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風吹くままに

温泉県に暮らすマリの日常

苺飴には毒がある  砂村かいり

2024-02-04 21:07:00 | 








本の概要 

高校二年生の寿美子には、れいちゃんという幼なじみの友人がいる。
同じ高校に進学し通学を共にしているふたりだが、
過去に複雑な事情を持つれいちゃんは、可憐な容姿とは裏腹に、他人の容姿を貶めたり、陰口を撒き散らすことでコミュニケーションをとる少女だった。
そんな態度に違和感を覚え始める寿美子だが、やがて彼女の吐く毒は自分自身にも及んでいるのではないかと思い至り――。


前に読んだ「うるさいこの音の全部」もそうだったけれど、これも心の内を特に他人に対しての繊細な思いをウダウダ、あーでもない、こうでも無い、こう返したら、こう来るだろうな、、、だらだらと言葉多めに書いてあった。
「はないちもんめ」で、いつも最後まで選ばれない疎外感。
作者上手い。
主人公であるのに共感を得ない部分もある。
ある時姉からは「そんなだと人に嫌われるよ」友人の怜ちゃんからは「みんな寿美子さんの事嫌いだって」と言われる。
共感できない部分もあると言いながら、なんかね、私自身も寿美子みたいなとこあったなぁ、、、と、若い頃を思い出した。
寿美子は、だんだん自然体でいられるようになるのだが、それはネタバレになるので書かない。

ラストに「賞味期限切れの友情」と言う言葉が出てくる。
これ分かる!
思い当たる理由ないままゆうじんに距離を置かれたことがあった。何年か後に年賀状が届いたけれど、返信しなかった。
怒りとは、違うのよね。
そう賞味期限切れしたの。
思い切ってそう割り切ればスッキリする。
熱愛でも冷めるように冷める友情もある。






コメント (6)
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