これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

日本の活性化❷-1 :少子化対策

2022-05-14 11:59:59 | 社会問題
【はじめに】
 私は他人の乳幼児も好きです。先日、電車に乗ったら近くの乳母車に可愛い女の子がグッスリ寝ていました。若い父親が頬っぺたを突いて起こしたら、素敵な笑顔で目を覚ましました。錠剤の様な御菓子を与えました。次の駅で降りるので赤ちゃんを起こしたのだと想像しました。父親が抱っこして下車しました。急に抱っこしたら泣き叫ぶ恐れが有りますよね!

 今回は少子化問題についての持論を書きます。

【少子化と高齢化】
 「少子化対策が必要だ!」と言われる方の考えは、「❶高齢化社会が進むと(高齢者の割合が増加すると)→→❷医療費や社会福祉費(年金や生活保護費)が増加するから→→❸子供を沢山生んでもらい→→❹労働人口を増やして→→❺医療費や社会福祉費を現役世代に負担してもらう」と言う事の様です。

 この考え方は、一見良さそうに見えますが、私は間違いだと考えています。 今日、生まれた子供が働き始めるのは20年以上先です。一方、高齢化社会は将来の問題では無く、現代の問題です。 「少子化問題と高齢化問題は切り離して、別々に議論して対策を検討すべし」と言うのが私の持論です。

【歴代政府の少子化対策】
 日本の合計特殊出生率が『2.1』以下になったのは1970年頃からです。従って、現在50歳以下の人達は年齢が下がるに従って人数が減少しています。 一方、団塊の世代(1947年~49年生まれ)の人達は現在73歳~75歳になっています。 10年ほど前から、日本の現役人口は減少し続いています。

 合計特殊出生率が『1.57』まで低下した平成元年(1989年)に、本腰で少子化対策を始めたら効果が有ったかも知れません。然し、最初の少子化対策担当大臣が誕生したのは2007年でした。その後15年しか経過していませんが、担当大臣が20人も交代しました。民主党政権時代も含めて、「少子化問題を何とかしろ!」と言う世論に押されて、やっている振りをしているだけです。

 「日本の文化/伝統、家族の有りようを壊さない少子化対策を考え出すのは至難の業だ!」と頭脳明晰な官僚達が考えて、ノラリクラリとやってきたのだと思います。少子化対策の成功国と言われているフランスの例を見ると、保守的な老人が多いい国会議員達が満足しそうな少子化対策案は無い様に思います。

(合計特殊出生率) 一人の女性が一生のうちに産む子供の数を平均化した数値です。成人(子供を産む年齢)までに死亡するケースが有るので、『2.1』以下だと人口は減少します。 2019年の日本の合計特殊出生率は『1.36』でした。

【女性活躍社会と少子化問題】
 21世紀になって日本でもヤット「女性が活躍出来る社会にしよう!」と言う考え方が普及する様になりました。 日本でも民主主義的な考え方が広まって、「男女平等」の思想が受け入れられる様になった結果だと思います。

 女性活躍社会の実現と少子化問題を「ゴッチャ混ぜ」に議論する方がおられますが、切り離して考えるべきだと思います。

(余談) 息子の嫁さんの一人は、理系の修士卒で民間企業の研究員です。女の子(孫)を設けてくれました。産後1年間は休みをもらい、孫を保育園に預けて職場復帰しました。3歳ほどになった孫を連れて帰省した時、私は室内用の玩具のテントを買ってやりました。

 テントの中に人形を置いて、孫がお母さんの役で遊び始めました。テントが保育園で、人形が自分だとして遊ぶのです。孫が仕事に行こうとすると、人形が「延長は駄目!」と言うのです。 延長保育が多くて辛かったのだと思いました。私は素知らぬふりをして見ていましたが、お母さんは辛かったでしょう! もう一人子供が欲しかった様でしたが、2回流産して、精神的に大きなショックを受けてしまいました。

 現在・孫は小学3年生で、思いやりのある、賢い子供になっています。お母さんは管理職になって頑張っています。

★ 男女共同参画社会基本法 :2009年制定
★ 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍社会推進法) :2017年布告

【伝統文化と女性活躍社会】
 女性が大学に進む割合が段々と高くなって来ました。私が大学生だった50年ほど前には理系の学部では女性は非常に少なかったです。2021年の医学部合格者(≒14,300人)の内・41%は女性でした。今後、ますます高学歴の女性が増えて来ると予想されるので、出産後に職場に復帰出来、子育しながら仕事を続けられる社会に変えて行く必要が有ります。

