明日の1月16日は福島大学では初めての 「みなし土曜日」 となります。
福島大学関係者以外の方にはなんのことかわかりませんね。
ご説明いたしましょう。
まずは 「みなし○○曜日」 からです。
昔の大学の先生は何かというとすぐに休講にしてくれました。
学会だとか出張だとか言っては休講ですし、
特に何の理由かもわからないまま、教室で待っていても先生は全然来ず、
30分経っても先生が来ないと自然に休講となるなんていうことがよくあったものです。
それはまだ大学がパラダイスだった頃の話で、今はそんなこと許されなくなりました。
「単位の実質化」 ということが求められるようになり、
半期できっちり15回の授業をするのは当たり前だということになりました。
もしも何かの理由で休んだ場合は補講をしなければなりません。
すべての講義が半期で15回の授業をきちんと行わなければならないとなったとき、
大きな障害として立ちはだかったのが暦の問題でした。
例えば今週の月曜日のように、月曜というのは振替休日など休みになる可能性が、
他の曜日と比べてめちゃくちゃ高いです。
すると、フツーに15週間、授業期間を設定していただけでは、
月曜日の講義は15回分をきっちり確保することができません。
また、あいかわらず日にちが固定されている祝日もあって、
それは年によって何曜日が休みになるかわからないわけですが、
とにかくそういうたまたま休みになる曜日の分の講義も回数が足りなくなってしまいます。
昔は祝日の分なんていちいちカウントしていなかったのですが、
今は 「単位の実質化」 のためにどの曜日の講義もちゃんと15回開く必要が出てきました。
この問題を解決するために各大学、いろいろな対策を取っています。
例えば私の母校は、平日の祝日はフツーに授業をやる、ということにしているらしいです。
たしかにこれは教務的には一番スッキリします。
しかし、3連休というものが一切なくなるわけです。
それはちょっと寂しい気もいたします。
それに対して福島大学は 「みなし○○曜日」 という制度を考案しました。
例えば今年度の後期でいうと、10月15日の火曜日と11月6日の水曜日が、
それぞれ 「みなし月曜日」 でした。
月曜日以外の曜日は休みになる確率が低いため授業日が多く、
その分間引いて、それを月曜日にしてしまうわけです。
したがってその日は火曜日や水曜日の授業はまったく行わず、月曜日の授業をしました。
これが 「みなし○○曜日」 です。
今年度はほとんど 「みなし月曜日」 ばかりでしたが、
来年度は暦の関係で 「みなし火曜日」 とかもあるようです。
以上が 「みなし○○曜日」 の説明です。
次に土曜日の授業についても説明しなくてはなりません。
福島大学には夜間主コースというものがあります。
いわゆる夜間開講で、主に社会人の方を対象としたコースになります。
平日の6限 (18:00~19:30) と7限 (19:40~21:10) に授業を行います。
が、それだけだとコマが足りないので土曜日にも授業をやっています。
土曜日の3限 (13:00~14:30) と4限 (14:40~16:10) に授業があります。
夜間主コースの授業の担当に当たった年は、6限や7限、
あるいは土曜日にも授業をやらなくてはならなくなるわけです。
そして、この夜間主コースももちろん15回の授業を保障しなくてはなりません。
夜間主コースを開設して以来、土曜日の授業が足りなくなったことはなかったのですが、
今年は1月の暦が悪く、1月4日が土曜日に当たっていました。
当初は1月4日から授業を開始するという案もあったのですが、
それはいくらなんでもあんまりだろうと判断され、
福島大学始まって以来初めての 「みなし土曜日」 というものが設けられることになりました。
それが明日1月16日なのです。
先にも書いたように夜間主コースは基本的に社会人の方を対象としています。
したがって明日の木曜日を 「みなし土曜日」 にしたとしても、
土曜日の3限と4限の分の授業を、いつものように明日の3限と4限に開講してしまうと、
社会人の方々が仕事があって受講できません。
したがって土曜3限、4限の分を明日の6限と7限に開講するということになるわけです。
では1限~5限まではどうなるのでしょうか?
昼間の授業はそのまま木曜日の授業をやるのでしょうか?
