6月議会代表質問⑤
今回は玄海原子力発電所の災害発生時の避難シュミレーションについて知事との議論の内容を記載しております。今回は明確な答弁を頂けませんでしたので、次回9付議会に継続して審議してまいります。
◎原発の災害発生時の避難シミュレーション問題 (知事へ)
問 原子力災害発生時における段階避難は非現実的(後日、関連記事特集報道)
○国の原子力災害対策指針は、原発から5キロ圏内の予防的防護措置準備区域(PAZ)内で放射線被ばくによる影響回避のため、全面緊急事態の時点で、原則、即時避難。
○30キロ圏内の緊急時防護措置準備区域(UPZ)内は、原則、屋内退避。放射線量の実測値が一定基準を超えた場合、一時移転。
○国の指針は段階的避難を想定、国のガイドラインを踏まえ、佐賀・長崎両県と共同実施。
○一斉避難の場合、過度の渋滞が発生し、長時間乗車による高齢者等の体調不良、避難車両の燃料切れ、無用の被ばくなどを招く。
問 要援護者の避難が想定に入っていない
○要援護者は、健康リスクで安全な搬送手段や医療体制の確保など、特別の配慮が必要。
○入院・入所者を中心に、別途、個別の避難計画を策定中。災害時にこの計画のもと避難するため、今回のシミュレーションの対象外。
問 30㎞圏外の住民の屋内退避は非現実的、自主避難が現実的
○国の指針を踏まえ、30㎞圏内を対象に広域避難計画を策定、この計画検証のため30㎞圏内を対象に避難時間シミュレーションを実施。
○30㎞圏外も自主避難した場合、30㎞圏の内外で過度の渋滞が発生、避難の必要性の高い重点区域内の円滑な避難を妨げ、無用の被ばく等、不測の事態のおそれがある。
問 放射性物質の除染体制が想定に入っていない
○国の指針は、スクリーニング検査・除染は放射線量の低い所で行うとされている。
○本県の広域避難計画は、避難所の隣接場所に医療救護所を設置、除染等を行う。
○今回の避難シミュレーションは、30㎞圏内の住民が圏外に出るまでの時間を試算、圏外避難後のスクリーニング検査・除染の作業時間は入れてない。
※全ての質問に机上の空論と厳しく指摘。一斉避難が現実的、段階的避難は本当に出来るのかを再質。