 フランスは少子化対策の先進国です。女性が活躍出来る施策を種々実施して、結果として少子化に歯止めが掛かったのです。 日本が同じ施策を採用しても、(女性活躍社会にはなれると予想しますが、)少子化問題の解決にはならないと考えます。 フランスでは、女性活躍社会が充実してくるに連れて→→非嫡出子の割合が高くなり→→結果として合計特殊出生率が改善したのだと考えられます。フランスでは100人子供が生まれたら、60人ほどは未婚女性が生んだ子供(非嫡出子)です。

 日本や韓国では、(多分・儒教の影響が残っている為と思いますが)未婚の女性が子供を産むと、「はしたない女だ!」と言うレッテルを貼られてしまいます。 結婚と出産についての倫理観を変える運動と平行して女性活躍社会対策をしないと、日本と韓国の合計特殊出生率は益々悪化すると予想します。

 日本は近代化/工業化が要求した『核家族化』を受け入れて、大切にしてきた『大家族』と言う伝統文化を捨てました。現在の民主主義が要求する『女性活躍社会』が充実するに連れて→→日本でも未婚女性が子供を産むケースが増加して→→女性と子供だけの家族が増えてくると予想します。 貴方がこの流れに反対していると、娘さんとの仲が悪くなって孫を抱かせてもらえなくなりますよ!

・・・ 合計特殊出生率 ・・・
★ フランス :1970年≒2.48→→90年≒1.79→→2010年≒2.01→→19年≒1.86
★ 日本   :1970年≒2.13→→90年≒1.54→→2010年≒1.39→→19年≒1.36
★ 韓国   :1970年≒4.50→→90年≒1.54→→2010年≒1.22→→19年≒0.9
出典 :社会実情データ図録『合計特殊出生率の推移(日本及び諸外国)』

・・・ 非嫡出子(婚外子)の割合 ・・・
★ フランス :1970年≒6.0%→→16年≒59.7%
★ 日本  :1970年≒0.9%→→16年≒2.3%
★ 韓国  :1970年≒?% →→16年≒1.9%
出典 :社会実情データ図録『世界各国の婚外子の割合』

(余談) 現在は非嫡出子は少ないですが、明治末期から大正の初期には非嫡出子の出生率が9%程も有りました。多分、二号さんが多かったためだと思います。

【世帯主は廃止すべき!】
 未婚女性が出産するのを温かく見守る社会を実現する為に、私は戸籍制度を廃止し、住民票制度の見直しが必要だと考えています。

 住民票には『世帯主』の欄が有りますが、「少なくとも成人になった子供は、それぞれ親とは別の住民票を作成すべきだ!」、「結婚しても夫婦別々の住民票にすべきだ!」、「夫婦別姓の希望者には、結婚しても住民票の氏名欄をそのままにすれば良い」と言うのが私の持論です。

 最近、内密出産の二例目が認められた様です。この子達の親は分かりませんから、生まれた時から一人だけの住民票になります。現在は出産届を出すと親の住民票に赤ちゃんの名前が記載されますが、内密出産の子供と同じ様に赤ちゃんだけの住民票にすべきです。行政上には支障が無いと思われます。 (日本では毎年250人ほども捨て子が有るそうで、これらの子供にも住民票が作成されています。)

 戸籍制度は明治元年(1868年)から始まりましたが、住民票制度は諸外国の真似をして戦後・1952年から始まった新しい制度です。(戸籍制度は日本のガラパゴス文化の一つで、日本と台湾以外には有りません。韓国は廃止しました。)

 現在既に住民票も戸籍謄本もデジタル化されていて、国民全員にマンナンバーが振られています。誰と誰が結婚しているのか?誰の子供か?はマンナンバーで(役所が)把握出来る様にすれば良いのです。

(余談 :マンナンバーの悪用防止) 国は保険証の代わりにマイナンバーカードを使用させようとしています。一方では、「マイナンバーを他人に知られたら危険だ(悪用される恐れが有る)」と言う記事を見掛けます。私はマイナンバーが知られても悪用されない様に工夫して欲しいです!悪用したら重刑を科す様に法律を改正すべきです!

