【はじめに】
昨日、散歩で保育園の前を通ったら、抱っこ紐で胸に赤ちゃんを抱いて、自転車の後ろのチャイルドシートに幼児を乗せて、前にも空のチャイルドシートを付けた若いお母さんがやって来ました。 延長保育させていた子供を迎えに来たのです。彼女はまだ二十歳代の様でした。「たまには、御主人と二人で呑みに行きなさい」と言って、小遣いの入った封筒を渡し、ベビーシッターを派遣する様な粋(いき)な国になって欲しいものです!
今回は『少子化対策』についての最終稿です。
【ライオンと象の家族】
ライオンの家族は、血縁関係の無い雄が二、三頭と、子供達と雌達が15頭程で構成されている様です。雌達が協力して狩りをして、→→食糧を調達し、雄達は協力して敵から家族を守る様です。 ライオンの雄は生殖本能の他に、家族を守る本能も持っているのです。
ライオンの雄は日中は寝ていて、夜になると「縄張りの中に他の集団や単独行動の雄が侵入していないか?」見て回るのが仕事です。何とか侵入したいと、チャンスを伺っている雄を追い払います。年老いて元気が無くなった雄は、単独行動の雄に追い出されてしまいます。 新しく集団に受け入れられた雄は、子供を殺す事が有る様です。 (子供を殺された雌は発情するので、前の雄の子供を殺すのです。)
皆さんは、象の家族の映像を見たことが有ると思いますが、雌達とその子供達の集団です。 雄は単独か、雄の集団で生活しています。象の雌は大きくて、強いですから雌達だけで天敵に対抗出来るのです。(密猟者は別ですが。) 要するに、雌達にとって生殖以外では雄は必要の無いモノです。
【人類の家族】
現在の日本では一夫一婦制が当たり前になっていますが、イスラム教の多くの国では今でも一夫多婦制です。 大分前ですが、中国の『通い婚制』が残っている地方の話を読んだ事が有ります。 家族制は人間の本能とは無関係で、その国の/その時代に子孫をより多く残す制度が採用されて来たのだと思います。
人間の雄には家族を守ると言う本能が無く、女性が男性に守ってもらう必要性が無くなった社会(高福祉の女性活躍社会)になると、一夫一婦も一夫多婦制も存続の意味が無くなります。 社会福祉が進んだ国で、一夫一婦制を前提にした少子化対策をするのは無理です。
女性活躍社会を目指すのは民主主義の一丁目一番地です。子供を産めるのは女性だけです。幸いな事に、女性には「子供を産んで、育てたい!と言う本能が有るようですから、フランスの様に多くの女性が『仕事と育児が両立出来る社会』になれば、日本の合計特殊出生率が改善すると私は予想しています。
(余談 :高校生の妊娠) 某中小企業に出向していた時の話です。小さな居室で、設計3人・和気あいあいで仕事をしていました。2月の月曜日に出社すると、私より10歳程若い社員(T氏)が暗い顔をして、殆ど喋らなくなってしまいました。数日経っても暗い顔をしたままでした。T氏には高校3年生の自慢のお嬢さんがいて短大に進む事が決まっていました。お嬢さんが妊娠している事を知ったのですが、既に中絶が出来ない週に入っていました。
私はT氏の話を聞かせてもらいました。娘さんには短大への進学を断念させました。彼氏は既に私立大学への進学が決まっていたのですが、「就職して子供を養う」と言ったそうです。子供はT氏夫妻が養うから、進学する様に言ったそうです。
私の夢の社会 : ❶高校生が妊娠しても暖かく見守る社会になって欲しい! ❷国がベビーシッターを派遣する等して、娘さんも彼氏も進学出来る社会になって欲しい! ❸赤ちゃんポストを各都道府県に二、三ヶ所設けて欲しい! ❹子供は国家の宝物ですから、子供の支援に『慈善』と言う言葉を使わないで欲しい! ❺親が養えない子供達も、最低・高校には進学出来、大学にも進学出来る様になって欲しい!
