イエスは弟子たちにこう言われた。「つまずきが起こるのは避けられない。だが、つまずきを起こさせる者はわざわいだ。」
ルカ 17章 1節
イエスは、「つまずきを起こさせる者はわざわいだ。」と言われました。これは、罪を悔い改めて信仰に入ろうとする者たちを妨げるような人たちの事をいいます。ここに「小さな者の一人をつまずかせる」とあります。これは、必ずしも子どものことを意味していません。この世においては小さな評価しか得ない者、あるいは信仰によってへりくだる者、こうした者たちが小さい者です。イエスのところに、罪人や取税人が集まってきました。そして乞食ラザロもいました。そうした人々が小さき者です。こうした人々が信仰を持ち、それを保つのを妨げるようなら、金持ちがハデスで苦しん だように、厳しい裁きを受けることになる、という警告です。
「この小さい者たちのひとりに、つまずきを与えるようであったら、そんな者は石臼を首にゆわえつけられて、海に投げ込まれたほうがましです。」この後の聖書の言葉はこのように続いています。これはまた大変なことです。なぜこんな厳しいことをイエスは言われたのでしょうか。それは、人がつまずき堕落するということは度々起こることであっても、どうでもいいという事柄ではないからです。他の人の悪い手本になったり、自分の行いで人を悪事に誘ったり、自分の不注意な言動で、何も知らない無邪気な人が、悪を身につけるようになるということは許されない、というわけです。私たちはみんな弱い者ですから、つい自分がつまずいたり転んだりすることはありますが、私たちの軽率な言動が、他の人を罪に追いやることがないように気を付けたいものです。