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「マクベス」 舞台内容 一幕七場 (2)

2009-11-01 12:05:31 | 「マクベス」

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 マクベスは妻の顔を見ると、国王殺害を止めようと話す。
 'He hath honoured me of late; and I have bought
   Golden opinions from all sorts of people,
   Which would be worm now in the newest gloss,
   Not cast aside so soon.'
 (王は栄進を計ってくれたのだし、俺は国民から
 最高の評判を勝ち得た。折角、手に入れた新しい
 金襴の衣装をむざむざと急いで脱ぎ捨てることも
 あるまい)


 しかし、夫人は、直ぐに夫の言い訳を見破ってしまう。彼女は、夫の言葉を無視し、正確にマクベスの心中を指摘するのだった。
             'Art thou afeard
   To be the same in thine own act and valour,
   As thou art in desire ?'
             (あなたはこうしたいと
 望みながら、いざとなると勇敢に行動することが
 恐いのですか?)


 マクベスは基本的に臆病者で、大きな望みを抱いていても、それに向かってがむしゃらに行動することが出来ないタイプで、そのことを妻はよく知っているのだ。

 そこで彼女は、この臆病な夫の尻を叩くのだが、その思いのほどが凄まじいのだ。


                    'I have given suck, and know
   How tender 'tis to love the babe that milks me:
   I would, while it was smiling in my face,
   Have pluck'd my nipple from his boneless gums,
   And dash'd the brains out, had I so sworm
   As you have done to this.'
           (私は赤ん坊に
 お乳を飲ませたことがあるから知っている、
 自分のお乳を吸われる愛おしさを。
 それでも、笑みをかけてくれるその子の歯のない
 柔らかな歯茎から乳首を抜き取って、脳みそを抉り出して見せましょう、
 さっきのあなたのように、一旦、こう誓ったからには)


 恐いですね~ 怖ろしいですね~ 尋常の域ではないです。もはや狂気に取り付けれている。




 マクベスは妻の剣幕にたじろぎながら尋ねる。
 Macbeth:          If er should fail ?
 Lady M.: We fail ?
        But screw your courage to the stigking-place,
        And we'll not fail.
 (マクベス:       もしも俺たちが失敗したら?
 夫人:私たちが失敗する、ですって?
   勇気の弓を目一杯に引き絞れば、
   失敗なんかするものですか)


 計画は簡単で、ダンカン国王の家来は睡眠薬を飲ませ、殺人が行なわれたら、罪を彼らに擦り付けるという手筈になっていた。
 余りにも杜撰な計画だけれども、妻の迫力に押されて、すっかりその気になってしまうマクベス君なのだ。


              'I am settled, and bend up
   Each corporal agent to this terrible feat.
   Away, and mock the time with fairest show;
   False face must hide what false heart doth know.'
                (俺は肚を決めた、
 力を振り絞って、この怖ろしい仕事に立ち向かうぞ。
 さあ、平静を装って、世を欺こう。偽りの顔で、
 偽りの心の企みを隠すしかない)


 ここで一幕が閉じる。



Pnakotic Manuscripts

2009-11-01 08:13:13 | 禁断の書物

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「人類が誕生する遥か以前に栄えていたウミウシ状の生物が遺した断片的な記録は、北方のロマールの地にて人間の言葉に移し換えられた」


・断片的な記述の寄せ集めで構成される「Pnakotic Manuscripts(ナコト写本)」の原本は、氷河期以前の北方の厳寒地に栄えていたロマールでまとめられた。


・「Ithaqua(イタクァ)」を崇拝する毛むくじゃらの食人族ノフ=ケー族に、この土地を滅ばされた際に最後の1冊が「Dream Land(夢の国)」に持ち込まれたと言われており、現在は「Ulthar(ウルタール)」の神殿に保管されている。


・「Ulthar(ウルタール)」の賢人バルザイは、「Dream Land(夢の国)」に住まう「大地の神々」についての多くのことを、この本から学び取ったという。


・「Pnakotic Manuscripts(ナコト写本)」の中には、人類誕生より遥か以前の視点から記述されていることが多数含まれており、その起源は更新世のウミウシ状の生物まで遡ると言われている。


・写本を製作したロマール人の主観が入り込んでいるためか、全体的に北極圏に関する記述が多く、ロマールの勃興から遥かに遡る300万年前に外宇宙から飛来してアラスカにあたる土地に移り住み、イヌイットの一部の部族から「無窮にして無敵」の神性として崇拝されたラーン=テゴスに関する詳細な記載されている唯一の書物である。


・「Ithaqua(イタクァ)」、「Great Race of Yith(イスの偉大なる種族)」についての記述があるほか、後催眠による精神操作の方法、銀の鍵を用いる儀式、時間遡行薬の製法などが記されている。


・書名の「ナコト」が何を意味するのかは不明だが、オーストラリア西部の「Great Race of Yith(イスの偉大なる種族)」の都市「Pnakotas(ナコタス)」と関係があるかもしれない・


・「Pnakotic Manuscripts(ナコト写本)」は、人間世界に5部が存在していると言われており、北米の「Miskatonic Univesity(ミスカトニック大学)」附属図書館と、「Starry Wisdom(星の智慧派)」の拠点だったプロヴィデンスの協会の2ヶ所において所蔵が確認されている。


・この書物が、いつ、いかなる経緯で「Dream Land(夢の国)」から人間世界に伝わったのかについては詳らかにされていないが、少なくとも、古代ギリシャの時代の「PNAKOTICA(ナコティカ)」と題された先行書が存在していたことが、古い文献などから判明している。