まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

ベンツの軽トラ

2015-11-30 09:06:55 | ドライブ人生論
東京の家は東京23区のど真ん中にあるんですが、まあいわゆる高級住宅街なわけです。

で、この辺を走っているクルマはたいがい高級外車ばかりなので、

そうしたものを見てももう慣れっ子でまったく動じたりしなくなっているのですが、

地下鉄の駅から家に向かう途中、こんなものを見つけて目がテンになりました。



うおおおおっ、ベンツの軽トラですかっ

そんなものがあったんですかっ?

そして、そんなものを購入する人がいるんですかっ?

思わずパシャパシャ写メを撮ってしまいました。

この写真、ナンバープレートは派手に塗りつぶしておきましたが、

軽自動車であることを表すオレンジ色のプレートなのは辛うじて確認できると思います。

うーん、こんなものがあったとは…。

いったいいくらぐらいするんだろう?

と思ってさっそくググってみることにしました。

すると…。

情報が出て来ないんです。

その代わりに 「YAHOO!知恵袋」 でこんな質問を見つけてしまいました。

「ベンツの軽トラってあるんですか?」

これに対する皆さんからの回答がどこまで信頼に足るものなのか、

もうこれ以上確認する気にもなりませんが、たぶんそういうことなのでしょう。

保存のために、質問の全文とベストアンサーをコピペしておきます。


質問 (2005/8/3 13:52:18)

「ベンツの軽トラってあるんですか?

 ベンツのマークをつけた軽トラが近所を走っているのをよく見かけるんですけど。

 自分で付けてたら痛いですよね。」


ベストアンサーに選ばれた回答 (2005/8/3 13:55:17)

「メルセデス・ベンツブランドの車の中に日本の軽規格に適合するモデルはありません。

 おそらくご本人はしゃれのつもりでしょうが、

 他人が見るとおっしゃるとおり 「痛い」 タイプの車だと思われます。」


わたし的にはしばらくの間ちょっとビックリもさせてもらいましたし、

これで1本ブログも書かせていただきましたので 「痛い」 というふうには評価しません。

いや、じっくり見たんですけど、

車体のちょっとしたカーブに沿わせてベンツマークは貼り付けられており、

とてもマークだけ後付けしたようには見えないんですよ。

楽しませてくれてどうもありがとうございました。

このベンツの軽トラで、この街を我がもの顔で走り回る高級外車たちをビビらせてやってください。

システム手帳買い替え

2015-11-29 18:02:24 | お仕事のオキテ
こちらをご覧ください。



長らく仕事の友として愛用していたシステム手帳です。

自分が書いたブログ記事によれば2005年から使っていたそうですから、

もう10年も使っていたことになります。

さすがにここに来て急にへたってきてしまいました。

特にヤバイのがペンホルダーです。



ゴムが使われていて、ペンの太さに合わせて伸縮可能というのが売りだったようですが、

そのゴム部分が一気にダメになってきてしまいました。

このまま使い続けて大事なCrossのペンを落としてしまってはいけません。

というわけでシステム手帳を買い換えなくてはいけなくなりました。

とはいえこのBindexのシステム手帳、

大変気に入っていた品ですからこれとまったく同じ物があったらそれで十分です。

新しい物を探そうなんていう気概などまったくないまま、

手帳の買い換えというミッションに挑むことになりました。

ところが売ってないんです。

まず福島ではシステム手帳それ自体どこで売っているのか見当がつきません。

MAXふくしま2階の One’s MAX にはシステム手帳はほんの少ししか置いていませんでした。

ここにないとするとあとはどこに行けばいいのでしょう?

まったく思い当たらなかったので福島で探すのはあきらめて、

たまに上京した折に買うことに決めました。

10年前にどこで買ったのかまったく思い出せないのですが、

とりあえず銀座の伊東屋に行けば必ず見つかるだろうとタカをくくっておりました。

探すのも面倒くさいので店員さんに自分の手帳を見せて、これと同じ物をくださいと言ってみたところ、

なんと 「Bindex の手帳はお取り扱いしておりません」 と言われてしまいました。

ガビーン

想定外の展開です。

しかたなく松屋や三越などのデパートをめぐってみましたが、

銀座のデパートには文具売場自体がありませんでした

あとは東急ハンズかLOFTくらいでしょうか?

たしかにシステム手帳は売っていたし、少ないながらBindexの手帳も置いてありましたが、

私のとまったく同じ品物はどちらの店舗にも見当たりませんでした。

ここに来て方針転換を図らざるをえませんでした。

まったく同じ物を買うのはあきらめて新たな代替品を探すことにしました。

しかしなかなかいいのがありません。

10年前もけっこう探しまくったあげくやっとあれを見つけたのでした。

こういうスリムに使えるシステム手帳というのはそんなに需要がないのでしょうか?

みんなバカでかいシステム手帳でカバンをパンパンにふくらませているのですか?

LOFTとハンズで探し回った結果、やっと1つだけ現行の物の類似品を見つけました。

完全なる代替品とは言えませんでしたが、選択肢もないので仕方なくこれに決めました。

こちらです。



DAIGOという私は初めて聞いたメーカーのシステム手帳です。

合成皮革なのでむちゃくちゃ安いです。

大の大人がこんな安い品物で満足していいのだろうかと二の足を踏んでしまいましたが、

機能的、サイズ的に私のニーズを満たす物が他にまったく存在しないので仕方ありません。

ペンホルダーはこんな感じです。



ゴムは付いておらず伸縮しません。



が、Crossのテック3はちゃんと収まりますのでそれで十分で、

むしろゴムが付いていないほうが長持ちしてくれるのではないでしょうか。

というわけで何とかシステム手帳買い換えのミッションを果たすことができました。

今度の手帳はどれくらい使い続けることになるのでしょうか?

これから訪れるであろう激動の時代を私とともに歩み記録していってもらいたいと思います。

はじまりの美術館でワークショップ!

