---今生の恋歌ひとつ詠めざれば 哀獣身と化して絶唱---

祈 下図 甲士三郎
できれば若いうちに恋の歌や句の佳作ひとつくらいは欲しい。
もし女流作家ならなおさらだろう。
出来ねば口きけぬ獣に堕つべし。
「全ての芸術は永遠の青春を夢見る」
誰の言葉だったか忘れたが、その通りだ。
だが獣身に堕ちても歌人はまだ足掻ける。
---薔薇喰ふて己が腸(はらわた)浄めむと 願ひ愚かに亜人間我---
短歌においては中庸、中途半端は良く無い。
短歌は「言ひ切れ」俳句は「言ひおほせて何やある」だ。
中途半端よりは堕ちる所まで堕ちた方が肝が据わる。
---猫に見え人には見えぬ径ありて 獣人達の月狂の古都---
鎌倉は谷戸に入り組んだ細い道が多く、猫を追って月夜に迷うのも楽しい。

---月夜野の桔梗竜胆露草と 肺の中まで蒼き犬神(フェンリル)---
例の神話的御都合主義をかましてみた。
調子に乗ってもう一首。
---背に翼生えたる人は哀れにも うつ伏せにしか夢を見られず---
何と批判されようと、人間やめた哀獣の身だから聞く耳持たぬ。
短歌は俳句や他の定型詩に比べ柔軟性があり自由度は案外高い。
和歌は和語(やまとことば)の縛りがあってやや難しくなるが、言霊は籠る。
---黒髪を橋から垂らす淋しさに あやめの川は常夜(とこよ)へ注ぐ---
こんな感じ。漢語を使わず、もちろん文語体。
短歌は結社誌でもネットでもいろいろあるので、心ある日本人なら一度はやってみよう。
日本の隠者の始祖、西行の歌は分かり易いと言うか気持ちが伝わり易い。
伝記を読むと当時としてはかなりの自由人(自分勝手?)だったようだ。
現代隠者としては、そこだけでも見習いたい。
もう少し私の普通の歌を見たいと言う奇特な方は、当ブログ「11 甲士三郎短歌集」へ。
©️甲士三郎

祈 下図 甲士三郎
できれば若いうちに恋の歌や句の佳作ひとつくらいは欲しい。
もし女流作家ならなおさらだろう。
出来ねば口きけぬ獣に堕つべし。
「全ての芸術は永遠の青春を夢見る」
誰の言葉だったか忘れたが、その通りだ。
だが獣身に堕ちても歌人はまだ足掻ける。
---薔薇喰ふて己が腸(はらわた)浄めむと 願ひ愚かに亜人間我---
短歌においては中庸、中途半端は良く無い。
短歌は「言ひ切れ」俳句は「言ひおほせて何やある」だ。
中途半端よりは堕ちる所まで堕ちた方が肝が据わる。
---猫に見え人には見えぬ径ありて 獣人達の月狂の古都---
鎌倉は谷戸に入り組んだ細い道が多く、猫を追って月夜に迷うのも楽しい。

---月夜野の桔梗竜胆露草と 肺の中まで蒼き犬神(フェンリル)---
例の神話的御都合主義をかましてみた。
調子に乗ってもう一首。
---背に翼生えたる人は哀れにも うつ伏せにしか夢を見られず---
何と批判されようと、人間やめた哀獣の身だから聞く耳持たぬ。
短歌は俳句や他の定型詩に比べ柔軟性があり自由度は案外高い。
和歌は和語(やまとことば)の縛りがあってやや難しくなるが、言霊は籠る。
---黒髪を橋から垂らす淋しさに あやめの川は常夜(とこよ)へ注ぐ---
こんな感じ。漢語を使わず、もちろん文語体。
短歌は結社誌でもネットでもいろいろあるので、心ある日本人なら一度はやってみよう。
日本の隠者の始祖、西行の歌は分かり易いと言うか気持ちが伝わり易い。
伝記を読むと当時としてはかなりの自由人(自分勝手?)だったようだ。
現代隠者としては、そこだけでも見習いたい。
もう少し私の普通の歌を見たいと言う奇特な方は、当ブログ「11 甲士三郎短歌集」へ。
©️甲士三郎