10月2日の WSJ に米国製オートバイである Harley-Davison の売り上げが過去10年間に渡って減少しているという記事が載っていた。アメリカ人のオートバイ離れが加速している訳ではなく、他社のオートバイがHDのアメリカンバイクを侵食している訳では無い。過去10年間に渡って全体的にライダー達が新車よりも中古のオートバイを求める嗜好にあり新車離れが加速している。消費者の嗜好の方向性は何処に向かっているのであろうか。
BMW R-750 改 スクランブラー
ニューヨークの郊外にあるカフェ9W-Market で毎月第一日曜日の朝にバイクアンドコーヒーが行われる。計画されたイベントではなくてオートバイ好きな人々が四方から集いコーヒーを片手にバイクを眺めてあーだこーだという会話を弾ませる縛りの無い集まりである。僕にとっては自転車トレーニングの折り返し地点がここなのでダブルエスプレッソコーヒーを片手に往来するオートバイを眺める。観ていると新車のHDが入って来ても人々は関心を示さないがヨーロッパ製のデュアルパーパスやウィンテージバイクには人が集まったりカメラを向けたりしている。そういった光景を観ているとWSJの新聞記事の実態を確認している様でもあった。上の写真のBMWはCoolな仕様である。中古バイクが人気なのはオーナーが改造したり手を加えたりする領域が広く深いと感じた。そして、それは Harley-Davison の謳い文句である All for Freedom, Freedom for all. の精神を持ち合わせている様に感じる。オートバイはそれに乗る事によって自由を体実する媒介であるべきで、その要素は新車よりも手を加える領域を多く持った中古バイクに軍配が揚がっているのではないだろうか。
2020年に Harley- Davison から The Pan American という名称のディユアルパーパスが発売される予定。
今日、本当にオートバイ好きな人々は All for freedom の信奉者達である。オートバイは移動の為の手段ではあるがそれだけでは無い。僕自身はConquer(征服)という要素が必要だと思っている。特にディユアルパーパスにおいては大地の征服感=満足感=自由の体実である。オートバイに限らず自由を感じる乗り物っていうのはやはり本質的に好い乗り物ではないかと思う。みんなそれを探しているのだ。