんな気持ちだろう。ずっと待ちに待っていた今日の夕暮れの空だから。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #千載和歌集 第四巻より■□■

#扇のかぜに……★☆ 天の河 扇のかぜに 霧はれて そらすみ渡る かさゝぎのはし: 清原元輔 : 歌意:天の川は扇で煽ぐ風で霧が晴れて、空が澄わたり鵲の橋も見える。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #拾遺和歌集 第十七巻より■□■

#早漕ぐ舟の……★☆ この夕 降りくる雨は 彦星の 早漕ぐ舟の 櫂の散りかも: 詠み人知らず : 歌意:この七夕に降る雨は彦星が急いで漕いでいる舟の櫂のしずくが散っているのだろうか。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第十巻より■□■

#月の舟 星の林に……★☆ 天の海に 雲の波立ち 月の舟 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ: 柿本人麻呂 : 歌意:天上の海には、雲の波が立っていて、月の舟が星の林に漕いで隠れて行くのが見える。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第七巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

たなはたの こころのうちや いかならむ まちこしけふの ゆふくれのそら

あまのかは あふきのかせに きりはれて そらすみわたる かささきのはし

このゆふへ ふりくるあめは ひこほしの はやこぐふねの かいのちりかも

あめのうみに くものなみたち つきのふね ほしのはやしに こぎかくるみゆ

今日、7月7日は「七夕」やでぇ。

おり姫様は今夜、1年に1回だけ彦星様に逢うんやで。

でも、雨が降ったら天の川が渡られへんから、気が気じゃないくらいお天気が気になるんや。

でもなぁ、雨降っても、彦星様はおり姫様に逢うために一生懸命、月の船を漕いで会に行くんや。

だから、雨雲が晴れるようにみんなで、扇で煽いで雨が止むように祈ろやぁ。