しがないハナシ。

日常で感じたことを、ぽつぽつと更新中。

『バッタを倒しにアフリカへ』

2018-01-15 21:13:40 | 
本年もよろしくお願いします。

年末年始は、中東オマーンに行っておりました。
何とも平和な感じで、お隣のイエメンとはえらい違い…
こちらについては、ぼちぼち更新できれば、と思います。
(更新できるか、不安!)

さて、旅行中に読んだ本の中で、
2017年ベストがでてきたので、レビュー。


『バッタを倒しにアフリカへ』/前野ウルド浩太郎

旅行中、読む本が無くなって、時間潰し的な感じで軽く読めるもの、と選んだ一冊。
ずっと欲しいものリストに入れてたのですが、
表紙のネタ感が、出オチだったらどうしよう…と
躊躇していたのに、面白くて一気読み。

著者の研究への思いとアツさに、胸が熱くなり
厳しい環境下、限られた物資の条件下でも
自らのアイディアとガッツ!とコミュニケーション能力で、
研究に取り組む様にはワクワクしたし

また、一方で現在問題になっているポスドク問題の悲しき現状を伝え、
そして、人の優しさに、何度もホロリとさせられるのだ。

フィールドワークの大切さ、現場での経験はきっと彼の研究者としての背骨となるだろうし、
この点については、本著と同時に読んでいた『ジョブ理論』のカバー折り返しに書かれている
 イノベーションの成否を分けるのは、
 顧客データや市場分析、スプレッドシートに表れる数字ではない。
 鍵は、“顧客の片づけたいジョブ(用事・仕事)”にある
と共通する点だと感じた。

文体は軽い感じでとても読みやすいし、
バッタについても知識を得られるので
(日本だと得た知識を披露する機会は無いかもしれないが)、
是非読んでほしい。

私は著者が羨ましいのと同時に、応援したい。
学者として成功して欲しいと思わせる一冊です。




しがないハナシ

2017-12-26 23:02:58 | 
なんとか年賀状の作成を済ませ
年末の旅行準備に取り掛かる

今回は、8日ほどのザ・観光なので荷物もコンパクト
(あのコンパクトすぎる荷物が不思議…と旅友が言っていた…)
というか、60Lのトランクの半分がスカスカなのである
無駄にサンダルを追加してみたり。

すっかり旅のお供として定着している
5年前にインドで購入したチュニック
とにかく、どの国に行っても褒めて貰えるのだ
(特に大人の女性から)

おそらく今回も大活躍するに違いない


さて、今回も旅のお供を何冊かチョイス
何冊読めるかな~?

ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム /クレイトン M クリステンセン
私の職業では無いけれど、この本マーケティングしてる人は参考になるのでは
商品の説明を読むだけでおもしろそう
単行本を買ったので、重い…でも持って帰ってくるぞ。

知立国家イスラエル/米山 伸郎
私の生活はイスラエルのイノベーションに支えられている
今、この文章を打っているPCのCPUはIntel製だし、
Google先生の「グーグル・サジェスト」には大変お世話になっている
古くは、大学時代に使っていたチャットプログラム ICQもイスラエル発だ。
『アップル、グーグル、マイクロソフトはなぜイスラエル企業を欲しがるのか』
と内容がおもいきり重複しそうなのだが、他の著者の本も読むことにする。

超訳 ニーチェの言葉 エッセンシャル版/白取 春彦
最近、自分の中で古典がブームなので
でも、がっつりしたのは眠くなるので、お手軽に読めそうなものを
もちろんBGMは映画『2001年宇宙の旅』でも使われていた『ツァラトゥストラはかく語りき』である

危機の現場に立つ/中満泉
今回の渡航先は隣国がドンパチやっているので、何か国際関係の本を
国際協力関係の本だけど、エッセイなので読みやすいかな
国際協力関係の本を選ぶとき、女性が著者のものを選ぶことが多いかもしれない

凍土の共和国 北朝鮮幻滅紀行/金元祚
年に1冊は読む北朝鮮モノ。今年も何かと騒がしかったし
私がまだ本当に小さい頃に発刊された本だけど、
北朝鮮関係で何件か続けて参考に読むといいとお勧めされていたので


なんだか、渋めのチョイス…
成田の本屋で文芸モノを買おうかな

それでは、明日も早いので
良いお年を!
また来年お会いしましょう~~!


