『富士に向かってナイスショット!』
真田 幸夫さん 撮影
来シーズンの野球のジャイアンツは原監督が成績不振の責任で交代するという。
あんなに花形スターで、成績の割には絶大な人気者で、経営陣の覚えもめでたく
永久監督と思われていたのに勝負の世界はやはり厳しく(何の世界でも一緒だろうが)
勝てば官軍、負ければ賊軍で辛く冷たいものだ。
そのあとを阿部慎之助氏が引き継ぐという。そのキャッチングとバッテングは認めるもの
があったが、ちょっと巨人が求めるスター性と感じが違う気がする。
そしてヒーローになってのインタビューでは「最高で-す」を連呼していて、最初は一寸
新鮮にも感じたが、やがてすっかり失望した。
そして若い選手たちの多くが真似をして、蔓延し野球選手とはこんなレベルかと嘆いたものだ。
その喜びや感激を一言で表す言葉としては、最高で~すと思わぬでもないが、
それの連発には、いささか社会人としては無知とか貧弱さを覚えざるを得なかった。
スポーツ選手に何も気の利いた感想や名言やエスプリの利いた言葉ばかりを求めはしないが、
あれだけの連発にはいささか社会人としてのコメントとしては物足りない。
サッカーやラグビーやバレーなどよりその点では知性に欠け、つまらないものにしている。
松井、江川、桑田選手などとジャイアンツには大スターのOBには事欠かない。
しかし彼らは、最もこれは三流週刊誌の情報だけれども、「一言多い」知性的なうるさ型で
球団幹部からは煙たがられているから、彼らの監督の目はないそうだ。
我々の世界と野球界も同じなのだと頷いてしまう。
もし阿部新監督が、公式な就任会見の席上で、「最高で~す」と言ったら、これはもうかなり
ハイセンスな冗談、ユーモアであってそれこそ「最高で~す」なのだが、それが出るかもしれないと
密かに期待している。