2015-11-28 14:19:23 | 人間文化論
先週末は 「はじまりの美術館」アートdeてつがくカフェでした。

今回は初めての試みとして、てつカフェの前にワークショップとギャラリートークが行われました。

この日の 「はじまりの美術館」 は伊藤峰尾氏の作品の個展となっており、

当日は伊藤峰尾氏も1時に来館してくださって、てつカフェが始まるまでのあいだ、

ゆったりと時間を取って伊藤氏とともにワークショップやギャラリートークを楽しむことができました。

こちらが伊藤氏です (ギャラリートークのときの様子)。



伊藤氏は作品作りをするときはきちんと背広姿で取り組むそうで、

この日も来館してから正装に着替えてくださいました。

私のほうが3つほど年上なのですが、いつものような普段着でうかがってしまったので、

若干気恥ずかしい思いをしてしまいました。

さて、伊藤氏の作品はこういう感じのほっこりする絵が多いのですが、







なんといっても特徴的なのは、海外でも紹介された、自分の名前を延々と書き連ねた作品群です。



可能な方はぜひ拡大して見てみてください。

「伊藤峰尾、伊藤峰尾…」 と数え切れないほどたくさん書かれています。

一番上の 「パッソ」 というのは、障がいを持つ方が訓練や創作などを通して自立できるよう支援する、

地域生活サポートセンターの名称で、伊藤氏は自身のアイデンティティをここに置いているそうです。

こちらはいろいろな用紙に書かれたものを集めたものですが、



ここまでくるともう拡大しても見えないことでしょう。

個々の文字とか名前というよりも、この全体としてひとつの作品に見えてきます。

名前以外にもいろいろな言葉を書いた作品もあります。



こうした作品を作製している伊藤氏ですので、

ワークショップでは伊藤氏にこちらがお願いした文字を書いてもらいましょうということになりました。

まずは世話人の特権で私が一番手に名乗りを上げました。



見えますでしょうか、「てつがくカフェ@ふくしま」 でお願いしてみました。



もうこんな感じで1字1字というよりも点や線の1本1本を、

私の見本と見比べながらじっくりと丁寧に書いてくださいました。

こちらが完成した作品です。



今後これをてつがくカフェ@ふくしまのロゴとして使用させていただくことになるかもしれません。

さて、この作品を見て、そしてその作製過程を間近に拝見させていただいて、

美術なんかに何の興味も関心もなかった私のなかにムクムクと創作意欲が湧いてきました。

で、いても立ってもいられず、館長の岡部さんに紙とクレヨンをねだって、

自分も作品作りに挑戦してみることにしました。

伊藤氏を真似て自分の名前をいくつもいくつも書き連ねていきます。

始めてみるとクレヨンというのは文字を書くのに適さない道具だということがわかりましたが、

書きにくいぐらいがちょうどいいです。

伊藤氏のようにじっくりと1本1本の線を丁寧に書いていきました。

たまたまお借りしたのが20色入りのクレヨンだったので、

20色すべてを均等に使いながらカラフルな作品へと仕上げていきました。

完成したものがこれですっ



題して 「まさおさま無限ループ」。

まさおさまさおさまさおさま…と無限に連なっていくまさおさま地獄です。

ひとつの記事を読むとリンクによって同じブログ内の別の記事に飛ばされ、

そこからさらにまた別の記事へ飛ばされるという、

底なし沼のような我がブログ 「まさおさまの何でも倫理学」 のことを表してみました。

処女作にしてはなかなかの出来と、本人としては相当気に入っています。

途中途切れているように見えるところがありますが、

そこは途切れているのではなく白のクレヨンを使ったところです。

本当はメビウスの輪のようにして最初と最後の 「ま」 を繋げられたらよかったのですが、

そこまで考えて作品作りに取りかからなかったので、

最後は真っ黒な 「ま」 で締めて、最初の黒い 「まさおさま」 に戻るという意味と、

ブログを読み続けていくと最後に明らかになるブラックなまさおさまという2つの意味を込めました。

うーん、いい作品だ。

私の中の創作意欲を引き出してくれた伊藤峰尾さん、本当にありがとうございました。

これからも素敵な作品を作り続けていってください。

10年めの発見 (その1)

2015-11-26 09:36:55 | お仕事のオキテ
昨日、10年ぶりの大掃除をした (してもらった) ことをお伝えしましたが、

その過程でいくつか発見がありました。

寒いのが苦手で空気の入れ替えとかもしたくない私は、

ふだん寝室のカーテンなんて閉めっぱなしです。

まあとはいえごくまれにカーテンを開け窓を開けることもあるのですが (春や秋など)、

そういう時に開ける窓は決まっていて、

もう一つある小さなベランダへと続く窓は本当に開ける機会がなくて、

10年のあいだにほんの数回開けただけでしょう。

今回はそちらのカーテンも全開し、

窓 (両面) も網戸も窓枠レールも徹底的にキレイにしてもらいました。

そのために久しぶりにカーテンを開け、カーテンタッセルでカーテンを束ねました。

ふだんカーテンを閉じてある状態では、

カーテンタッセルやタッセルホルダ― (房掛け) はカーテンの陰に隠れていて見えません。

今回ものすごく久しぶりにそれらを目にすることになりました。

こちらです。



見た瞬間は、ああ久しぶりに見たなあというだけで、特にこれといって違和感はなかったのですが、

カーテンをタッセルで束ねて、タッセルをホルダーに引っ掛ける作業をしているときに、

何だか留めにくいなあという違和感を感じました。

問題はタッセルではなくホルダーのほうです。

タッセルホルダーだけよく見てみましょう。



これなんかおかしいですよね。

同じ寝室にあるもうひとつのタッセルホルダーも見てみました。



おおっ、やっぱり!

上下が逆じゃないですか。

これならフツーに留めやすいですよね。

だけどこれだと、



ものすごく留めにくいんです。

こんなことになっていたとは気づきませんでした。

10年間ずっとこうだったのでしょうか?

カーテン屋さんがカーテンを設置していってくれたときにこんなミスを犯していたのでしょうか?

しかし、いくら何でもカーテンのプロの仕業とは思えません。

そうやって考えてみると、震災後に一度この寝室だけ壁紙を張り替えたことを思い出しました。

マンション全体に震災補修が入り、壁の亀裂を直すと同時に壁紙を張り替えてもらったのです。

たしかそのときにこのタッセルホルダーも一度外していたんじゃなかったかなあ?

張り替えを終えて現状復帰するときに、壁紙屋さんが逆向きに取り付けてしまったのでしょうか?

それだったら、カーテン屋さんが付け間違えたというのよりは合点がいきます。

ただもうどちらだったのか確かめようはありません。

どちらか白黒はっきりさせて苦情を持ち込み修理させるなんていうことはしませんでした。

この程度ならいくら私でもDIYで直せます。



ドライバーでちょちょいと直してみました。

これだと格段にカーテンを留めやすいですが、

しかしこれを使用することはまた当分のあいだないでしょう。

カーテンを束ねるためよりもただカーテンタッセルをぶら下げておくだけのためのものですので、

上下逆のままでも別にどうということはなかったのですが、

上下逆だということに気づいた自分に対してよくやったと褒めてあげたいです。

(今までずっと気づかなかったということはとりあえず置いておくことにして…)

たまに大掃除をすると我が家ながら新しい発見があって嬉しかったというご報告でした。

10年めの大掃除

2015-11-25 20:49:23 | お仕事のオキテ
今のマンションに引っ越して10年が経とうとしています。

男の一人暮らしですから掃除とかは本当にテキトーでした。

よっぽどお客さんをお呼びするというのでもないかぎり自ら率先して掃除したことはないですし、

掃除をするにしてもザーッと掃除機をかけるだけで、拭き掃除とかはしたことがありません。

水回りも排水口がつまるなど何か支障が生じないかぎりほったらかしですし、

換気扇や窓の掃除なんてまったくしたことがありませんでした。

フツーの家みたいに年末に大掃除をすればいいのでしょうが、

年末は福島から東京へ移動してしまうので、大掃除をする機会も奪われたままでした。

それでもわたし的にはいっこうに不自由を感じていなかったのですが、

たまに福島にやってくる妻がうちで数日過ごすと咳が止まらなくなったり、

このあいだなんかはとうとう福島から東京に戻った数日後に肺炎で入院するという事態が勃発し、

このままではいかんということになりました。

で、けっきょく出した答えはプロを雇おうということでした。

10年間のたまりにたまった汚れを素人が何とかするのはムリと判断し、

お金で解決する道を選んだのです。

ネットでいろいろ調べてみたところ、「おそうじ本舗」 というハウスクリーニングの専門店が、

福島にも支店を持っているということがわかり、とりあえず見積もりに来てもらいました。

するとネットで見た他社の金額よりもだいぶ安い金額でしたし、

見積もりに来てくれた店長さんが誠実そうな方だったのでさっそくお願いすることにしました。

当日は朝の9時に店長さんを含む4名のチームが来てくれました。

窓+トイレ担当、台所+洗面所担当、エアコン担当、部屋全般+お風呂担当と分かれて、

キビキビと10年めの大掃除に取りかかってくれました。

リビングの窓はジェット水流やらいろいろな専門器具を使ってピカピカに磨き上げられます。



窓枠のレールや網戸もジェット水流で一気に洗浄されていました。



ベランダがあるリビングはまあいいんですが、ベランダのない窓はどうなるのでしょうか?