【昔は何故結婚したのか?】
日本の合計特殊出生率は『1.4』以下ですが、現在でも結婚したカップルの合計特殊出生率は『2.0』ほど有る様です。 それで、浮薄(ふはく)な某学者先生が「多くの若者を結婚させるのが、有効な少子化対策だ!」と主張しています。 国、都道府県、市町村の一部では、AIを用いた出会いサイトを設けたりしていますが、殆ど成功していません。
江戸時代には、独身女性を年齢によって、娘盛り→→年増(としま:20歳前後)→→中年増(~28、29歳)→→大年増と言ったそうです。 結婚が国家にとって重要なら、今も昔も『娘盛り』の女性達に結婚を勧めるべきです。
「昔は大半の人が、何故結婚したのか?」、「現在の若者の一部は、何故結婚したがらないのか?」考えてみました。 私の答えは、「民主主義思想が発展して、男女が自分で結婚を考えて良い時代になった」ためだと思います。
昔は、長男が財産の大半を相続し、結婚して跡取り息子を設けるのが当たり前だと考えられていました。次男や三男は財産を殆ど貰えないで、働きに出て、自分で稼いで独立しました。(現在の様に財産を平等に分ける親は、『たわけ者』と馬鹿にされました。)
娘は結婚させないと『世間体が悪い!』と言う風潮が有りました。親達は、伝手(つて)を頼って何とかして娘全員を結婚させようと努力しました。裕福な家では、持参金付きで嫁入り先を見付けようとしました。恋愛は御法度で、嫁入り先は親が決めたのです。 大昔は、写真が有りませんでしたから、結婚式が終わって初めて、お互いに顔を見たカップルが有ったと想像します。
生涯独身の女性には、現在死語になっている下の❷の様な酷い陰口が叩かれました。離婚して実家に帰った女性は『出戻り』と軽蔑されました。
大昔から戦前までは、結婚する割合が高く、合計特殊出生率が『4.5』程も有りました。 悲しい話になりますが、三、四人子供を産んだら、その後で生まれた子供は殺した(『間引き』した)のです。時代劇には障害を持つ子供や知恵遅れの子供が登場しませんが、そんな子供達は殺された(間引かれた)のです。この習慣は、戦後の1950年頃まで残っていた様です。『間引き』は小説や映画で取り上げられる事は殆ど有りませんが、仲代 達矢が主演した映画『果たし合い』には間引きのシーンが有りました。
・・・ 独身の男女への陰口 ・・・
❶ 男性 :半人前
❷ 女性 :行かず後家、売れ残り(売れ残り女)、薹(とう)が立った女、小姑鬼千匹(小姑一人は鬼千匹に向かう)
(余談 :私の見合い話し) 私の姉の一人が、資産家で、同じ名字の男性と結婚しました。 私が入社して直ぐの頃(1970年頃)、見合い写真が送られて来て、釣書(つりしょ/つりがき)に「持参金として一億円付ける」と言う様な手紙が付いていました。 オッチョコチョイの仲人が、義理の兄の実の弟と勘違いしたのです。間違いに気が付いて、直ぐに先方から断ってきたので助かりました。
(余談 :嫁入り道具と姉の思い出) 妻と私は紀州の出身で、1974年に結婚しました。 (私は知らなかったのですが)嫁入り道具は最初に『鏡』を搬入して、受け取るとき新郎(?)が鏡持参者に御祝儀を渡す習慣が残っていました。 この時、私の一番上の姉が(遠路はるばる)何故か来てくれていたのです。そして、そっと祝儀袋を手渡してくれました。
嫁入り道具を受け取る作法が有って、姉は作法を私が知らないと思って来てくれていたのです。「幾ら入っていたのか?」と聞いたら「10万円」だと答えました。当時の私の月給は五万円ほどでした。「後日返す」と言うと、「私からの結婚祝いだから、返さなくて良い」と言ってくれました。
【現在は何故結婚しない人が増えたのか?】
戦後、段々と結婚しない男女が増えて来ました。何が原因か種々議論されています。 どのコメンテーターも言いませんが、私は「結婚しなかったら世間体が悪い」と言う考え方が無くなり、男女が自分で結婚するか?どうか?を決められる時代になって来た事が最大の原因だと思います。
「男女が出会うチャンスが少なくなったのが原因だ」と言う方がいますが、都会の会社で働いている男女は、(女性社員の数が一般に増加していますから、)昔よりもズット出会いの機会は多いいです。 私が勤務していた会社では、1995年頃・若い男女の社員達に月に一回『飲む会』を設けるのを奨励して、一人500円補助していました。然し、社内結婚は増加しませんでした。
