8/16 言語をもっているのはシジュウガラだけじゃない
帰国してから雀と接触してから
雀は親から子にたくさんいろんなことを伝達していると感じた。
その中に私のこともあった。
私がバードテーブルを用意していることは言うのだけど
子が私を観察するほどはコンタクトさせない。
パリの雀はチーちゃん、チーちゃん チーちゃんはどこ?
と一人ごとを言っていたら
外にいたスズメたちがチーちゃんって誰だろうと言い出した。
チーちゃんは絶世の美女をおかあさんに持った可愛いスズメ子だ。
将来はおかあさんにそっくりの美女になる可愛い子だった。
おかあさんに駄目よって言われているから
私の側には来ないけど、好奇心は抑えられず、
雨戸の陰からじっとよく私を見ていた。
でも雀たちは自分たちでチーちゃんを選んで私のところに送ってきた。
その子はすごく勇敢で雀たちが尊敬していた子だった。
でも外観はあの美女スズメのおかあさんとは似ても似つかずの子だった。
でも私たちはすごく仲良くなった。
チーちゃんは私をすごく理解して
雀と私の通訳をしてくれた。
ある日、チーちゃんのお友達は誰って言ったら
オスの雀を連れてきた。
おっちゃん雀と名付けたそのお父さんは
照れながらいいよ、いいよって言いながら来た。
おっちゃん雀は子供たちの世話をよくして
子スズメと一緒にいるのをよく見かけた。
雀は夫婦で子育てをする。
フランスも日本も。
日本の雀とフランスの雀の大きな違いは
オスとメスの外観がまったく違うことだ。
すごく近くで見ていたから顔の違いがよくわかって
それぞれに名前をつけていた。
山ほど撮って母に送った写真は母がしっかり保管していてくれたのだけど
私がなくしてしまった。
懐かしいあのスズメたち。
今会ったら私に気がつく子はいるだろうか?