ジェット水流の機械とかは使えませんが、こんなカッコで内側も外側もキレイにしてくれました。



この家具を動かすことなくひとまたぎしての作業です。

今まで知りませんでしたが、この出窓ってこんなに直角になるまで開くんですね。



ここまで全開にして外側も内側も拭いてくれていました。

彼が窓から落っこちてしまうんじゃないかと見ているほうはヒヤヒヤしていました。

台所のほうは強力な洗剤を使って、排水口も含めてドロドロの油汚れが落とされていきました。



掃除前の写真を撮っておくのを忘れたのが残念でなりませんが、ここまでピカピカになりました。



台所まわりではなんといっても換気扇が厄介で、うちのはミョーにオシャレな換気扇なので、

この10年間、一度も解体したことがなく、したがってファンを見たこともありません。

それがこんなふうに解体されていきました。



こっち側がこんなふうに開くということもまったく知りませんでした。



このふだんは見えない内側も含めて、外側も、またリビングと換気扇を区切っているガラスも、

すべてピカピカになりました。

こちらも掃除前の写真を撮っておくのを忘れたし、作業中の写真も撮り忘れてしまいましたが、

I Hヒーターがピカピカになったのも感動的でした。



担当の方も最初のうち、これは全部は落ちないでしょうとあきらめていたくらいなので、

ここまで新品同様になって自分でビックリされていました。

エアコンはお掃除機能付きのやつなので、それにあぐらをかいてフィルターの掃除とか、

何もしたことがなかったのですが、お掃除機能付きのエアコンが一番掃除が厄介らしく、

解体するまでにものすごい時間がかかっていました。

やっと解体が終了して、まわりをビニールで覆って水洗いしていきます。



そうすると出るわ出るわ、真っ黒い水が大量に出てきました。



あとで聞いてみたところ3~4年に1回の洗浄をオススメしているそうで、

ここまで真っ黒で、固形の汚れも出てくる例は少ないとのことでした。

このエアコンから吹き出す冷風と温風をずっと呼吸していたのかと思うとゾッとします。

お風呂もふだん見えない部分から、



壁にいたるまで磨き上げられました。



なんといっても感動的だったのは、お風呂の扉の下のほう、

換気口の中とか、洗面所との境目の部分とかが真っ黒に汚れていたのが、

すっかりキレイになっていたことでした。



まあこれもアフターの写真だけ見せられて、

ビフォーの写真がないと何が感動的なのかまったく伝わらないと思いますが…。

何はともあれ10年めの大掃除、丸一日かけてみごとに終えることができました。

大満足です。

何といっても自分は何一つ手を下さなくてよかったのがサイコーでした。

「おそうじ本舗」 の皆さん、本当にありがとうございました。

久しぶりにピカピカになった我が家を見て、これを機にこまめに掃除をするよう改めたいところですが、

しかし新築物件に引っ越してきた当時、この美しい状態をずっと保ち続けようと心に決めて、

ほんの1週間ももたなかった前科がある人間ですので、たぶんムリでしょう。

コツコツとお金を貯めてまた 「おそうじ本舗」 さんにお願いすることにしたいと思います。

そのときはまたよろしくお願いします

今どきのプロジェクター小っちゃ!

2015-11-22 09:36:01 | お仕事のオキテ
教育費でプロジェクター買っちゃいました。

「地域文化創造特論」 や 「プレゼンテーション演習」 等の授業でプロジェクターを使う機会の多い私、

毎回授業前に教務課まで貸し出し用プロジェクターを借りに行くのが面倒臭いと思っておりましたが、

プロジェクターってそこそこお値段が高いので、

通常の教育費の予算では個人用を買う余裕がなかなかありませんでした。

ところが今年は夏休みに教員免許更新講習を行い、

福島大学ではその報酬は個人口座に現金振り込みされるのではなく、

教育費に加算されるというシステムを取っているため、珍しく教育費に余裕ができました。

それと同時に、私が授業用に使っているノートパソコンにはVGA端子が付いておらず、

最新式のHDMI端子でしかプロジェクターと接続することができなくて、

教務課の貸し出し用プロジェクターを繋ぐことができないという切羽詰まった事情もあったので、

思い切って新しいプロジェクターを購入することに決めたのです。

購入するにあたってはいろいろと調べてみて、できるだけ軽くて性能のいいものを選ぶようにしました。

本学の場合、M棟やL棟の広い教室には、

巨大スクリーンと専用プロジェクターが据え付けられていますので、

携帯用プロジェクターが必要になるのはそんなに広くない教室や演習室だけです。

だからムチャクチャ巨大な投影をする必要はありません。

だとしたら持ち運びに便利なようにできるだけ軽いに越したことはないではありませんか。

教務課のプロジェクターってそこそこ重さがあって、

そもそもそういう物を使うときって荷物が多いですから、

とても不便だしジャマくさいなあといつも不満に思っていたのでした。

というわけでいろいろと検討の結果、

TAXANのKG-PL081WというLEDプロジェクターを購入することにしました。

なんと重さが1kgを切って、たったの800gなのです。

スゴイでしょ。

その注文していた品物が今週やっと届きました。

こちらです。



実物を手にしてみたらたしかに軽いのですが、

それ以上に驚かされたのはものすごく小っちゃいということでした。

「小さい」 という言葉ではこの驚きは十分伝わらないので、

あえて 「小っちゃい」 という表現を選んでいます。

どのぐらい小っちゃいかというと、ノートパソコンと並べてみるとこれくらい小っちゃいんです。



これじゃあまだよくわからないかな。

パソコンの上に載っけてみちゃいます。



フツー大きさを比べるためにパソコンの上にプロジェクターを載せてみようなんて思わないですよね。

それくらい軽いからそんなことを思いついてしまえるわけですが、

この写真を撮っているときはそういう重量のことなんかすっかり忘れてしまっていたくらい、

ただひたすらその小ささにビックリしていました。

こう載せたほうがさらにわかりやすいでしょうか?



そうなんです、ノートパソコンの半分の大きさしかないんです。

小っちゃいでしょう?

最初届けられた箱を見たときに、

あれ? キャリーバッグ的なものは付属されていないのかな、

別売?と心配しましたが、箱の中にちゃんとバッグも入っていました。

ただプロジェクターのキャリーバッグということで通常思い浮かべるような形状ではありませんでした。

まず肩掛けベルトが付いていませんし、それこそノートパソコンのケースのような、

衝撃吸収素材でできた、バッグというよりも袋と呼ぶべきような形状のものでしたし、

しかもそれがちょうど半分の大きさで右と左に分かれているのです。

最初に見たときは、いやこれにはこのプロジェクターは入らないだろうと直感しましたが、



入れてみたらちゃんと納まって、ジッパーも閉じることができました。



そして残りの半分のスペースには、ACアダプターやコード類を入れます。



むしろ本体よりもコード類のほうが頭を使って入れないと全部納まりきれないくらいです。



こちらも何とかジッパーを閉じることに成功しました!