やりません。
明日はあくまでも 「みなし土曜日」 なのですから、木曜日の授業はやらないのです。
つまり、1限~5限はぽっかりと全部休みとなります。
私は幸い今年は土曜日の授業は当たっていなかったので、
明日は講義のない日となります。
都会のなかにぽっかりとできたオアシスのような1日となるわけです。
本来であるならば。
ところが今年度は私は珍しく休講を何回かしてしまいました。
突然の葬儀とかが入ったためです。
明珍先生の葬儀が木曜日に、内田先生の葬儀が月曜日に執り行われました。
どちらも講義のある日でしたので、授業を休講にしなければなりませんでした。
(ちなみに臼井先生の葬儀が行われた水曜日にはたまたま今学期は授業は入っていませんでした。)
休講してしまったので、その分の補講をしなければなりません。
授業期間のあとに正規試験と補講を行う期間が設けられており、
通常ですとその正規試験・補講期間に補講を行うことになるのですが、
そうすると私としても学生たちとしてもいろいろな予定が大幅に狂ってしまいます。
イヤだなあと思っていたところ、明日の 「みなし土曜日」 のことを思い出しました。
昼間はずっぽり空いています。
どこの教室も使われていないはずです。
これ幸いと教務課に確かめてみたところ、前例がないのでよくわからないが、
たしかに教室は空いているので、補講をやってはいけないことはないだろう、との回答でした。
というわけで明日は 「みなし土曜日」 ですが、
私にとっては授業期間内補講日という位置づけになりました。
3限に月曜3限の 「公民科授業研究」 をやり、4限に木曜4限の 「戦争と平和の倫理学」 をやります。
オアシスのような安息日を期待していた学生諸君には申しわけありませんが、
私にとっては突発的な事情で休んでしまった2日分をいっぺんに取り戻せる、
たいへんおトクな1日となりそうです。
「公民科授業研究」 と 「戦争と平和の倫理学」 の受講者の皆さん、
明日は授業がありますので忘れずに大学に来るようにしてください!
福島大学関係者以外の方にはなんのことかわかりませんね。
ご説明いたしましょう。
まずは 「みなし○○曜日」 からです。
昔の大学の先生は何かというとすぐに休講にしてくれました。
学会だとか出張だとか言っては休講ですし、
特に何の理由かもわからないまま、教室で待っていても先生は全然来ず、
30分経っても先生が来ないと自然に休講となるなんていうことがよくあったものです。
それはまだ大学がパラダイスだった頃の話で、今はそんなこと許されなくなりました。
「単位の実質化」 ということが求められるようになり、
半期できっちり15回の授業をするのは当たり前だということになりました。
もしも何かの理由で休んだ場合は補講をしなければなりません。
すべての講義が半期で15回の授業をきちんと行わなければならないとなったとき、
大きな障害として立ちはだかったのが暦の問題でした。
例えば今週の月曜日のように、月曜というのは振替休日など休みになる可能性が、
他の曜日と比べてめちゃくちゃ高いです。
すると、フツーに15週間、授業期間を設定していただけでは、
月曜日の講義は15回分をきっちり確保することができません。
また、あいかわらず日にちが固定されている祝日もあって、
それは年によって何曜日が休みになるかわからないわけですが、
とにかくそういうたまたま休みになる曜日の分の講義も回数が足りなくなってしまいます。
昔は祝日の分なんていちいちカウントしていなかったのですが、
今は 「単位の実質化」 のためにどの曜日の講義もちゃんと15回開く必要が出てきました。
この問題を解決するために各大学、いろいろな対策を取っています。
例えば私の母校は、平日の祝日はフツーに授業をやる、ということにしているらしいです。
たしかにこれは教務的には一番スッキリします。
しかし、3連休というものが一切なくなるわけです。
それはちょっと寂しい気もいたします。
それに対して福島大学は 「みなし○○曜日」 という制度を考案しました。
例えば今年度の後期でいうと、10月15日の火曜日と11月6日の水曜日が、
それぞれ 「みなし月曜日」 でした。
月曜日以外の曜日は休みになる確率が低いため授業日が多く、
その分間引いて、それを月曜日にしてしまうわけです。
したがってその日は火曜日や水曜日の授業はまったく行わず、月曜日の授業をしました。
これが 「みなし○○曜日」 です。
今年度はほとんど 「みなし月曜日」 ばかりでしたが、
来年度は暦の関係で 「みなし火曜日」 とかもあるようです。
以上が 「みなし○○曜日」 の説明です。
次に土曜日の授業についても説明しなくてはなりません。
福島大学には夜間主コースというものがあります。
いわゆる夜間開講で、主に社会人の方を対象としたコースになります。
平日の6限 (18:00~19:30) と7限 (19:40~21:10) に授業を行います。
が、それだけだとコマが足りないので土曜日にも授業をやっています。
土曜日の3限 (13:00~14:30) と4限 (14:40~16:10) に授業があります。
夜間主コースの授業の担当に当たった年は、6限や7限、
あるいは土曜日にも授業をやらなくてはならなくなるわけです。
そして、この夜間主コースももちろん15回の授業を保障しなくてはなりません。
夜間主コースを開設して以来、土曜日の授業が足りなくなったことはなかったのですが、
今年は1月の暦が悪く、1月4日が土曜日に当たっていました。
当初は1月4日から授業を開始するという案もあったのですが、
それはいくらなんでもあんまりだろうと判断され、
福島大学始まって以来初めての 「みなし土曜日」 というものが設けられることになりました。
それが明日1月16日なのです。
先にも書いたように夜間主コースは基本的に社会人の方を対象としています。
したがって明日の木曜日を 「みなし土曜日」 にしたとしても、
土曜日の3限と4限の分の授業を、いつものように明日の3限と4限に開講してしまうと、
社会人の方々が仕事があって受講できません。
したがって土曜3限、4限の分を明日の6限と7限に開講するということになるわけです。
では1限~5限まではどうなるのでしょうか?
