ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

山吹

2022年04月20日 06時04分21秒 | 花便り


山吹が咲いている。
自然の中では赤よりも黄色がよく目立つ。


ヤマブキというと大田道灌の故事。
雨が降ったので近くの民家に立ち寄って蓑を貸してくれと頼む。
するとそこの娘さんが蓑を出さないでヤマブキを一枝差し出した。
大田道灌は怒って帰っていった。
ところがあとで知った、それは・・・

 七重八重花は咲けども山吹の実のひとつだになきぞ悲しき

という歌を踏まえて、蓑がないことを伝えたかったということを。
そして自分の詩心のなさを深く恥じてその後歌の道に励んだ・・・という。
この話、もしかしたら民家の娘さんが特別詩心があったわけではなく、
当事、関西風なのりが、関東でも普通に流行っていたのではなかったか?・・・と勝手に想像している。
ところが太田道灌は関東の人間なのでこののりが理解できなかった。
関西だったらここは駄洒落のひとつも言い返すところ、ここで怒るのは野暮というものだ。


それともこの民家の娘さん、本当はとってもけちで蓑を貸すのが惜しくなったのかも知れない。
それで機転をきかせて、ヤマブキの花でごまかそうと思ったのだろう。
しかしたまたまヤマブキが咲いてたからいいようなものの、
もし他の季節だったらどうするつもりだったのだろう?

もし梨の花が咲いていたら?梨を一枝折って渡す。
「なし!」
これじゃ洒落にならないね。

(ついでに梨の花の写真です)


それとも瓜の季節だったら・・・
瓜を差し出された道灌
「うむ?・・・瓜? ・・・ウリ・・・売り・・・売り物?
 金を払え、ってか?」
これも洒落にならないね。

他の季節だったら・・・松の枝を渡したらどうだろう?
「うむ?・・・松?・・・まつ・・・待つ?
雨が止むのを待てってか?!」

やっぱりここは風流にいきたいもの。
山吹の季節で良かったね。

ところで最後に、白い山吹の写真です。
これも八重ではないので実ができます。
山吹は普通一つの花から実が4つできるのです。





コメント
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