すると大きさはこれくらいになるわけです。



ちょうどノートパソコンと同じ大きさですね。

再び載せちゃいます。



ほら、この通り。

この大きさでこの軽さですから、

このキャリーバッグ改め収納ケースには肩掛けベルトなんて必要ありません。

むしろそんなものが付いていたらジャマでしょう。

それよりもこのままパソコンと一緒に紙袋か何かに入れて持ち運べば十分です。

実際に使ってみたところ投射性能も十分でした。



これくらいの距離でこれくらいの大きさに投影できますし、

演習室の窓側を除く3分の2の蛍光灯が点いている状態でこれだけ明るく映せれば問題ありません。

自動台形補正もきちんと機能しています。

投影角度を調節するための脚があまり長さがなくてうまく機能せず、

その脚は使用しないで先ほどの収納ケースを下にはさむことによって上向きに調整しました。

ただ、製品サイトを見てみると、なんとカメラ用三脚を取り付けることができるようです。

これだけ軽いからこそ為せる業なんでしょうね。

三脚を使えば真上に向けて投影することもできるそうですから、角度調節も思いのままでしょう。

というわけでとてもいい買い物をしました。

これで今後は授業前に教務課と演習室のあいだをバタバタと走り回らなくてすむな。

これもひとえに日本の科学者、技術者の皆さんがLEDを開発してくれたおかげです。

最新の科学技術の恵みに感謝しながら、心にゆとりをもって教育活動に勤しむことにいたしましょう。

日本カント協会の懇親会

2015-11-21 14:32:14 | お仕事のオキテ
先週行ってきた日本カント協会の大会は、
もちろん自らの研究を深めるために参加したのではありますが、
それ以上に来年の大会のための視察という意味合いが強いものでありました。
先日ちらっと申し上げましたが、来年度の日本カント協会の大会が福島大学で開催されるのです。

たしかに先月、東北哲学会の大会は福島大学で開催しましたが、
あれは東北地区で持ち回りで開催しているので10年に1回は福島で開催することが決まっています。
福島大学での開催は21年ぶりだったのでそれはそれで大変でしたが、
21年前の大会に参加して、福大で開催しているところを見たことはあったわけです。
しかしながら、前任者の先生方もみんな亡くなられてしまったので詳しいことはわかりませんが、
東北哲学会以外の哲学・倫理学系の学会を福大で開催するのはたぶん初めてではないでしょうか?

しかもうちの大学には哲学・倫理学系の教員は現在私しかいないのです。
私が赴任してきた21年前には経済学部に全学共通教育担当の哲学教員が1名、
それと教育学部の社会科教育専修にやはり哲学の教員が1名と、
私を含めて3名の哲学・倫理学系の教員が在籍していました。
しかし、そのお二方が退職されたとき、折からの予算削減・定員削減の流れを受けて、
後任を補充しないことを正式に決めてしまったわけではありませんが、
(「哲学のない大学になってしまっていいのか」 と強硬に反対し続けております)、
当面、後任補充できないまま現在に至っております。
ですので、うちで学会をやるといっても本当に私しかいないわけです。

さらにうちは研究者養成をしているわけではないので大学院に博士課程はありませんし、
私のゼミ生は今のところ修士課程の院生が2名、学類の大学生が5名のみ、
うち院生1名と学類生3名が卒業・修了したあと来年の今ごろゼミ生が何人いるかわかりません。
なので学会当日のためにバイトかボランティアを募るとしても、
頼める相手の数はそれほど期待できないのです。
幸い先日の東北哲学会では事務局の助教の方々やバイトの院生たちが大挙して来てくださって、
福大で人をお願いする必要はまったくありませんでした。

というかすでにご報告したとおり、あのときは会場を借りる手配と会場案内表示を掲示したくらいで、
あとのことはほぼすべて東北哲学会の事務局のほうでやってくださっていたのです。
あんな調子ですむなら学会なんていくらでも来いという感じですが、
その昔、私がまだ大学院生だった頃、法政大学で日本カント協会や日本倫理学会を開催したとき、
大学院哲学専攻総出でプロジェクトチームを組んで準備に取り組んだ覚えがあるので、
東北哲学会の場合がイレギュラーなんであって、
その他の学会の場合はやはり開催校の責任というのはそれなりに重くなってくるだろうと思います。
というわけで、先週の日本カント協会の大会では、事務局校はどこまでやってくれるのか、
開催校はどこからどこまでやらなければならないのかといったことを確認することも含めて、
来年度の大会に向けての情報収集や打ち合わせが重要なミッションだったわけです。

各会場で必要な機材や準備物を確認したり、各会場の参加人数を数えたり、
開催校である清泉女子大学の先生やボランティアの学生たちにインタビューしたり、
事務局校である筑波大学の先生方にいろいろ聞いてみたり等、情報収集に努めてまいりました。
やはり東北哲学会のようにはいかず、相当開催校は大変なようだと打ちのめされました。
そうやって学んできたことはまたそのうちここに書く機会もあるかもしれませんが、
一番気がかりだったのは懇親会のことでした。
例の熊本大学での日本倫理学会で豪華懇親会を経験してきたあとですので、
日本カント協会の懇親会ではどこまで趣向を凝らすのか、
それとの対比で来年の福島大学生協での懇親会でどこまでやらなきゃいけないのか、
はたしてそれが実行可能なのか、その見きわめがとりわけ重要なミッションでした。

するとこの件に関してひとつ朗報がありました。
今年度から日本カント協会の懇親会は会費を3,000円に値下げしたそうなのです。
このところの各学会での懇親会の豪勢化の流れを受けて、
このあいだの熊本大学のときのように懇親会費はたいてい5,000円くらいに上がっていましたが、
そうすると年寄りは喜びますが、院生会員にとっては負担が大きくなってしまいます。
学会で個人研究発表をするのは大学院生やオーバードクターの人たちが中心で、
そういう若手研究者の方々こそ懇親会に出席してお互いに情報交換しあったり、
先輩研究者の皆さんからアドバイスをいただいたりしてもらいたいものですが、
懇親会費が高いと彼らが参加できる可能性が下がってしまいます。
そのために日本カント協会では懇親会を簡素化し会費を下げようということになったそうなのです。
さすがはカント研究者の集まりです。
まさに弱者の立場に身を置き換えて考えてみる、普遍化道徳の実践ではありませんか。

というわけで今年の日本カント協会の懇親会費は3,000円でした。
時間は90分。
どうせお酒の好きな人たちはすぐに2次会にいくだろうということで、
それまでのつなぎという位置づけで懇親会を設定したのだそうです。
こちらが懇親会の様子です。



この2つ並んだ丸テーブルが10人分の料理の全体像のようです。
開会前に撮影したので、まだラップやアルミホイルがかぶせたままですが、
もう少し寄ってみるとこんな感じです。



このあいだの熊本大学のときとは比ぶべくもない簡素さですが、
まあ一昔前の大学生協での懇親会といったらたいがいこんな感じでしたよね。
というか清泉女子大には大学生協は入っていないので一般の業者が食堂を運営しており、
そちらに今回の懇親会の手配もお願いしたそうで、
ひょっとすると先日の東北哲学会のときの福大生協の5,000円のメニューより、
こちらのほうがちょっと豪華なくらいかもしれません (まさか?)。
フツーのサンドイッチのほかにカツサンドがあるなんてけっこういいよなあ。

清泉女子大の先生にうかがったところによると、
懇親会の手配はやはり開催校が行わなければならないそうです。
学会ではあらかじめ開催通知が来て大会と懇親会への出欠をハガキで知らせるようになっています。
が、その出欠ハガキをきちんと出す人は少なく (私自身も耳が痛いです)、
今回は懇親会出席の知らせがあったのは30名程度だったそうですが、
そんなに少ないわけがないとはじめから倍の参加者を見込んで予約していたそうで、
けっきょく当日の参加者は55名くらいだったそうです。
懇親会の手配においてはこの参加者数の読みが一番難しいようです。
出欠ハガキの数を信じてしまうと当日の料理やお酒の量が足りなくなって不満が出てしまいますし、
といって当日の参加者数が予約した数よりも少なくなると、
場合によっては開催校の先生がお金の足りない分、自腹を切らなければならなくなるそうです。
ああ、大変だ

はたして来年の日本カント協会福島大学大会、うまく切り抜けることができるのでしょうか?
とりわけ懇親会、福大生協とうまく交渉して3,000円で今年並みのメニューを用意してもらえるのか、
出席者数の読みを過たず、酒食が足りなくなったりお金が足りなくなったりしないようにできるのか、
考えるだけで今から気が遠くなりそうですが、なんとか成功させたいと思います。
福大生協をはじめ関係者の皆さま、なにとぞご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

