増庵 Blog

-建築設計事務所の日常と周辺-
MAS/AN 増岡設計室

もう一つの東照宮 -久能山東照宮-

2015-12-09 | 日々のこと



日光東照宮の話しを書いたところで、
この初夏に訪れた”もう一つの東照宮・久能山”のことを。

「清水の家」の現場に通っているうちに、
行ってみようと思っていた久能山。
現場も終わる頃になって、
漸く行く事ができました。

奇しくも、家康御鎮座400年の年。



山の上にあるのに、
現在のメインアクセスは日本平からのロープウェイなので、
下ってアプローチする感じになります。
地図だけ見ていると高低差が解りにくいので、
ちょっと奇妙な感覚。



ロープウェイが着くのは楼門の下。
社殿まで、100段ほどの階段を上がります。




緑に埋もれた境内、振り返れば駿河湾。
素晴らしいロケーション。





日光と比べると控え目に見えますが、
「さすが東照宮」という意匠。







社殿から更に奥に進んだ所にあるのが、家康の神廟。
境内全体は富士山に軸泉が向いていているのに、
廟は西を向いています。




ロープウェイでのアプローチだと、
参道の途中からになってしまうわけですが、
久能山体験の半分は、その下にあるとも言えます。



海岸沿いから”つづら折り”に登る表参道の石段。
ロープウェイが無かった頃は、
このルートしか無かったわけですから、
なにかと大変だったと思われます。
社殿までの石段の数、1159段。




こちらが一ノ門。
ここからの海の眺めがすばらしいです。



石段で上がってきた方が、断然感動できると思います。
体力と時間のある方は、こちらがお薦め。



時代を感じる石段も良い。

さて、この久能山、家康が最初に葬られた場所ですが、
日光東照宮との位置関係が興味深いことでも知られています。
久能山の境内は、富士山の方角に軸線を合わせて建てられており、
その久能山から富士山の頂上を通過した線と、
江戸から北極星の方向に引いた線の交点に日光があります。

更に、久能山から真西に線を延ばすと、
家康の生母 於大の方が子授け祈願をおこなった三河の鳳来寺、
更に先の岡崎の大樹寺は徳川家の菩提寺、
更に先には崇伝の寺である南禅寺金地院があると言います。
スゴい!

いろいろと謎もある家康の廟に関する話。
その一端に触れられて面白かったです。


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