ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

イースターの食べ物

2005-03-23 20:02:50 | 異文化・風俗・習慣
一時イギリスでイースターの食べ物と言ったら、やっぱりホット・クロス・バンだろう。この写真はわたしのHPから転用したもの。残念ながら、今年はスペインでイースターを過ごすことにしたので、手に入らなかった。レーズンとオレンジ・レモン皮の入ったパンで、ミックスド・スパイスとシナモンで味がついている。ちょっと甘めのパンで、半分に切ってトーストし、バターをぬって、お茶と一緒にいただく。生地に十字に切り込みを入れて焼くという方法もあるようだが、最近スーパーで見られるのは、写真のように白いリボン状のアイシングのようなもので十字模様をつけたものばかりだ。キリストが十字架にかかったことを記念して、これをイースターに食べるわけである。もっとも、このパンはキリスト教渡来前よりイギリスに存在したそうだ。

グッド・フライデーに焼いたパンには特殊な力が宿っていると信じられていたそうである。興味のある方はぜひHPをご覧いただきたい。この記事を書いたのは今から7年ほど前になると思うが、今ではホットクロスバンは1年中スーパーに並ぶようになった。やっぱりわたしのようなファンたちが1年に1週間ほどしか食べられないのは残念とスーパーに訴えかけたのだろう。イギリスに帰るたびに食べられるようになったのはたいへんうれしい。

このほか、イギリスでイースターの食べ物と言うと、シムネルケーキがあげられる。これはイギリス人お気に入りのどっしりとしたフルーツケーキで、黄色い卵の形をしたマジパンの飾りが上にたくさんついたなかなかかわいいケーキである。

イースターエッグ

2005-03-23 19:33:02 | 異文化・風俗・習慣
イギリスでイースターエッグというと、最近はチョコレートのものが圧倒的に多い。一番多いのは、大きな卵型で、中が空洞になっており、そこにいろいろな種類の小さなチョコレートが入っているというもの。最近はイースターというとチョコレートのやりとりをする時期ということになってしまっていて、まるで日本のバレンタインデーのようである。うさぎ型のチョコレートもよく見られる。

スペインでも、この時期になると、色とりどりの固ゆで卵がスーパーの店頭に並ぶ。イースターの2週間くらい前から並んでいるので、食用ではなく、飾り用なのだろう。イギリスでも、イースターサンデーの朝食に色つきの固ゆで卵(天然染料を使ったものだそうです。ご安心を)を食べる習慣があるそうだが(わたしは実行している人を知らないけど)、ほとんどが飾りだと思う。一度、飾り用のイースターエッグを作るのに付き合ったことがあるが、中身は抜くようである。これがなかなか難しい。生卵に小さな穴を針で開け、ストローを入れて、中身を吹いて抜き出すのだが、下手をすると、生卵を吸い込んでしまう。こうして、中身を抜いた卵に染料で色をつける。絵を書いてもいいが、水に溶いた染料の中に卵を静かに落として、できた模様を楽しんだりする。

イースターに卵を交換するイギリスの習慣はサクソン民族の信仰から来ているという。が、イタリアなどでもイースターに固ゆで卵を食べる習慣があるようだし、サクソン民族に限ったものでもないようだ。もっとも、スペイン人は普段からゆで卵が大好きである。縦割りに半分にしたゆで卵を円状に並べるための皿(6~8個の卵型のくぼみがある)なども売られているくらいで、ちょっとしたパーティーやおつまみにゆで卵を食べることが多い。近所のイギリス人に言わせると、イギリスと比べてスペインの卵はとてもおいしいのだそうだ(わたしは特になんとも思わないけど)。