(余談 :妻の方が高所得だった例) 夫の方が所得が多いいのが当たり前の社会が続いてきたので、戸籍の筆頭者と住民票の所帯主を男性にするのが一般的です。 然し、私の周りには妻の方が高所得者だった夫婦が結構沢山いました。

例❶ :私より一回り程年配の男性達の話ですが、二人とも女性に惚れられて結婚したそうです。奥さん達は、戦後直ぐに美容院とブティックを始め、成功して、それぞれ何軒か経営されていました。 旦那さんが結婚後給料を渡そうとしたら、「貴方の給料は当てにしていません、小遣いにして下さい」と二人とも言われたそうです。 結婚して男性の『姓』は変わりませんでしたから、多分・住民票の『世帯主』は旦那さんになっていたと類推します。

 一人は私が勤務していた会社の部長で、もう一人は中堅企業の専務でしたから、年収は1,000万円以上有ったと思われます。 「羨ましい」と思われるかも知れませんが、(奥さん達が忙しいので、)二人ともウイークデーの夕食は外食していました。

例❷ :やはり一回り程年配の同僚の男性の話ですが、学校の先生と結婚されました。男性の給料は停滞していたのに奥さんの方は着実にアップして、定年10年前には、奥さんの方が高給になっていました。

例❸ :私と同年配の社員(T氏)の奥さんは、結構大きな病院の婦長になりました。 40歳になった頃、T氏と飲んでいたら「ボーナスは少し僕の方が多いいが、月給は妻に抜かれた!」・・・数年後「ボーナスも妻の方が多いい!」と嘆いていました。 その頃、T氏の服や靴は若々しい物に変わりました。私が褒めると、「息子の”お上がり”です」と嬉しそうに言いました。

例❹ :私より二歳年上の東大工学部卒の先輩(N氏)の話です。仕事の出来る多趣味の方で、私はクラシック音楽について種々教えて頂きました。 関西では有名な女子大卒の・素敵な”いいとこのお嬢さん”と社内結婚されました。 「お嬢さん」だと思っていたら、結婚後に本屋を始めて→→成功して→→二、三店舗に増やしました。出向の嵐が吹き始めた時、N氏はサッサと退職して奥さんの手伝いを始めました。

例❺ :私の勤務していた会社で大卒の女性の採用が始まったころ、高卒の男性社員と職場結婚するケースが何件か有りました。全て女性が『姓』を変えました。

【労働人口の確保】
 少子化を食い止めて労働人口を確保すると言う考え方は間違いです。先週投稿した様に、現在世界は人口爆発が問題になっていますから、後進国から出稼ぎに来てもらえば良いのです。

 「海外から働きに来られる方に、どの程度の社会福祉を認めるか?」ジックリ・ガラス張りの議論をして法律を整備すべきです。単に安い労働者を確保すると言う考え方は止めましょう!不埒な雇い主を監視する体制を確立し、罰則を明確にしましょう!

【竹田恒泰氏の少子化対策安】
 竹田恒泰氏は、第一子に1,000万円、第二子に2,000万円、第三子に3,000万円支給する案を提案しています。

 ドッカット金を支給したら、シングルマザーでも、現在の様には苦労せずに子育てが出来る様になります。結婚して、→→夫に不満が有ったら、→→サッサと離婚するケースが増えると予想します。 未婚の女性が子供を産むケースも増加してきそうです。竹田氏の案は、フランスの少子化対策が生んだ結果と同じになりそうです。 「夫婦が協力して子供を育てる」と言う日本の伝統が変わってきそうです。

 フランスは少子化対策を進めた結果、2016年には未婚の女性が生んだ子供の割合が『59.7%』にもなりました。 竹田氏は、日本の文化や伝統を重んじる保守的な方です。 竹田氏の案を実行したら、私が『未婚女性家族』と呼んでいる家庭が大半になる事を、彼は承知しているのでしょうか?

 2020年に日本で生まれた赤ちゃんは87万人です。竹田氏の案で100万人まで増加して、一人平均1,500万円支給すると毎年15兆円も必要になります。 消費税を1%アップすると、単純計算で税収は2.6兆円増加するそうです。財源を全て消費税で賄う為には、今よりも『5.8%』アップする必要が有るのです。

(竹田案の別の問題) 子供を産んだ時点で、親にドッカット金を渡したら、金を貰って→→子供を捨てる不埒者が出て来そうに思います。 東南アジアから女性を連れて来て→→子供を三、四人産ませて→→国から支給された金の一部を女性に与えて→→帰国させ→→子供は放置すると言う様な『新しいビジネス』が出てきそうに思います。竹田案を採用すると殺伐な社会になってしまいそうです!



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