「近而示之遠 遠而示之近」
(近づくもこれに遠ざかるを示し、遠ざかるもこれに近づくを示せ)【始計篇】
「近づくためには遠ざかるように見せかけ、遠ざかるには近づくように見せかけることだ」ということ。
古来より実際の合戦で、よく用いられた戦術である。
例えば、徳川家康と豊臣秀吉が戦った「小牧長久手の戦い」とか、風林火山で知られる武田信玄の初陣の戦いなどがある。
これらは相手の心理的盲点を突くことで、より効果的に目標を達成しようとするもの。
つまり、相手の裏をかくと言うことであり、これも『孫子』の詭道なのだ。