オープニングで、音楽にあわせて、スピーディーに展開するCGや映像をみながら「このドラマは幕末と現代と重ねあわせたいのかもしれない」と感じました。
ハゲタカの大友啓史氏のセンスが光ります。ハゲタカ同様に「音楽」が重要な役割を果たすドラマだと思うと同時に、大友氏らしい骨太で奥深い表現に期待が膨らみます。
あの印象的なオープニングテーマには、ハリウッド映画音楽界を代表する女性コンポーザーであり、ネオ・クラシカルの歌姫でもあるリサ・ジェラルドがヴォーカリストとして参加。彼女は女性では珍しいハリウッド映画音楽界の巨匠。ソロ・シンガーとしてもヨーロッパ、全米で活躍しています。
オリジナル・サウンドトラックを手掛けるのは、映画「BALLAD 名もなき恋のうた」、「ALWAYS 三丁目の夕日」(シリーズ)、「海猿」(シリーズ)などの音楽も手掛ける佐藤直紀氏。
リサ・ジェラルドが歌うオープニング・テーマを含む全20曲収録のオリジナル・サウンドトラックがワーナーミュージック・ジャパンから2010年1月27日発売されます。
さて、「龍馬伝」は、「幕末史の奇跡」と呼ばれた風雲児・坂本龍馬33年の生涯を、幕末屈指の経済人・岩崎弥太郎の視線から描くオリジナル作品。
大友啓史氏が「ハゲタカ」で描いたものは、アメリカ流の「グローバルスタンダード」という手法を背負って日本の経済システムを変革しようとする一人の日本人と、旧態然とした日本の経済システムを守ろうとする日本人たちとの、「共食い」の構造だったと、大友氏は語っています。
そして「龍馬伝」では・・・。
幕末という時代。多くの西洋諸国が、黄金の国「ジパング」に、未開のビジネスチャンスを求め、先を争うかのようにやってきた。それは、日本人が初めて「グローバル・スタンダード(のようなもの)」に生身で触れる機会。
金融や経済分野のみならず、生活習慣も含めより激烈な変化が求められたこの時代も、「ハゲタカ」同様に、「外圧」の影響は「共食い」という形で現れてきます。「幕府」を中心にした政治・経済システムを守ろうとした人々と、「外圧」に乗じ、それを打ち破る絶好の機会と捕らえた人々・・・。
そう、今と似ている。
では、このドラマは「ハゲタカ」のように「悲劇」を描くのでしょうか?
歴史は変わりませんから、そうはならないことを、2010年を生きる私たちは知っています。
なぜなら、そこに「龍馬」が登場するから。(って言い切ってしまって良いですよね)彼の登場によって、骨肉を争うような「対立」の空気が変わるからです。
龍馬だけが「共食いの構造」から離れたところに存在し、win-winなんて言葉もなかった頃、Win-Loseしかないと思いこんでいる人たちの真っ只中でwin-winを考え、実行したのだと私は思います。
先ほども書いたように「変革の時代」と言われながら、変革は難しいです。
新しいことをはじめようとするとき、そこには、必ず対抗勢力や批判が生まれます。
私は坂本龍馬といる人をリアルタイムで知りません。会ったこともない、話したこともありませんから、残された史実や書物から読み取るしかないのですが。
龍馬が対抗勢力や批判にくじけて志を曲げなかったことだけは間違いないと思うのです。
反対する人、批判する人、一人一人と「向き合い」、時代の流れと「向き合い」、電話やメールがないから、何万キロもの道のりを移動し(そうやって直接会いにいったのが良かったのかもしれませんね)「考えを伝え」、「人の声に耳を傾け」、「考えた」。ひたすら外に出て、他者とぶつかり合うことで、見聞を広め、力をつけ、調整し、説得し、交渉をまとめあげ「価値を創出」しました。
幕末と現代。比較するべきものではないかもしれませんが、パラダイムシフトが起きている時代であることは共通するように思います。
ホームドラマ路線で成功してきた大河ドラマでは、これはある意味、大変な冒険だと思います。もしかしたら、従来の大河ドラマファンには「えー!」というものになるかもしれません」。
坂本龍馬は、ここ数年と違って、知名度のある、日本史のヒーロー。みんなが大好きなだけにイメージと違うと「えー!」ってなるでしょう。演出を手がける大友氏自身が司馬 遼太郎さんの「龍馬が行く」の大ファンであることは知られていますが、「龍馬伝」は「龍馬が行く」とは、違った内容になるでしょう。
私自身は、大友氏のファン、福山さんのファンということもあり、今のところ「キャー」と言いながら観ていますが。
とにかく、変革の時代に変革のヒーローを登場させた、製作陣の心意気と努力に心からのエールをおくります。
ハゲタカの大友啓史氏のセンスが光ります。ハゲタカ同様に「音楽」が重要な役割を果たすドラマだと思うと同時に、大友氏らしい骨太で奥深い表現に期待が膨らみます。
