しがないハナシ。

日常で感じたことを、ぽつぽつと更新中。

バウルを探して

2015-05-31 20:18:36 | しがない話
相変わらず、迷子まっただ中。

“人はどんな風にも生きられる”@パリの国連でゆめを食う。川内有緒
という言葉を思い出しつつ、なんとか細い糸を紡いでます。

本当は川内氏の『パリの国連で~』の記事を
ずっと書こうと思っていたんだけど、
最近読んだこちらの方が、私の壺にハマったので違う方を。

バウルを探して 地球の片隅に伝わる秘密の歌/川内有緒


世界文化遺産になっているバングラデシュのバウルを追った
12日間の旅のノンフィクション。

バウルは西ベンガル地方の吟遊詩人
彼らがどんな人たちなのかは、複雑すぎて説明できないが、
基本的に、修行者なんである。でも宗教には(一応)属さない。
吟遊詩人というくらいなので、詩も歌も歌うが、歌わないバウルもいて、
彼らにとって重要なのは思想的な部分であり、その詳細については、
口伝(?)なので、バングラデシュ内でも一般には不明な点が多い。
といった感じだろうか。

どこを目指せばよいかもはっきりしないままスタートした旅が、
いろんな人、偶然に導かれて
どんどん深いところへ踏み込んでいく様子は、
たった12日間の旅とは思えないくらい、濃密である。

クシュティア行きの列車内での地元民とのやりとりなんかは、
分かる!こういう出逢いをしちゃうと、止められないよね!旅!
と妙にシンクロしてしまった。

ギタンジャリの著者タゴールとバウル(ラロン)の関係性についても、
言われてみると、そういや、インドの国歌もバングラデシュの国歌も
ラビンドラナート・タゴール作だったな、と。

一応、今年読んだ本の中でナナナシランキング暫定1位である。
もっと売れればいいのに!
と、思ったらもうすぐ文庫化されるのね。

文庫化に際し、タイトルがちょっと変わってます。
バウルの歌を探しに バングラデシュの喧騒に紛れ込んだ彷徨の記録

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