漁村や農村には若い女性が少ないので、確かに男女が出会うチャンスは少ないと思われます。農漁村の合コンに公費を投入する事に賛成します。然し、それだけでは不十分です。女性達が時々集まってワイワイガヤガヤやれる集会場を設けたり、女性の希望に添える環境を整備すべきだと思います。
私は、「男女が協力して子育てしたら、子供は幸福だ」と考えるので、「一組でも結婚するカップルが増えたら良い」と願っています。然し、少子化を止められる程、結婚数が増加するとは考えていません。
(余談 :息子達) 私の開発チームには沢山若い人が配属され、私は教育係を兼ねて仕事をしました。社会人になってから相手を見つけるのは次第に難しくなって来ていました。 長男は女好きと言える程では有りませんでしたが、高校時代から彼女がいたので、心配しませんでした。 次男は、奥手(おくて)だったので、「大学中に好きな女性が出来たら良いが!」と願っていました。 (二人とも遠くの大学に入って、アパート暮らしをしました。)
次男が大学3年生の時に、妻と二人で様子を見に行きました。アルバイト先で知り合った可愛らしい女性を紹介してくれたので、凄く嬉しかったです。 それ以来、年に一度は彼女を連れて家に遊びにきました。卒業したら結婚するのか?と期待していたのですが、7年間も待たされました。
【少子化対策は必要か?】
私は、先進国の社会は現在・大変革時期に入っていると考えています。多くの先進国で一斉に少子化が始まりました。一方、世界全体で見ると、毎年!毎年!人口は1億人ほども増加しています。 人類の長い歴史の中で経験した事の無い現象が進んでいるのです。
私は、少子化→→人口減少の問題は、以下に述べる理由から重要な問題では無いと考えています。未婚女性が子供を産んでも暖かく見守り、国が支援する様になれば、日本の合計特殊出生率はフランスと同程度までは改善すると予想しています。
❶ 人口密度 :日本は西洋諸国と比べると山が多くて平地が少ないのに、人口密度が高いです。 日本≒347人/km2、ドイツ≒237人/km2、イギリス≒275人/km2、フランス≒122人/km2。 戦後直ぐの日本の人口は0.72億人でしたので、人口密度≒1.98人/km2だったのです。
このまま、少子化が進むと戦後直ぐの人口に近づいていくでしょうが、それでも、現在のフランスの人口密度よりは高いです。 今後、世界的には食糧の確保が難しくなってくると予想されるので、人口減少は『悪』とは言えないかも知れません。
❷ 省力機械/装置 :既に日本は高齢化社会ですから、種々の分野で省力機械/装置の開発を推進する必要が有り、需要も有ります。この面から、少子化の問題は、日本にとって『ピンチはチャンス』だと思います。
介護用の素晴らしい省力機械が開発出来たら、欧米諸国だけでなく中国にも輸出出来るでしょう! 私の経験では、省力化のアイディアを出すのは中小企業の方が得意です。日本には中小企業が多いいですから、省力機械/装置の先進国になれる可能性が有ります。
❸ 自動運転自動車 :現在・既にレベル4の自動運転自動車の実験が行われています。「2025年にレベル4の車を市販する計画だ!」と政府は二、三年前に公表しました。実現したら種々の分野で無人運転自動車が活躍する様になると予想します。タクシー、バス、トラックなどの運転手が大幅に減るでしょう!
この二、三年、電気自動車が話題になりますが、私は「当初の計画の通り自動運転自動車の開発に国は注力すべきだ!」と考えています。2020年の自動車の燃料税収は4.3兆円も有りました。急激に電気自動車が普及したら、別の財源を探す必要が有り、発電所の増設が必要になる等の問題が発生します。高齢化社会の問題解決には、自動運転自動車の普及の方が有効です。
❹ デジタル化 :昨年(2021年)に”ヤット”デジタル庁が出来ました。国と地方公共団体の事務が将来・大幅に効率化出来て、人減らしが可能になると予想します。
中国ではAIによる裁判(AIが判事役)が実施されていますが、日本でも最近(2022年5月)民事裁判の手続きをIT化する民事訴訟法改正案が成立しました。過去の膨大な裁判データをデジタル化したら、民事訴訟はAIによる裁判に出来ると思います。裁判所の判事や事務員、弁護士の数が減るでしょう!