最後の一葉

2015-11-20 09:13:44 | 生老病死の倫理学
自撮りというものにまったく慣れていないもので、

気色悪い写真になってしまい誠に申しわけありません。

こちらをご覧ください。



ご覧いただきたいのはアゴと首の境界線あたり、喉仏の少し上のところです。

アップにしてみましょう。



これです。

こんなところに剃り残しのヒゲがあり、それがけっこうな長さに伸びていました。

こういうムダに成長の速いヒゲがあって、そういうヒゲのことを 「1本ヒゲ」 と呼んでいるということを、

もうずいぶん前のブログに書いたことがあります。

その当時はそういうヒゲが2本存在していることを確認していて、

(「1本ヒゲ」 が2本あるというのもヘンな話ですが…)、

それらは相変わらず存在しており、

たまに剃り忘れているといつの間にか伸びていることがあるのですが、

今回のやつはそれらとは別の人です。

歳を取るにつれてどうもこの手の異常成長する輩があちこちで増えてきているようです。

で、先ほどのブログにはヒゲ以外にも体毛でそういう成長の速いヤツがいることが書かれていました。

左前腕部に1本と背中の下のほうに1本だそうです。

すっかり忘れていましたが懐かしくなって見てみたら、左前腕部の1本は未だに健在でした。



しかしながら背中の下のほうの1本は鏡で覗き込んでみたり指で探ったりしてみても、

存在を確認することはできませんでした。

もういなくなってしまったのか、たんにちょうど生え替わりの時期だったのかはわかりません。

ところがっ

鏡を見ていたらそれとは別に背中の上のほうにそういうヤツを1本、新たに発見してしまいました。

右肩甲骨のあたりです。



私は右利きなのに右肩甲骨のあたりを撮るには左手を使わざるをえないし、

左肩は五十肩からやっと回復したばかりなのでこの写真を撮るにはものすごく苦労しました。

鏡を使ってみたり自撮りモードにしてみたり相当何枚も撮りましたがうまく撮れず、

これが精一杯でした。

それでもけっこうな長さに育っていることはおわかりいただけるのではないでしょうか。

これはヤバイですね。

これを誰かに見つかって思いっきり引っこ抜かれたりしたらたぶん私は死ぬでしょう。

これは私の最後の一葉だな。

服の脱着とかで誤って抜いてしまわないよう細心の注意を払いたいと思います。

私が謎の変死とかを遂げたりした場合には、

この毛が抜けて (抜かれて) しまっていないかどうか確認するよう検屍官に教えてあげてください。

Q.サルは人間に進化したのになぜまだサルはいるんですか?

2015-11-19 08:53:48 | 哲学・倫理学ファック
今年度の看護学校の講義はすべて終了いたしましたが、

看護学生の皆さんからいただいた質問にはまだまだお答えしていきます。

この質問はサルから人間への進化 (=本能の壊れた動物) の話をしたときにいただいたものですが、

この質問には虚を衝かれました。

知らない人ってこういうふうに考えてしまうんですね。

そういえば去年もこんな質問をもらったのでした。

「Q.サルから人間に進化したように他の動物も進化して別の生物になったりしないんですか?」

今どき進化論を知らない人なんていないだろうなんていう先入見をもって臨んではいけませんね。

今回の質問の答えは去年の質問への答えと同じですが、

今回はこういうふうにお答えしておくことにしましょう。

A.進化というのは、ある種が別の種にすべて変わってしまうということではなく、
  ある種から別の種が枝分かれして新しい種が増えるということですので、
  元の種が環境適応に失敗して絶滅してしまわない限りは、
  元の種も新しい種もいずれも地球上に残ることになります。

もしも森が全部なくなってしまっていたら、

森の中、樹の上での生活に合わせて進化を遂げていたサルは絶滅していたかもしれませんが、

幸いそういうことにはならず、森はある地域で減少しただけで他の地域では存続したので、

サルもそういう地域では人間へと枝分かれもせず、絶滅もせずにすんだのでしょう。

こうしてサルと人間はそれぞれ地球上に残ることになったのだと思われます。

つまり進化というのは全てが入れ替わるということではなく、

枝分かれして新しいものが増えるということなわけです。

というか、サルと人間どころか動物も植物も細菌類も含めてすべての生物は、

最初に存在したごくごく単純な作りの原始生命体からどんどん枝分かれ (=進化) してきたのであり、

40億年という長い時間をかけて、単純なものから複雑なものまでかくも多様な種が生み出された、

と考えるのが進化論なわけです。

こういうことって現代人の常識ではないのかなあ?

ウィキペディアの 「進化」 の項目の冒頭では次のように説明されています。

「生物は不変のものではなく、共通祖先から長大な年月の間に次第に変化して

 現生の複雑で多様な生物が生じたということが、膨大な証拠から分かっている。」

さらには 「生物は共通祖先から進化し、多様化してきた」 という説明とともに、

次のような図も載せられています。



この図の中心部分から枝分かれ (=進化) が始まったわけで、

書かれてはいませんが、この中心のところにいるのがすべての生命の共通祖先になります。

つまり、私もあなたもサルもゴキブリもチューリップもノロウィルスも、

すべての生命体は元を正せば同じ祖先から生まれた兄弟姉妹ということになるわけです。

進化が生じるたびに元の種が全部絶滅してしまっていたら、

今ごろ地球上には人間しかいなくて他の動物も植物も何も存在しないということになってしまい、

食べ物も人間だけということになって、それはそれはヘヴィーな世界になっていたことでしょう。

人類だけになってしまわずに生物の多様性が保たれていて本当によかったですね。

これからも生物の多様性を保っていけるような自然環境の保全に努力していきましょう。

福島県議選2015選挙結果

2015-11-18 10:08:40 | グローバル・エシックス
パリの同時多発テロという大ニュースが飛び交ったこの週末でしたが、

福島県では3.11後2度目となる県議会議員選挙が行われました。

これはこれで大事な問題ですのでいちおう結果を記録しておくことにしましょう。


「<福島県議選>自民過半数届かず 安倍政権批判重く」(毎日新聞 11月16日(月)8時30分配信)

「震災後2回目となる福島県議選と浪江町長選、6市町村議選が15日、投開票された。県議選(定数58)は無投票当選が既に決まっている8選挙区(定数14)を除く11選挙区で新議員が続々と決まった。県議会最大会派の自民は無投票当選を含め26議席と現有より2議席減らし、8年ぶりの過半数獲得はかなわなかった。第2党の民主は15議席と現有より3議席増やし、安倍政権への批判票の取り込みに成功した形となった。県議選の投票率は46・67%(前回47・51%)で過去最低となった。当日有権者数は123万9897人(男60万1350人、女63万8547人)。
 県議選11選挙区には65人が立候補し、44議席を争った。立候補者の党派別は自民26人▽民主13人▽共産6人▽公明3人▽維新1人▽社民2人▽無所属14人。
 前回選は震災の影響で春の統一地方選から外れ、他の市町村議選とともに日程がずれた。震災と原発事故から約4年8カ月たった今回の選挙戦では、これまでの復興に対する実績や、今後の避難者支援や復興策のあり方などが問われた。
 自民は政権与党との連携により復興をさらに進めていくとの主張を展開したが、民主との復興政策の違いが分かりにくく、支持を広げることができなかった。11選挙区で現職17人、新人2人の当選にとどまった。
 民主は9月に強行採決で成立した安全保障関連法に対する批判票を取り込もうと自民への批判を強めたことが奏功。11選挙区で現職7人、新人4人、元職1人が当選した。
 共産も安倍政権を強く批判し、現職4人、新人1人が当選。公明は現職2人、新人1人が当選を果たした。維新は党本部の分裂騒ぎもあって公認候補は新人1人となったが、落選した。社民は現職1人が当選した。【小林洋子】」


