今宵の一枚はJohn Lewisの素描。録音は1976年1月、レーベルはCBS SONY。まず特筆したいのは音の良さ。青山タワーホールにおける日本人エンジニアによるrecordingである。実に力強く、一音一音明確で力強い。まるでVan Gelderを上品にしたような録音である。さて本題。John Lewisと言えばMJQだが、このアルバムはソロ。しかもこれが彼にとって初ソロアルバムというから驚きだ。デビューから20年以上経過して初ソロとは意外な感じがする。失礼ながらKeithやPetersonのような思わず、唸ってしまうテクニックや、Evansのような華麗さ、Hankのような饒舌でいぶし銀のような渋さはなく、朴訥と丁寧に弾くといった印象である。実直さがうかがえる演奏だ。興味深いのはKeithほどではないしろ、演奏中に唸っていること。低い声でだがハッキリ聴こえる。
冒頭に記したように録音は素晴らしい。日本人が録音した中で一番。こんなに厚い音が録れる人がいたとは。!!定位、奥行き、左右のバランスどれも文句なし。今年聴いたレコードではNO1である。
side A
1.Milano
2.Dianjo
3.Afternoon in Paris
4.I don't know what rime it was
5.Plastic dreams
side B
1.Romance
2.Confurmation
3.2"Ease 3"West
4.Round Midnight
5.Kilostone
personnel
John Lewis(piano)