昨日、散歩で保育園の前を通ったら、抱っこ紐で胸に赤ちゃんを抱いて、自転車の後ろのチャイルドシートに幼児を乗せて、前にも空のチャイルドシートを付けた若いお母さんがやって来ました。 延長保育させていた子供を迎えに来たのです。彼女はまだ二十歳代の様でした。「たまには、御主人と二人で呑みに行きなさい」と言って、小遣いの入った封筒を渡し、ベビーシッターを派遣する様な粋(いき)な国になって欲しいものです!
今回は『少子化対策』についての最終稿です。
【ライオンと象の家族】
ライオンの家族は、血縁関係の無い雄が二、三頭と、子供達と雌達が15頭程で構成されている様です。雌達が協力して狩りをして、→→食糧を調達し、雄達は協力して敵から家族を守る様です。 ライオンの雄は生殖本能の他に、家族を守る本能も持っているのです。
ライオンの雄は日中は寝ていて、夜になると「縄張りの中に他の集団や単独行動の雄が侵入していないか?」見て回るのが仕事です。何とか侵入したいと、チャンスを伺っている雄を追い払います。年老いて元気が無くなった雄は、単独行動の雄に追い出されてしまいます。 新しく集団に受け入れられた雄は、子供を殺す事が有る様です。 (子供を殺された雌は発情するので、前の雄の子供を殺すのです。)
皆さんは、象の家族の映像を見たことが有ると思いますが、雌達とその子供達の集団です。 雄は単独か、雄の集団で生活しています。象の雌は大きくて、強いですから雌達だけで天敵に対抗出来るのです。(密猟者は別ですが。) 要するに、雌達にとって生殖以外では雄は必要の無いモノです。
【人類の家族】
現在の日本では一夫一婦制が当たり前になっていますが、イスラム教の多くの国では今でも一夫多婦制です。 大分前ですが、中国の『通い婚制』が残っている地方の話を読んだ事が有ります。 家族制は人間の本能とは無関係で、その国の/その時代に子孫をより多く残す制度が採用されて来たのだと思います。
人間の雄には家族を守ると言う本能が無く、女性が男性に守ってもらう必要性が無くなった社会(高福祉の女性活躍社会)になると、一夫一婦も一夫多婦制も存続の意味が無くなります。 社会福祉が進んだ国で、一夫一婦制を前提にした少子化対策をするのは無理です。
女性活躍社会を目指すのは民主主義の一丁目一番地です。子供を産めるのは女性だけです。幸いな事に、女性には「子供を産んで、育てたい!と言う本能が有るようですから、フランスの様に多くの女性が『仕事と育児が両立出来る社会』になれば、日本の合計特殊出生率が改善すると私は予想しています。
(余談 :高校生の妊娠) 某中小企業に出向していた時の話です。小さな居室で、設計3人・和気あいあいで仕事をしていました。2月の月曜日に出社すると、私より10歳程若い社員(T氏)が暗い顔をして、殆ど喋らなくなってしまいました。数日経っても暗い顔をしたままでした。T氏には高校3年生の自慢のお嬢さんがいて短大に進む事が決まっていました。お嬢さんが妊娠している事を知ったのですが、既に中絶が出来ない週に入っていました。
私はT氏の話を聞かせてもらいました。娘さんには短大への進学を断念させました。彼氏は既に私立大学への進学が決まっていたのですが、「就職して子供を養う」と言ったそうです。子供はT氏夫妻が養うから、進学する様に言ったそうです。
私の夢の社会 : ❶高校生が妊娠しても暖かく見守る社会になって欲しい! ❷国がベビーシッターを派遣する等して、娘さんも彼氏も進学出来る社会になって欲しい! ❸赤ちゃんポストを各都道府県に二、三ヶ所設けて欲しい! ❹子供は国家の宝物ですから、子供の支援に『慈善』と言う言葉を使わないで欲しい! ❺親が養えない子供達も、最低・高校には進学出来、大学にも進学出来る様になって欲しい!