「自民、2減の26議席 福島県議選、民主は3増15議席」(福島民友 2015年11月16日)

「東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から2回目の第18回県議選(定数58)は15日、無投票8選挙区を除く11選挙区で投票が行われ、即日開票の結果、現職33、元職1、新人10の計44人が決まった。無投票当選を加えた県議会勢力は、自民党26、民主党15、共産党5、公明党3、社民党1、無所属8。各党が参院選の前哨戦と位置付けた中、自民は県議会第1党を維持したものの2議席減らした。一方、民主は現有12議席から3議席増やした。
 岩手、宮城の両県議選で議席を増やした共産は、本県では5議席を維持し、引き続き交渉会派となる。無所属は改選前の7人から1人増え、維新の党は議席を失った。
 県議会の勢力図は、最大会派の自民が引き続き主導権を握り、民主、社民と無所属議員で構成する「民主・県民連合」が第2会派をそれぞれ維持、改選前と変わらない見通し。
 当選した県議の任期は20日から。
 投票率は過去最低46.67%
 県選管のまとめによると、県議選の投票率は46.67%で、過去最低だった前回2011(平成23)年の47.51%を0.84ポイント下回り、過去最低を更新した。
 選挙区別では、東白川郡が69.66%で最高となり、相馬市・新地町選挙区が66.14%と続いた。
 市町村別では、市の最高は相馬市63.89%、町村の最高は新地町76.22%。市の最低は、現職が全て再選された郡山市で38.14%。町村の最低は西郷村34.81%。市平均は44.94%で、町村平均は58.12%だった。」


「福島県議会議員選挙2015選挙区別・候補者別得票数(確報)[福島県内の選挙結果]」

「任期満了に伴う福島県の福島県議会議員一般選挙が11月5日告示。
定数58人に対して、79名が立候補しました。
11月15日に投票が行われ、即日開票された結果、
選挙区別・候補者別の得票数は下記のようになりました。
得票数は、福島県選挙管理委員会発表の確定票です。

■福島県議会議員選挙2015選挙区別・候補者別得票数(確報)
★福島市選挙区
※定数8
当15,141 桜田 葉子58自由民主党 現(4)
当13,180 西山 尚利50自由民主党 現(3)
当13,129 宮本しづえ63日本共産党 現(2)
当12,018 伊藤 達也45公明党 新(1)
当10,780 大場 秀樹46民主党 新(1)
当10,693 紺野 長人60社民党 現(2)
当 8,759 佐藤 雅裕49自由民主党 現(2)
当 8,716 高橋 秀樹50民主党 元(3)
  8,628 丹治 智幸44自由民主党現(1)
  3,260 大内 雄太32維新

★郡山市選挙区
※定数9
当12,796 今井 久敏62公明党 現(3)
当12,741 神山 悦子60日本共産党 現(5)
当12,506 勅使河原正之63自由民主党 現(3)
当11,670 椎根 健雄38民主党 現(2)
当10,902 佐藤 憲保61自由民主党 現(6)
当 9,956 佐久間俊男60民主党 現(2)
当 9,527 柳沼 純子68自由民主党 現(4)
当 7,569 長尾トモ子67自由民主党 現(4)
当 7,444 山田平四郎62自由民主党 現(2)
  2,543 根本  潤43無所属 新
  1,385 有川りえ子57無所属 新

★いわき市選挙区
※定数10
当13,460 安部 泰男58公明党 現(2)
当12,793 矢吹 貢一60自由民主党 現(2)
当10,215 吉田 英策56日本共産党 新(1)
当 9,192 鈴木  智42自由民主党 現(2)
当 8,911 青木  稔69自由民主党 現(8)
当 8,789 宮川絵美子69日本共産党 現(3)
当 8,477 古市 三久67民主党 現(3)
当 7,577 鳥居 作弥41民主党 新(1)
当 7,459 西丸 武進71無所属 現(6)
当 6,881 坂本竜太郎35無所属 新(1)
  6,496 佐藤 和良61無所属 新
  6,319 阿部  広68自由民主党 現(2)
  4,761 鈴木 利之65社民党 新
  4,229 佐藤 健一66無所属 元(2)
  3,785 木田 孝司54自由民主党 現(1)
  2,713 山崎 和子38無所属 新 

★伊達市・伊達郡 選挙区
※定数3
当13,245 佐藤 金正66自由民主党 現(4)
当12,766 亀岡 義尚52民主党 現(4)
当11,420 阿部裕美子69日本共産党 現(4)
  6,305 佐藤 直毅54自由民主党 新

★会津若松市選挙区
※定数4
当9,051 佐藤 義憲40自由民主党 新(1)
当7,751 渡部 優生54民主党 新(1)
当7,735 宮下 雅志60民主党 現(3)
当6,698 水野さち子53無所属 現(2)
 5,801 大竹 俊哉46自由民主党 新
 4,787 古川 芳憲64日本共産党 新

★二本松市選挙区
※定数2
当10,743 遊佐 久男56自由民主党 現(2)
当 6,699 高宮 光敏44無所属 新(1)
  5,644 中田 凉介59無所属 新
  3,614 鈴木 雅之37無所属 新

★田村市・田村郡選挙区
※定数2
当12,111 本田 仁一53自由民主党 現(2)
当11,534 三瓶 正栄54民主党 新(1)
 10,010 先崎 温容41自由民主党 現(1)

★石川郡選挙区 
※定数1
当9,684  円谷 健市61民主党 現(2)
 8,876  永山 美穂35自由民主党 新
 2,436  野崎 正夫65無所属 新

★白河市・西白河郡選挙区 
※定数3
当12,453 渡辺 義信52自由民主党 現(4)
当11,048 満山 喜一64自由民主党 現(4)
当10,454 三村 博昭73民主党 現(4)
  1,783 金山  屯75無所属 新

★東白川郡選挙区
※定数1
当10,297 宮川 政夫56自由民主党 新(1)
  8,716 立原 龍一63民主党 現(2)

★相馬市・新地町選挙区
※定数1
当13,407 斎藤 勝利71自由民主党 現(5)
  9,700 新妻 香織55無所属 新」


我が福島市選挙区は接戦でした。

私はいろいろと考えて戦略的な投票行動を採ろうとしたわけですが、

結果的にはクソの役にも立ちませんでした。

たまたま私が入れた方は当選されましたが、今回の接戦を左右するような一票にはなりませんでした。

ホント選挙は難しいです。

議員の方々に言いたいのは、1回1回の選挙結果にあまり浮かれすぎないでほしいということです。

私たちが投じた一票はけっして無際限の信任を与えたものではありません。

私のように、特に積極的に支持する政党や候補者がいるわけではなく、

ただ現状の政治に対する不満ゆえに渋々入れたという人も少なからずいたことでしょう。

しかも、過半数の有権者は政治に対する幻滅と絶望ゆえか投票にすら行かなかったわけで、

今回たまたま当選した皆さんも、

県民から白紙委任を受けたわけではないということを肝に銘じていただきたいと思います。

一時の勝利に浮かれて傲慢になっている政治家や、

選挙時に言っていたことと当選後にやってることが全然違っている議員は、

次の選挙で容赦なく叩き落とします。

民主主義の原理をしっかり弁えて、自分を熱烈に支持してくれている人々だけでなく、

少数派や自分に反対する市民のことも視野に入れて政治を行っていただきたいと思います。

9条タグ

2015-11-17 09:44:52 | グローバル・エシックス
先日のシネマ de てつがくカフェのときにゲストの方からこんなものをいただきました。

せっかくの頂き物ですのでさっそくバッグに付けてみました。



シンプルなデザインですね。

なかなかいい感じではないでしょうか。

もうちょっとアップにしてみるとこうです。



「NO WAR」 で 「LOVE & PEACE」 だそうです。

裏側は白で、こうなっています。



なるほど。

「NO WAR」 は 「MADE IN JAPAN」 なんですね。

この恐怖 (テロル) と構造的暴力が支配している現代において、

日本が世界に誇れるものは 「N°9」 しかないと思うのですが、

この至宝を率先して手放そうとしている人たちは、

70年続いた 「LOVE & PEACE」 を棄てて、

「HATE & WAR」 の泥沼に自ら身を投じていきたいのでしょうか?