あ、タイミング合えば、インスタあげまーす
instagram ID:nananashiable

旅の準備

2016-04-23 20:48:04 | 
旅の準備は本選びから

『グッド・フライト、グッド・ナイト』/マーク・ヴァンホーナッカー


ニューヨーク・タイムズ紙ベストセラー、エコノミスト誌の年間ベスト・ブック
冒頭に引用されているデレック・ウォルコットの「真夏」に旅心がぐっと触発される。
少し読んだところで、これは長距離フライト(座席はもちろん窓側)で読もう!と、取っておいた一冊。
現役パイロットの視点で描かれた、空の旅は、きっと旅の出発にふさわしい一冊に違いない。


『世界収集家』/イリヤ トロヤノフ

どうしても読みたかったので、奮発。
植民地時代のインド、アラビア、東アフリカ~を舞台にした物語である。
アラビアンナイトのような異国情緒漂う、濃厚な匂いがしてきそうな作品。
海外文学は早川書房様様なのである。


『文明の十字路=中央アジアの歴史』/岩村 忍

海外旅行に行くときは、その旅先に関する本を必ず持って行くようにしているのだが
ちょうど読みたい物語が無かったので、入門書っぽい読み易そうなものを一冊。


『カラシニコフ』/松本 仁一

開発から50年以上経った今でも、世界中で用いられているカラシニコフ。
この自動小銃を中心に、アフリカの現状、開発者であるカラシニコフへの取材をまとめた、ルーポタージュ。


『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて』/佐藤 優

佐藤優の書き物が結構好きなので。この人の文章があると、つい読んでしまう。
そういや、書籍は読んだこと無かったな、と思いどの作品にしようかなと思っていたところ、
この人が注目されたのは、やはり鈴木宗男の事件だと思うので、
その時代に書かれたものにしようとチョイス。

『世界のしゃがみ方: 和式/洋式トイレの謎を探る』/ヨコタ村上 孝之

結構重量級の本が多いので、軽めの内容も1冊
私も世界のトイレネタで、本1冊くらい書けると思ってましたが
すでにありました。残念。


全部は読めないかなー。
半分は電子書籍なので荷物にはならないんだけど。

明日こそ荷物をまとめねば・・・

嘘つきアーニャの真っ赤な真実

2016-01-31 21:35:19 | 
全くもって、何で今まで読んでなかったんだろうか。

いつか、東欧かロシアへ行くときに読もうと思って取っていたのだけど、
寒くて眠れなかったので、おもむろに手に取って読み始めたら、止まらないのである。

***

ロシア語通訳、作家として活躍された米原万里さんが、
(中学生の頃、コメンテーターとして出演されていた
 TBS系の『ブロードキャスター』、毎週見てました)
子供時代を過ごしたチェコスロバキア プラハでの
旧ソ連学校時代の旧友3名を探しだすノンフィクション。

彼女がチェコを去ってから、31年の間にソ連は崩壊し、
ユーゴスラビアも民族紛争が勃発し今では5ヵ国に分裂。
ソ連のインターナショナルスクールに通う子供達は
小さいながらも各々、国や民族を背負っていて、
今の私が考えるより、ずっと近くに政治が近くにあった時代。

旧友達を探しだし、再会を果たすが、
「再会できてよかったね」だけでは無い、
何とも重い読後感が残った。
特にアーニャの話は思うところがあり過ぎる。

スピード感もあって、読ませる本なので是非。
旧ソ連の国に行くときは、この本片手に旅したい。

NHKで制作された
『世界わが心の旅 プラハ 4つの国の同級生』
を元に書かれた書籍のようなので、YouTubeで動画もみたけど、
書籍の方が心情などが細かく書かれているので、
こちらを読んでから動画をみることをおススメする。
書籍から受ける印象とは、また違うかも。


朱鳥の陵

2015-10-30 23:44:59 | 
久々にブックレビュー
最近、物語を読むことが少なくなってしまったところに、この傑作歴史長編。
日本史は苦手だけど、古事記とか日本書紀は結構好きなので、
(古代天皇の人間関係とかが、歴史も面白い)
ちょっと読んでみようと手にとった一冊が、思いのほか面白かったのである。

『朱鳥の陵』坂東眞砂子
坂東眞砂子さんが亡くなって、1年経ったタイミングでの文庫化

舞台は飛鳥時代?、夢解きの力をもった白妙が、
夢解きをしていく中で、後の持統天皇の闇に飲みこまれていく。
ファンタジーであり、ミステリー要素も多分に。
後半、夢解きの力にあらがえなくて、夢に引きずり込まれていく白妙に、
ハラハラしながら読みすすめました。
女のドロドロした感情が・・・おどろおどろしい。

古代(飛鳥時代って古代なのか?)って、ファンタジーな要素が多いと思うので
夢解きというSFな設定も不思議ではないですよね。
その頃は、占術もさかんであっただろうし。
そして最後は、古事記にそう繋げるのか!と。上手い!

ちょっと読みにくいかもしれませんが、
序盤を過ぎると、ぐいぐい読めます。

歴史をベースにアレンジされてますが、
私はアカデミックなことは分からないので、
史実とファンタジーが混じったところがおもしろいです。

里中満智子先生の「天上の虹」を読んでいると
物語として入ってきやすいかもしれません。
(私は読んでないですが)

あと、古事記編纂の歴史なども
ざっくり知ってた方が楽しめるかも。