花*小紋日記

出張着付師kyoさんの奮闘記

親の気持ち、子の気持ち

2015-12-27 22:24:25 | 七五三
本日、今年度の仕事納めとなりました
最後のお仕事は、写真館での成人式の前撮りのお客様です

ヘアカタログをお見せして、「どのスタイルにされますか?」

とお聞きすると

「こんな髪型にしてみたいんです~」と指差したページはなんと「日本髪

もちろん、喜んでお受けさせていただきました
成人式で日本髪をご希望されるお客様はとても少ないので、腕が鳴りますね
仕上がった姿をみて、お母様もお嬢様も

「朝ドラの友近みたい~~~」と大喜び。

友近さんもお綺麗ではありますが、やっぱり20歳なんですから、あさちゃんやふゆちゃんでしょう
ご用意されたつまみかんざしも素晴らしく、美しい仕上がりとなりました。
(写真を撮らせてもらえばよかったと後悔・・・

そこの写真館はお上品な土地柄もあるのか、お客様がとても古典的な仕上がりを好まれる傾向にあります。
前回の成人式のお嬢様もお若いのに和風のかぶせスタイルで、シンプルなものがお好きなようでした。

地域によって、お客様の好みや雰囲気も違うのでなかなか興味深いですね

さて、この仕事はお支度最中にお客様と色々なお話をさせて頂きます。
とくに子育て世代のお客様とは、子供の話をする事が多いですね

そんな中、「子育て悩み相談」的な話になる事もあります。
私自身も子育て中ではありますが、仕事柄数多くの親子を見ている事もあり、親子関係について色々と考えさせられます。

1つ言えるのは「親と子どもは別物」という事かもしれません。
顔や性格の一部が似ていたりと、親はどうしても子供を自分の分身や所有物のように思いがちですね。
しかし、その思いが強すぎてお子様と衝突される場面が見受けられます。

以前スタジオでお支度した親子は、着物もヘアスタイルもお子様のご要望をすべてお母様が却下
あまりの切り捨て方に、私もハラハラしていると、お子様が泣きだし・・・・

「お母さん、いつもそうだもん」

・・・・・・・・・

家でも、お子さんの意見は毎回つぶされているんだろうな~と、可哀そうになりました

また、別のお客様では、お父様が息子さんに思い入れが強く期待をかけすぎてしまって、ある日息子さんから

「もう、僕を放っておいて

と言われてしまったとの事でした。
お父様もショックだったと思いますが、はっきり自分の気持ちを言えた息子さんは素晴らしいです


俳優の堺雅人さんが、赤ちゃんが産まれた時に

「子供は神様からの預かりものだと思っています」

とコメントされていて、素敵な考えだな~と思いました

また、盲導犬の赤ちゃんを1年だけ、育てるパピーウォーカーという制度があります
一般家庭で1年間、子犬に溢れるほどの愛情を注ぎ、同時に社会で生きていくべきしつけをしっかり行って送り出す。
人間の子育てもそれにも近いのかな~と。


親子の距離感って本当に難しいと思います。
でも、お子様の心の部分まで親が支配してはいけないんだな~と痛感しました。
お客様からたくさんの事を学ばさせて頂き、自分自身も成長していかなきゃと思ってます


本日のお写真は七五三のお嬢様です。
着物についてきたレンタルの髪飾りが、顔と同じくらいの大きさでびっくり
さすがに大きすぎたので、ゴムでしばってサイズを小さくしたところ、とっても素敵なバランスとなりました
パッツン前髪がとーーーってもお似合いのキュートなお嬢様でした
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