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WIND BENEATH MY WINGS

震災後、私たちの暮らしの「あるべき姿」を考え中。持続可能で幸せな暮らしを一緒に考えていきませんか?

「朝まで生テレビ!」の「温暖化 vs 寒冷化」討論

2009-10-26 22:43:05 | 環境全般
日経エコロミーの温暖化科学の虚実 研究の現場から「斬る」!(江守正多)
「朝まで生テレビ!」の「温暖化 vs 寒冷化」討論(09/10/26)
を熟読。

衆院選のまさに直前、8月28日深夜のことだったそうです。
討論番組「朝まで生テレビ!」が「激論!ド~する?!地球温暖化」
をテーマに放送され、江守氏はその中で、東京工業大学の丸山茂徳さんと、
「温暖化 vs 寒冷化」という討論をすることになったそうです。

詳しくはコラムを読んでいただきたいのですが、今回はその様子というより
江守氏の主張で、私が首が痛くなるほど頷いてしまった部分について述べます。

(以下引用)
さて、せっかくなので、僕は前から感じていたあることを
ここで言おうと思って用意していきました。
それは、いわゆる「懐疑」には「健全な懐疑」と「不健全な懐疑」
があるということです。

(まず、健全な懐疑についての説明・詳しくはコラムにて)

「不健全な懐疑」は、この大前提を満たさない、
科学者としてふさわしくない態度です。
従来の科学的な知見を踏まえず、あるいはわざと無視したり、
わざと曲解したりすることによって成り立つような懐疑です。
このような懐疑は、往々にして従来の説を不当に貶(おとし)めます。

よく、懐疑論を擁護する発言として
「科学には懐疑が不可欠だ」といわれますが、
本当に擁護されるべきは「健全な懐疑」であり、
「不健全な懐疑」ではないはずです。

******

私自身は、こうした「不健全な懐疑」の中でも、
特にメディアや著名人を味方につけるのが上手く、
大衆うけのコツを身に着けている人たちが大嫌いです。

メディアを利用するコツを知っていて、それを間違った
方法で使ってしまう人たちに怒りすら感じます。
不健全なやり方で知見を無視したり、曲解したりすることに
長けた人たちには、本当に虫唾が走ります。

そして、そういう人たちの言葉を鵜呑みにして、
「温暖化なんて嘘っぱちだ」ということが、
あたかも「知的」で「カッコいいこと」
だと思っている人たちにも本当に悲しくなります。

前者は論外ですが、後者の人たちは、ほとんどの場合、
片方が書いたものだけを読んで判断しているのです。

私だって、「温暖化懐疑本」は、ブックオフで買って読んだ。
(そして、ブーブー言いながらも読んだ)

両方読めば、冷静に判断ができる筈です。

という流れで、再び「温暖化本の決定版」
(だと思っている)
江守 正多氏の「地球温暖化の予測は「正しい」か?
―不確かな未来に科学が挑む」
について。

(帯より)

「地球温暖化の予測は『正しい』か?」
という問いに対する僕の直接の答えは,
前提条件が正しければ,不確かさの幅の中に現実が入るだろう
という意味において,「正しい」となるでしょう.(第5章より)
(江守正多氏)

「第一人者が全てを注ぎ込んだ地球の「これから」の予測。
温暖化に関心がある人にとっての必読書が誕生した。」
茂木健一郎氏推薦

怪しい、怪しいって言う前に、本でも読みましょうよ。
そして「考え」ましょうよ。

同書は、気候モデルの信頼度や不確実性も含めて解説し、
地球温暖化について適切に知るための判断材料を提供してくれます。
(判断するのは私たち)
答え合わせのできない未来に挑む、研究の最前線からの
真摯な言葉の数々にちょっと立ち止まって、
耳を傾けてみませんか?


地球温暖化の予測は「正しい」か?―不確かな未来に科学が挑む(DOJIN選書20)
江守 正多
化学同人

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地下街の雨

2009-10-26 09:25:47 | 嬉しい!楽しい!面白い!ワクワク!
宮部みゆきさんの短編「地下街の雨」を思い出させる
ちょっと寒い雨降り。
同作品は、ミステリーとしてよく出来ていて、
あっという間に読めてしまいますし、男女問わず感情移入せずには
いられないチカラを感じさせる名作です。
そして宮部さんならではの人間洞察も深いです。

私たちは、ふだん晴れている日は、傘や屋根、
地下街などの有り難さを忘れがちです。
私自身も、実生活でも、比喩的にも、
「傘」を持つのを忘れがちです。

急に降り出した「雨」に、当惑したり、嘆いたりして、
近くに地下街があることをわすれて狼狽するばかりだったことも。
そんなとき、傘を貸してくれたり、傘にいれたりしてくれた人たち
のお陰で「雨」を乗り切ることが出来ました。

感謝と同時に、自分自身も傘をさしかけてあげられるように
なりたいと思いました。

でかけに、「寒いよ」と一言いってくれた旦那に感謝しながら。
(いつもの半袖ででかけてしまうところでした。)

地下街の雨 (集英社文庫)
宮部 みゆき
集英社

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