【昔は何故結婚したのか?】
日本の合計特殊出生率は『1.4』以下ですが、現在でも結婚したカップルの合計特殊出生率は『2.0』ほど有る様です。 それで、浮薄(ふはく)な某学者先生が「多くの若者を結婚させるのが、有効な少子化対策だ!」と主張しています。 国、都道府県、市町村の一部では、AIを用いた出会いサイトを設けたりしていますが、殆ど成功していません。
江戸時代には、独身女性を年齢によって、娘盛り→→年増(としま:20歳前後)→→中年増(~28、29歳)→→大年増と言ったそうです。 結婚が国家にとって重要なら、今も昔も『娘盛り』の女性達に結婚を勧めるべきです。
「昔は大半の人が、何故結婚したのか?」、「現在の若者の一部は、何故結婚したがらないのか?」考えてみました。 私の答えは、「民主主義思想が発展して、男女が自分で結婚を考えて良い時代になった」ためだと思います。
昔は、長男が財産の大半を相続し、結婚して跡取り息子を設けるのが当たり前だと考えられていました。次男や三男は財産を殆ど貰えないで、働きに出て、自分で稼いで独立しました。(現在の様に財産を平等に分ける親は、『たわけ者』と馬鹿にされました。)
娘は結婚させないと『世間体が悪い!』と言う風潮が有りました。親達は、伝手(つて)を頼って何とかして娘全員を結婚させようと努力しました。裕福な家では、持参金付きで嫁入り先を見付けようとしました。恋愛は御法度で、嫁入り先は親が決めたのです。 大昔は、写真が有りませんでしたから、結婚式が終わって初めて、お互いに顔を見たカップルが有ったと想像します。
生涯独身の女性には、現在死語になっている下の❷の様な酷い陰口が叩かれました。離婚して実家に帰った女性は『出戻り』と軽蔑されました。
大昔から戦前までは、結婚する割合が高く、合計特殊出生率が『4.5』程も有りました。 悲しい話になりますが、三、四人子供を産んだら、その後で生まれた子供は殺した(『間引き』した)のです。時代劇には障害を持つ子供や知恵遅れの子供が登場しませんが、そんな子供達は殺された(間引かれた)のです。この習慣は、戦後の1950年頃まで残っていた様です。『間引き』は小説や映画で取り上げられる事は殆ど有りませんが、仲代 達矢が主演した映画『果たし合い』には間引きのシーンが有りました。
・・・ 独身の男女への陰口 ・・・
❶ 男性 :半人前
❷ 女性 :行かず後家、売れ残り(売れ残り女)、薹(とう)が立った女、小姑鬼千匹(小姑一人は鬼千匹に向かう)
(余談 :私の見合い話し) 私の姉の一人が、資産家で、同じ名字の男性と結婚しました。 私が入社して直ぐの頃(1970年頃)、見合い写真が送られて来て、釣書(つりしょ/つりがき)に「持参金として一億円付ける」と言う様な手紙が付いていました。 オッチョコチョイの仲人が、義理の兄の実の弟と勘違いしたのです。間違いに気が付いて、直ぐに先方から断ってきたので助かりました。
(余談 :嫁入り道具と姉の思い出) 妻と私は紀州の出身で、1974年に結婚しました。 (私は知らなかったのですが)嫁入り道具は最初に『鏡』を搬入して、受け取るとき新郎(?)が鏡持参者に御祝儀を渡す習慣が残っていました。 この時、私の一番上の姉が(遠路はるばる)何故か来てくれていたのです。そして、そっと祝儀袋を手渡してくれました。
嫁入り道具を受け取る作法が有って、姉は作法を私が知らないと思って来てくれていたのです。「幾ら入っていたのか?」と聞いたら「10万円」だと答えました。当時の私の月給は五万円ほどでした。「後日返す」と言うと、「私からの結婚祝いだから、返さなくて良い」と言ってくれました。
【現在は何故結婚しない人が増えたのか?】
戦後、段々と結婚しない男女が増えて来ました。何が原因か種々議論されています。 どのコメンテーターも言いませんが、私は「結婚しなかったら世間体が悪い」と言う考え方が無くなり、男女が自分で結婚するか?どうか?を決められる時代になって来た事が最大の原因だと思います。
「男女が出会うチャンスが少なくなったのが原因だ」と言う方がいますが、都会の会社で働いている男女は、(女性社員の数が一般に増加していますから、)昔よりもズット出会いの機会は多いいです。 私が勤務していた会社では、1995年頃・若い男女の社員達に月に一回『飲む会』を設けるのを奨励して、一人500円補助していました。然し、社内結婚は増加しませんでした。