昼間の授業はそのまま木曜日の授業をやるのでしょうか?
やりません。
明日はあくまでも 「みなし土曜日」 なのですから、木曜日の授業はやらないのです。
つまり、1限~5限はぽっかりと全部休みとなります。
私は幸い今年は土曜日の授業は当たっていなかったので、
明日は講義のない日となります。
都会のなかにぽっかりとできたオアシスのような1日となるわけです。
本来であるならば。
ところが今年度は私は珍しく休講を何回かしてしまいました。
突然の葬儀とかが入ったためです。
明珍先生の葬儀が木曜日に、内田先生の葬儀が月曜日に執り行われました。
どちらも講義のある日でしたので、授業を休講にしなければなりませんでした。
(ちなみに臼井先生の葬儀が行われた水曜日にはたまたま今学期は授業は入っていませんでした。)
休講してしまったので、その分の補講をしなければなりません。
授業期間のあとに正規試験と補講を行う期間が設けられており、
通常ですとその正規試験・補講期間に補講を行うことになるのですが、
そうすると私としても学生たちとしてもいろいろな予定が大幅に狂ってしまいます。
イヤだなあと思っていたところ、明日の 「みなし土曜日」 のことを思い出しました。
昼間はずっぽり空いています。
どこの教室も使われていないはずです。
これ幸いと教務課に確かめてみたところ、前例がないのでよくわからないが、
たしかに教室は空いているので、補講をやってはいけないことはないだろう、との回答でした。
というわけで明日は 「みなし土曜日」 ですが、
私にとっては授業期間内補講日という位置づけになりました。
3限に月曜3限の 「公民科授業研究」 をやり、4限に木曜4限の 「戦争と平和の倫理学」 をやります。
オアシスのような安息日を期待していた学生諸君には申しわけありませんが、
私にとっては突発的な事情で休んでしまった2日分をいっぺんに取り戻せる、
たいへんおトクな1日となりそうです。
「公民科授業研究」 と 「戦争と平和の倫理学」 の受講者の皆さん、
明日は授業がありますので忘れずに大学に来るようにしてください!
僕は大学がそんなことになっていたとは知りませんでした。僕は大学は以前よりは忙しくなったかもしれないけど、大学教員は他の教員よりはるかに、暇、いけねえ、余裕がある働き方をしていると思っていました。
そういう働き方を大学の教員もしなければならないとなると、研究に没頭するとかなかなか難しそうですね。すくなくとも、教員の仕事と研究を両立するためには相当なタフさが必要ですね。
その意味で小野原先生のタフさに敬意を表します。僕には研究室はないだけで、勉強や研究をする環境として大学の教員より恵まれていないなどと考えるの間違いですね。
「大学教員は他の教員よりはるかに、暇、いけねえ、余裕がある働き方をしている」
というのはたぶんその通りだろうと思います。
私もいろいろと小中高の先生方を知っていますが、
皆さんとてつもなく忙しそうに働いていらっしゃるので、
それに比べたら大学教員はラクなほうだろうと思います。
ただし、仰るとおり大学教員は研究をしなければなりません。
研究というのはある程度まとまった時間がないとできないものなので、
今のように授業と会議に追われる毎日になってしまうと、
本務が疎かになってしまうというのはたしかです。
私は全然両立できていませんよ。
どうしても先延ばしできない締切 (学会発表とか) を守るのが精一杯で、
本来やるべき研究がどんどん後回しになってしまっているのが現状です。