最近はライブやオーディオの話ばかりで肝心なJazz recordについてすっかりご無沙汰してしまった。なんと、およそ10か月である。で、今宵の一枚はGato BarbieriのThe Third World。1969年の録音でレーベルはFlying Dutchman。
Gatoと言えばたしか「ラストタンゴ・イン・パリ」(大胆な性描写が話題となったマーロンブラント主演の1972年のイタリア映画)のサウンドトラックを担当。個人的にはこの映画の曲が収録されたLPとこのThe Third Worldしか所蔵していない。
まさにThird World、第三世界=南米を彷彿とさせるA面冒頭のintroduction。だがそれ以外はほとんどfree Jazz的な進行だ。Gatoと言えばFreeのイメージが強いが、まさに彼を体現したアルバムだろう。混沌として出口がないようなasを中心とした音の洪水である。B面もッ冒頭の曲のみ南米を彷彿とさせるが、他はFree jazz。聴きづらいほどではないが、どうもピンとこないが不思議と聴きたくなる。GatoのVocalが印象的だ。
オーディオ的には平凡。特に取り立てて書くべきことはない。
side A
1.Introduction/Cancion del Llamero/Tango" (Gato Barbieri/Anastasio Quiroga/Astor Piazzolla)
2.Zelão" (Sérgio Ricardo)
side B
1.Antonio das Mortes" (Barbieri)
2.Bachianas Brasileiras/Haleo and the Wild Rose" (Heitor Villa-Lobos/Dollar Brand)
personnel
Gato Barbieri (ts, fl, vo)
Roswell Rudd (tb)
Lonnie Liston Smith (p)
Charlie Haden (b)
Beaver Harris (ds)
Richard Landrum (perc)