毎度言ってることですが、日本には戦争のできる (=テロの対象となる)「普通の国」 ではなく、

世界をリードして世界に平和をもたらすことのできる 「特別な国」 になってもらいたいものです。

世界への祈り ―パリ同時多発テロに―

2015-11-16 16:39:59 | グローバル・エシックス
日本カント協会の学会が開催されていた2015年11月14日 (現地時間では13日)、

パリで同時多発テロが起きていたようです。

その日は寝坊したために慌てて学会会場である清泉女子大学に向かいましたし、

そこからはずっと外界の情報からは遮断されて学会三昧で、

その後は懇親会から2次会、3次会へと日が替わるまで飲んでいました。

したがって、私がこの事件のことを知ったのは15日になってからです。

学会会場では、9.11のときにテロは断じて許すまじきことであるとして、

テロへの報復戦争を全面的に支持していたある会員が、

カントは正戦論者であるという研究発表をされ、私はその司会を務めていました。

もしもその場で今回の事件の報に接していたならば、どんな議論が交わされていたでしょうか?

私もテロは断じて許すまじきことだと考えています。

しかし、いくら報復戦争をしてもテロは増える一方でけっして根絶することはできないでしょう。

その後インターネットでいくつか情報に触れましたが、

最も共感できたのは以下の英文の詩でした。

Facebook 上で翻訳も付した投稿がシェアされていたのでここに引用しておきます。



Ryuichi Sakamotoさんが投稿をシェアしました。
kubota nozimiさんのポストをシェア
カルナ・エザラ・パリクという人がInstagramに書いた詩を、何人もの人が訳している。
以下は幾島幸子さんの訳だ。シェアします。

*********************

「私たちが捧げるべきなのは、パリへの祈りではない。

 世界への祈りだ。

 パリの2日前に連続自爆攻撃にさらされたベイルートのことは

 ニュースで伝えられない、そういう世界に祈りを捧げよう。

 バグダッドの葬儀場が爆撃されても、死者に白人がいなかったから、

 誰も 「バグダッド」 について投稿しない、そういう世界に。

 祈りを捧げよう、

 テロ攻撃を難民危機のせいにする世界に。

 攻撃者と、あなたと全く同じものから逃げようとしている人とを

 区別しようとしない世界に。

 祈りを捧げよう、

 背中に背負ったもの以外何ひとつ持たず、

 何ヵ月もかけて国境を越えてきた人びとが

 おまえたちに行くところはないと言われる世界に。

 パリのために、ぜひとも祈りを捧げよう、

 でもそれだけではいけない。

 祈ろう、

 祈りを持たない世界のために。

 もはや守るべき家を持たない人びとのために。

 身近な高層ビルやカフェだけでなく

 いたるところで崩壊しつつある世界のために。」

はじまりの美術館でアートを見ながらてつカフェだあっ!

2015-11-13 12:35:49 | 人間文化論
来週3連休の中日11月22日 (日) に 「第2回アート de てつがくカフェ」 を開催します!

今年の5月に初めて 「アート de てつがくカフェ」 というものをやってみたわけですが、

あのときはいつものカフェ 「イヴのもり」 で、

ブリューゲルの 「狂女フリート」 をプロジェクタで映し出しながら哲学対話を楽しみました。

あれはあれで話は盛り上がり初めての試みとしては大成功だったと思いますが、

中途半端に本物志向のある私としては、「アート de てつがくカフェ」 を名乗る上で、

複製の写真を見たり、それをスクリーンに映し出した画像を見てやるスタイルでいいのか、

やはり本物のアートに触れながら話し合ってこそ 「アート de てつがくカフェ」 と言えるのではないか、

などと言い出しっぺのぢゅんちゃんに対してないものねだりの注文を突き付けたりしていたのでした。

当日は県立美術館の方も参加してくださっていたので、

いずれは美術館で本物を見ながらやりたいねという話にもなりましたが、

美術館というのは大勢の人が訪れ、それぞれが静かに順番にアートを鑑賞していく場ですから、

そんなところでひとつの作品の前に何十人もがたむろしてぺちゃくちゃ2時間も議論を交わすなんて、

この企画を実現するにはいろいろと高いハードルが待ち受けているだろうなと想像がつきました。

ところが思わぬところから有り難いオファーをいただくことになりました。

猪苗代にある 「はじまりの美術館」 の館長さんからてつカフェのメアドに連絡をいただいたのです。

そちらの館長さんは福大の卒業生の従兄弟の方で、

その卒業生がてつカフェにも来てくれていたので、

彼女からてつカフェの噂を聞きつけて連絡をしてきてくださったのです。

ウェブサイトをご覧いただければおわかりと思いますが、

「はじまりの美術館」 は他とは違う特徴的なコンセプトで創設されたばかりの美術館です。



建物自体も築130年の十八間蔵を改築して作られたもので、そんなに広いわけではなく、

しかしそのなかに小さなカフェを備えていて、いろいろな用途に使えるようです。

ですので、たんに美術作品を展示して鑑賞してもらうだけでなく、

ふだんからさまざまなイベントを開催しているのだそうです。

というわけでトントン拍子で話が進んで、

こちらで 「第2回アート de てつがくカフェ」 を開催させていただけることになりました。

「てつがくカフェ@ふくしま」、とうとう福島市から飛び出ることになりました。

栄えある第1回出張てつカフェは猪苗代のはじまりの美術館です。

今回取り上げるのは伊藤峰尾氏の作品。



「はじまりの美術館」 は社会福祉法人安積愛育園が運営する美術館で、

そこの利用者である障がいをもつ方々の作品も 「アール・ブリュット」 として展示しています。

今回はちょうどそのタイミングに合いました。

作品そのものを純粋に楽しみ語り合うのはもちろんのこと、

アートと障がい、アートと福祉の関係であるとか、

あるいはそもそもそれらを絡めて考えなければいけないのかどうかといったことまで、

哲学的・倫理学的に深めていければと考えております。

カフェの大きさに限りがありますので、今回は事前申し込み制とさせていただいておりますが、

まだ今のところ定員に十分余裕があるようです。

ぜひ今度の連休は猪苗代の新しい美術館で、お茶とお菓子をいただきながら、

新しい美術のあり方と楽しみ方について大いに語り合いましょう!

第2回アート de てつがくカフェ
【作 品】 unico file.01 伊藤峰尾
【日 時】 11月22日(日)
      15:30~17:30 ギャラリートーク&哲学カフェ
【場 所】 はじまりの美術館

               耶麻郡猪苗代町新町4873 TEL/FAX 0242-62-3454
【参加費】 1,000円(ワンドリンク&お菓子+美術館観覧料)
【参 加】 要事前申し込み
               ※館内カフェの定員が20名程度ですので、
                お名前とメールアドレスがわかる内容で、
                以下の【問い合わせ先】に参加申し込みを事前にメールでお送り下さい。
【問い合わせ先】 fukushimacafe@mail.goo.ne.jp

池井戸潤小説のタイトル問題

2015-11-12 12:37:00 | お仕事のオキテ
昨日、『下町ロケット』 の話を書き、リンクを張るために自分のブログの過去記事を読み返していたら、

池井戸潤の小説のタイトルがわかりにくいという話を昨年書いていました。

あの大ヒットドラマ 『半沢直樹』 の原作小説のことです。

これです。



この2冊がドラマ 『半沢直樹』 の原作なんですよ。

知らなきゃゼッタイにわからないでしょ?

