まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

Q.哲学の先生の頭の中では常に何を考えているのですか?

2010-04-15 14:29:48 | 哲学・倫理学ファック
第1回めのガイダンスのときに、「考える」 ということを強調したからでしょうか。
前回のような、「考えすぎて疲れませんか」 みたいな質問が出てきたり、
今回のような質問が出てきたのだろうと思います。
今回の問いよりもさらに一歩手前のところを問う次のような質問もありました。

「普段の生活でも、先生は物事を考え続けているんですか?」

みんな、そんなにふだん何も考えていないんですか。
たんに、考えているということを意識していないだけなんじゃないかなあ。
もちろん、今日は何を食べようかとか、どの番組を見ようかとか、
日々の雑事については当然いろいろと考えているでしょうが、
それ以外にも、なんで人間関係ってうまくいかないんだろうとか、
いい病院ってどういう病院のことだろうか、
(つまり、看護師が生き生きと働ける職場はどういうところだろうか)
なんていうこともちゃんと考えているのではありませんか?
なので哲学の先生に限らず、人間というのはみんな、
ふだんの生活のなかでいろいろなことを考え続けるものだと思うのです。
まあもちろん、何も考えていないっていう人もいる可能性はあるので、
勝手に人間一般の話に広げてしまってはいけませんから、
自分のことに限定してお答えするなら、

A.はい。私は、ふだんの生活でも物事を考え続けています。

というのが、2番めの質問に対する答えになるでしょう。

ふだんから考えているということを確認した上で、
ではいつもは何を考えているのかと言いますと、
もちろん皆さんと同じように、日々の雑事について考えている時間は圧倒的に長いです。
何時の電車に乗ろうかとか、今日は何を着ていこうか、なんていうことはよく考えています。
また、人間関係で問題が発生すれば、
どうやったら人間関係がうまくいくようになるんだろうと考えますし、
授業で学生が何人も突っ伏して眠っていたりしたら、
どうやったらいい授業ができるんだろう、などと考えたりもします。
これらは日々の雑事よりもちょっと一般化された問題、普遍化された問題を扱っていますね。
出発点は、自分が個人的に困っていることですが、
それをたんに自分だけの問題として考えるのではなく、
一般的、普遍的に考えているわけです。

それにしても皆さんの場合は、自分に関連する問題を少し普遍的に考えてみる、
というところでストップしてしまっているかもしれません。
それに対して、私の場合は考えることが好きですから、
さらに進んで、あまり自分に関係がないこともいろいろ考えていますし、
わけがわからないことを想像をめぐらせて考えていたりもします。
具体的にどんなことを考えているのか。
それはこのブログを読んでみてください。
現在ブログを毎日更新中ですから、
なかにはどうでもいいような話題もないわけではありません。
そういったことも含めて、日々いろいろなことを考えているわけです。
というわけで最初の質問に対する答えはこうなります。

A.このブログに書いているようなことをあれこれと考えています。


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2 コメント

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AI革命の旗手リスペクト (某技術者)
2024-10-10 03:50:24
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、トレードオフ関係の全体最適化に関わる様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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アダマンタン (特殊鋼関係)
2024-10-10 03:51:38
ノーベル物理学賞が贈られるジョン・ホップフィールド氏とジェフリー・ヒントン氏のことがスウェーデンのノーベル財団のウェブサイトで発表されていましたね。機械学習(AIテクノロジー)に関わる、深層学習に関する業績ということです。囲碁の名人戦で威力を発揮しましたが、ブラックボックス問題は複雑なものはやはり解明が難しいようです。
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