あの印象的なオープニングテーマには、ハリウッド映画音楽界を代表する女性コンポーザーであり、ネオ・クラシカルの歌姫でもあるリサ・ジェラルドがヴォーカリストとして参加。彼女は女性では珍しいハリウッド映画音楽界の巨匠。ソロ・シンガーとしてもヨーロッパ、全米で活躍しています。
オリジナル・サウンドトラックを手掛けるのは、映画「BALLAD 名もなき恋のうた」、「ALWAYS 三丁目の夕日」(シリーズ)、「海猿」(シリーズ)などの音楽も手掛ける佐藤直紀氏。
リサ・ジェラルドが歌うオープニング・テーマを含む全20曲収録のオリジナル・サウンドトラックがワーナーミュージック・ジャパンから2010年1月27日発売されます。
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さて、「龍馬伝」は、「幕末史の奇跡」と呼ばれた風雲児・坂本龍馬33年の生涯を、幕末屈指の経済人・岩崎弥太郎の視線から描くオリジナル作品。
大友啓史氏が「ハゲタカ」で描いたものは、アメリカ流の「グローバルスタンダード」という手法を背負って日本の経済システムを変革しようとする一人の日本人と、旧態然とした日本の経済システムを守ろうとする日本人たちとの、「共食い」の構造だったと、大友氏は語っています。
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そして「龍馬伝」では・・・。
幕末という時代。多くの西洋諸国が、黄金の国「ジパング」に、未開のビジネスチャンスを求め、先を争うかのようにやってきた。それは、日本人が初めて「グローバル・スタンダード(のようなもの)」に生身で触れる機会。
金融や経済分野のみならず、生活習慣も含めより激烈な変化が求められたこの時代も、「ハゲタカ」同様に、「外圧」の影響は「共食い」という形で現れてきます。「幕府」を中心にした政治・経済システムを守ろうとした人々と、「外圧」に乗じ、それを打ち破る絶好の機会と捕らえた人々・・・。
そう、今と似ている。
では、このドラマは「ハゲタカ」のように「悲劇」を描くのでしょうか?
歴史は変わりませんから、そうはならないことを、2010年を生きる私たちは知っています。
なぜなら、そこに「龍馬」が登場するから。(って言い切ってしまって良いですよね)彼の登場によって、骨肉を争うような「対立」の空気が変わるからです。
龍馬だけが「共食いの構造」から離れたところに存在し、win-winなんて言葉もなかった頃、Win-Loseしかないと思いこんでいる人たちの真っ只中でwin-winを考え、実行したのだと私は思います。
先ほども書いたように「変革の時代」と言われながら、変革は難しいです。
新しいことをはじめようとするとき、そこには、必ず対抗勢力や批判が生まれます。
私は坂本龍馬といる人をリアルタイムで知りません。会ったこともない、話したこともありませんから、残された史実や書物から読み取るしかないのですが。
龍馬が対抗勢力や批判にくじけて志を曲げなかったことだけは間違いないと思うのです。
反対する人、批判する人、一人一人と「向き合い」、時代の流れと「向き合い」、電話やメールがないから、何万キロもの道のりを移動し(そうやって直接会いにいったのが良かったのかもしれませんね)「考えを伝え」、「人の声に耳を傾け」、「考えた」。ひたすら外に出て、他者とぶつかり合うことで、見聞を広め、力をつけ、調整し、説得し、交渉をまとめあげ「価値を創出」しました。
幕末と現代。比較するべきものではないかもしれませんが、パラダイムシフトが起きている時代であることは共通するように思います。
ホームドラマ路線で成功してきた大河ドラマでは、これはある意味、大変な冒険だと思います。もしかしたら、従来の大河ドラマファンには「えー!」というものになるかもしれません」。
坂本龍馬は、ここ数年と違って、知名度のある、日本史のヒーロー。みんなが大好きなだけにイメージと違うと「えー!」ってなるでしょう。演出を手がける大友氏自身が司馬 遼太郎さんの「龍馬が行く」の大ファンであることは知られていますが、「龍馬伝」は「龍馬が行く」とは、違った内容になるでしょう。
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私自身は、大友氏のファン、福山さんのファンということもあり、今のところ「キャー」と言いながら観ていますが。
とにかく、変革の時代に変革のヒーローを登場させた、製作陣の心意気と努力に心からのエールをおくります。