『 10月咲の桜 』 郷土の森にて
須田 孝雄さん 撮影
選挙権を得てから早や65年。毎年毎回今度こそはと期待しながら、その都度裏切られ、
少しも政治は変わらず、何度失望したり悔しがったりした事だろう。
体力や気力が衰えてくると、喜びも少なくなって、替わりに正義感や義憤もいわゆる怒りも
同時に衰えてくるという。ここでいう怒りは、たまに駅などで切れているお爺さんのあの怒り
とは同根ながら一寸違うものである。
歳のお陰で、人はもうどうでもいい、どうしようもないことだ、とすこぶる大人しく優しく
物わかりが良くなるものだ。
世の中とは清濁併せ持つもの、特に政界などはその濁の比率が多いだけで、それが政治の常識だ
と思えてしまったり、人間の本質とか性なんていうのはそんなものなのかという諦観にも似た気持ち
が強くなってきたようで残念だ。
あの繰り返される政治家の悪行、失言、虚言そして反省や清廉さ謙虚さのカケラもない言動には、
もう少し前なら現在より大きな怒りを覚えたことだろう。(怒っても怒らなくても結局は何も行動を
起こさないのが多くの日本人だから同じ事で虚しいことだけど)
自民の党役員人事をみても,いわくつきのお粗末議員、失言議員や無知と厚顔の議員の台頭が目につき、
首相の考えにもちょっと理解が出来ない。まさかそうした人間こそが有能な政治家たる人物なのだとでも
思っているのではあるまいが。
いささか飽きて疲れたが、もう一度だけこの秋の解散、総選挙に期待してみよう。
少しでも老け込むのを遅らせる為にも、もっともっと怒らないといけないのかも知れない。
俺はもう怒ったぞ!もっと怒るぞ! でも何か虚しいぞ!