フヨウとキョウチクトウは夏の盛りの花である。フヨウは目を引く綺麗な花である。原産地は中国で、台湾、日本の沖縄、九州、四国に自生する。関東地方以南では観賞用に栽培される。高さは1~3m。寒地では冬に地上部は枯れ、春に新たな芽を出す。7~10月にかけてピンクや白で直径10~15㎝程度の花をつける。朝咲いて夕方にはしぼむ1日花で、長期間にわたって毎日次々と開花する。仲間にスイフヨウ(酔芙蓉)やアメリカフヨウなどがある。
キョウチクトウは中国原産の常緑低木で、中国名の夾竹桃を音読みにしたものが和名となっている。花は6月から残暑の頃まで長い期間咲き続ける。強健で乾燥にもよく耐えるので街路の路側帯や公園木に植栽される。キョウチクトウは有毒で、利尿作用ある成分と強心作用を含む物質を含んでおり、オートキャンプ場でバーベキューの串にキョウチクトウの枝を使ってしまったため、樹皮に多く含まれる強心成分が肉にしみ込みこれを食べて障害が発生したことがある。
フヨウ
キョウチクトウ
夕立や 青葉をつかむ むら雀 与謝 蕪村