昨年のブログにはこんなふうに書いています。

「ドラマ 『半沢直樹』 の原作本があることを知りました。

 小説のタイトルは 『オレたちバブル入行組』 と 『オレたち花のバブル組』 ですよ。

 これが 『半沢直樹』 の原作とはまったくわからないじゃないですか。

 しかもどっちが1作目でどっちが2作目かもわかりませんよね?

 こうやって2冊並べられないかぎり、そもそも2冊が別の本だということすらわかりません。

 あのドラマも 『オレたちバブル入行組』 というタイトルだったら、

 あれほどの視聴率は取れなかったことでしょう。

 ホント、センスないよなあ。

 それに比べて 『半沢直樹』 っていうドラマのタイトルはいいと思います。

 小説のほうもドラマに合わせてタイトル変えちゃえばいいのに。

 『半沢直樹 1』、『半沢直樹 2』、『半沢直樹 3』 とかってしてくれたら、

 小説ももっと売れるんじゃないかと思うんですが…。

 せめて、第2作の 『オレたち花のバブル組』 はやめて、

 『ロスジェネの逆襲』 のように第1作とはかけ離れたタイトルにして、

 副題で 『オレたちバブル入行組 2』 と小さく入れるみたいにしてほしかったと思います。」

昨年の段階でここまで具体的にいろいろと提案していました。

で、たぶん池井戸潤氏本人か、文藝春秋社の担当編集者のいずれかが、

私のこのブログの提言を読んでくれたんだと思うんですよ。

このあいだ本屋に行ってみたら (『下町ロケット2』を見つけるよりも前のことです)、

こんなことになっていました。



カバーにちゃんと 『半沢直樹 1』、『半沢直樹 2』、『半沢直樹 3』 と記されているではありませんか

ですよねぇ。

やっぱりこうしてくれないとねぇ。

これで文庫本の売り上げが伸びたら文藝春秋社からはアイディア料をいただきたいものです。

きっと小学館の担当者もこの問題をわかっていて (ひょっとすると私のブログを読んで)、

池井戸氏から提示された 『下町人工心臓』 とか 『ガウディ計画』 というタイトルを突っ返して、

『下町ロケット2 ガウディ計画』 に改めたんではないでしょうか?

だとしたら小学館からもアイディア料をもらってもいいかもしれないなあ。

チキショー、全世界に無料公開されているブログに惜しげもなく書いてしまわないで、

『半沢直樹 1』、『半沢直樹 2』、『半沢直樹 3』 とか 『下町ロケット2』 とかで、

とっとと特許を取ってしまえばよかったなあ。

いや、特許はムリか、バルブシステムじゃないんだから。

でも登録商標ぐらいなら取れたんじゃないかなあ。

そうしたら今ごろ文藝春秋社や小学館が私の登録商標を買い取りに来てくれて、

ぼくはウハウハの成金生活を送れていたかもしれません。

黙って使われてしまったら神谷弁護士とかを雇って法廷闘争に持ち込んでもよかったし。

うーむ、せっかくの一攫千金のチャンスを逃してしまいました。

まあでも、愚直にまじめに面白い小説を書き続けている池井戸潤氏に対して、

ナカシマ工業のような卑劣な攻撃を仕掛けてはいけませんね。

勝手にアイディアを使われたことには目をつぶり、

池井戸潤氏の小説とドラマ 『下町ロケット』 の成功を陰ながら応援したいと思います。


P.S.
あっそうだ、『花咲舞が黙ってない1、2、3、4』 で登録商標取れないかなあ?


P.S.2
あっしまった、また登録商標取る前にブログに書いてしまった

ドラマ 『下町ロケット』 の謎

2015-11-11 18:39:26 | お仕事のオキテ
池井戸潤の直木賞受賞作 『下町ロケット』 はたいへん面白く読みました。

ドロドロした生き馬の目を抜く資本主義社会の中で、

愚直にまじめな商売をしている人たちが最後に勝利するという池井戸潤おきまりのパターンですが、

それがみごとにはまっていて痛快な気分を味わえました。

その 『下町ロケット』 がドラマ化され現在TBS系列で放送中です。



小説のなかでは敵対する大企業の重役・財前がいい役どころだったのですが、

ドラマではその財前を吉川晃司が演じておりビックリしました。

最初見たときは誰だかわかりませんでした。

彼はぼくより年下のはずですがすっかり白髪頭なんですよ。

ところがそれがカッコいいんです。



これですよ。

この財前には惚れ直してしまいました。

そんな感じでドラマも楽しく見させていただいているわけですが、

第1話からなんだか違和感を感じていました。

話の展開が早いのです。

このまんまだと1クールもたないんじゃないのというくらいスイスイ話が進んでいくのです。

第3話が終わって翌週の予告編を見たときにその危惧は決定的となりました。

第4話が小説のクライマックスと言ってもいい部分なのです。

もったとしても第5話までだなというのは明らかでした。

何か小説にないエピソードなどを後半に組み込みながら1クール分に引き延ばすのかなあ、

そうでないと半クールぐらいで終わっちゃうよと心配していたところ、

このあいだの日曜日に第4話が放送され、次回予告編を見てその謎の半分が解明されました。

第5話で 「ロケット編 完結」 なんだそうです。

やはり私が読んだ小説の分は第5話までしかもたなかったようです。

謎のもう半分は、じゃあその後どうするのだ、ということです。

「ロケット編 完結」 と言うからには第6話以降は別の 「編」 が始まるのでしょう。

しかし、『下町ロケット』 の続編なんて聞いたこともないし、見たこともありません。

このあとどうするのかなあと不思議に思いながら、たまたま本屋に行ってみたら謎は解明されました。



おおっ、なんと 『下町ロケット2 ガウディ計画』 が発売され、

福島駅のくまざわ書店では週間売り上げNo.1に輝いているではありませんか。

なるほど、後半は 「ガウディ計画編」 になるんですね。

ガウディ計画というのは何のことかよくわかりませんが、

小説第一作の最後の最後のところでバルブシステムの新たな活用法の話が示唆されていたので、

きっとその話が展開されていくのではないでしょうか。

「ないでしょうか」 なんて弱々しい語り口なのは 『下町ロケット2』 を買わなかったからです。

私は小説は文庫本で読みたいタイプなので、文庫化されるまで待ちたいと思います。

後半は映像を先に見て、原作を後で読むという私の好きなパターンで楽しみたいと思います。

それにしても私は今回のドラマ化に関する情報を何も知らずに見ていましたが、

ウィキペディアには今回の謎の答えがすべて書いてありました。

「2015年10月3日から、続編 『下町ロケット2 ガウディ計画』 が朝日新聞に連載され、

 2015年11月5日に単行本が刊行された。

 また、2015年10月18日からはTBS系の日曜劇場でもテレビドラマ化され、

 10月3日から朝日新聞で連載されている続編が、後半5話で映像化され、

 新聞とテレビの同時進行で描かれる。」

『下町ロケット2』 ってホントにホットな作品だったんですね。

朝日新聞をとっていない私が、続編の存在を知らなかったのもムリはありません。

そしてそれを同時進行でドラマ化していたなんて。

つまり朝日新聞で連載される前からすでに撮影していたってことですよね。

あざとい商売するなあ、池井戸潤とTBS。

やられました、悔しいです。

これはもうゼッタイに文庫化されるまでは買わないようにしよう。

できれば文庫化されてそれがブックオフに出回ってから買うことにしようっと。

でもきっとドラマを見たら早く小説読みたくなっちゃうんだろうなあ。

うーむ。