暗闇検校の埼玉県の城館跡

このブログは、主に、私が1980年代に探訪した中近世城館跡について、当時の写真を交えながらお話しするブログです。

和紙の里①(東秩父村)

2017-09-19 23:53:22 | 神社仏閣・その他
当座のネタに困るようになってしまいました(笑)

それなら休めばいいんですが、ブログはかき始めると止まらないので困ります。

そこで、和紙の里について書きます。

東秩父村と言えば、大河原氏、そして松山城主上田氏の根拠地です。

松山城を敗走した上田氏は、東秩父村で力を蓄えて、再び、松山城主に返り咲く。

この繰り返しだったわけで、戦国武将の蓄電池のような土地なのです。

実際、東秩父村に行くと、小さな盆地の中は、まるで箱庭のようなたたずまい。

中世の名族たちの遺跡や伝説がびっしりと詰まった、非常に好ましい土地です。

そういえば、むかし、赤川次郎氏の作品がドラマ化された時・・・・

田中邦衛さんと浅茅陽子さんの推理モノ『幽霊電車』も、三峰口駅と東秩父村が

ロケ地であった記憶があります。

この地域産の和紙は、細川紙とも呼ばれました。和紙の里には紙すきの家屋が移設、展示されています。





ちなみに、和紙の里の本館は、私が高校生の頃は廃校舎で、校庭はゲートボール場でした。

「おはようゲートボール」の熱心な視聴者だった私は、いつの間にかゲートボール場に紛れ込んで一緒にプレーをし、

情け容赦なく相手チームをつぶしてしまいました(ゲートボールはプレーの権利者がミスをしなければ、

権利を失うまでプレーが続行できる)。まあ、そんなことは、どうでもいいのですが。

さて、屋根はかやぶき屋根です。






藁ぶき、茅葺きと簡単に言いますが、藁ぶき屋根というのは、寿命が短く、1~2年で腐ってしまいます。

比べて茅葺き屋根は腐りにくくて寿命が長い。ただし、茅葺きの茅は産地が限られております。

関東の最大産地は霞ヶ浦・北浦、利根川下流域で、沿岸の低湿地に揺れている茅がその材料になります。

かつては茅商人が多数いて、沿岸地帯でトン単位の茅を商っておりました。現在ではごく限られた地域が

組合を作って生産しております。

他に、各地に小規模の産地がありますが、葺き替えに相当量が必要なのが難点で、

大型の神社仏閣は葺き替えは、すでに数年前から茅商人に予約を入れて、茅の確保に動いているわけです。

それでも供給が追い付かない場合には、分割葺き替えを行ないます。