漁村や農村には若い女性が少ないので、確かに男女が出会うチャンスは少ないと思われます。農漁村の合コンに公費を投入する事に賛成します。然し、それだけでは不十分です。女性達が時々集まってワイワイガヤガヤやれる集会場を設けたり、女性の希望に添える環境を整備すべきだと思います。
私は、「男女が協力して子育てしたら、子供は幸福だ」と考えるので、「一組でも結婚するカップルが増えたら良い」と願っています。然し、少子化を止められる程、結婚数が増加するとは考えていません。
(余談 :息子達) 私の開発チームには沢山若い人が配属され、私は教育係を兼ねて仕事をしました。社会人になってから相手を見つけるのは次第に難しくなって来ていました。 長男は女好きと言える程では有りませんでしたが、高校時代から彼女がいたので、心配しませんでした。 次男は、奥手(おくて)だったので、「大学中に好きな女性が出来たら良いが!」と願っていました。 (二人とも遠くの大学に入って、アパート暮らしをしました。)
次男が大学3年生の時に、妻と二人で様子を見に行きました。アルバイト先で知り合った可愛らしい女性を紹介してくれたので、凄く嬉しかったです。 それ以来、年に一度は彼女を連れて家に遊びにきました。卒業したら結婚するのか?と期待していたのですが、7年間も待たされました。
【少子化対策は必要か?】
私は、先進国の社会は現在・大変革時期に入っていると考えています。多くの先進国で一斉に少子化が始まりました。一方、世界全体で見ると、毎年!毎年!人口は1億人ほども増加しています。 人類の長い歴史の中で経験した事の無い現象が進んでいるのです。
私は、少子化→→人口減少の問題は、以下に述べる理由から重要な問題では無いと考えています。未婚女性が子供を産んでも暖かく見守り、国が支援する様になれば、日本の合計特殊出生率はフランスと同程度までは改善すると予想しています。
❶ 人口密度 :日本は西洋諸国と比べると山が多くて平地が少ないのに、人口密度が高いです。 日本≒347人/km2、ドイツ≒237人/km2、イギリス≒275人/km2、フランス≒122人/km2。 戦後直ぐの日本の人口は0.72億人でしたので、人口密度≒1.98人/km2だったのです。
このまま、少子化が進むと戦後直ぐの人口に近づいていくでしょうが、それでも、現在のフランスの人口密度よりは高いです。 今後、世界的には食糧の確保が難しくなってくると予想されるので、人口減少は『悪』とは言えないかも知れません。
❷ 省力機械/装置 :既に日本は高齢化社会ですから、種々の分野で省力機械/装置の開発を推進する必要が有り、需要も有ります。この面から、少子化の問題は、日本にとって『ピンチはチャンス』だと思います。
介護用の素晴らしい省力機械が開発出来たら、欧米諸国だけでなく中国にも輸出出来るでしょう! 私の経験では、省力化のアイディアを出すのは中小企業の方が得意です。日本には中小企業が多いいですから、省力機械/装置の先進国になれる可能性が有ります。
❸ 自動運転自動車 :現在・既にレベル4の自動運転自動車の実験が行われています。「2025年にレベル4の車を市販する計画だ!」と政府は二、三年前に公表しました。実現したら種々の分野で無人運転自動車が活躍する様になると予想します。タクシー、バス、トラックなどの運転手が大幅に減るでしょう!
この二、三年、電気自動車が話題になりますが、私は「当初の計画の通り自動運転自動車の開発に国は注力すべきだ!」と考えています。2020年の自動車の燃料税収は4.3兆円も有りました。急激に電気自動車が普及したら、別の財源を探す必要が有り、発電所の増設が必要になる等の問題が発生します。高齢化社会の問題解決には、自動運転自動車の普及の方が有効です。
❹ デジタル化 :昨年(2021年)に”ヤット”デジタル庁が出来ました。国と地方公共団体の事務が将来・大幅に効率化出来て、人減らしが可能になると予想します。
中国ではAIによる裁判(AIが判事役)が実施されていますが、日本でも最近(2022年5月)民事裁判の手続きをIT化する民事訴訟法改正案が成立しました。過去の膨大な裁判データをデジタル化したら、民事訴訟はAIによる裁判に出来ると思います。裁判所の判事や事務員、弁護士の数が減るでしょう!