先週1週間は午後になると雨が降り、気温も13度程度と寒い日が続いたが(お向かいのヘルムートが去った後、息子のミヒャエルとその友達夫婦・マーティンとスージーがドイツから遊びに来ていたときだった)、例年通り(と言ってもここ2年間クリスマスはイギリスだったのでわからないが)、クリスマスの日から天気が一転、暖かな晴天となった。今日も最高気温17度と暖か。週末には最高気温は19度まで上がるらしい。
クリスマスイブはジムとヴァルが経営する近くのバーでのクリスマスイブパーティーに出かける。集まったのは20人程度で、ほとんどがジムとヴァルの友人ばかり。こじんまりと親密な感じで、友達の家でのパーティーという雰囲気だった。食事はポークパイ・ソーセージロール・カクテルソーセージ・ジャケットポテトとチリコンカルネにコールスローサラダなど、典型的なイギリスの立食パーティーメニューだったが、ほとんどがヴァルの手作りでとてもおいしかった。ちなみに会費は15ユーロ(約2,300円)で、ドリンクは別。
クリスマス当日は、かねてから予約してあったイギリス人の経営するレストランで典型的なイギリスのクリスマスディナーをいただく。今年は、夫の弟一家が総出でスペインにやってきた。スペインに住むお舅さんが今年の夏に51年間連れ添った奥さんを亡くしたばかりで、心配してクリスマスを一緒に過ごすために家族全員でやってきたというわけだ。クリスマスはイギリスではもっとも自殺の多いときらしい。特に、身内を亡くした場合、一番こたえるのが、家族が集まって楽しいときを過ごすクリスマスの時期というわけだ。わたしたちを含めて総勢8人のグループとなった。
食事は3コースからなり、それぞれ選択の余地があったのだが、1年に1度の縁起物(?)だし、伝統の七面鳥のローストとクリスマスプディングのデザートを選んだ。わたしは本当はこのこってりどっしりしたクリスマスプディングが好きではない。子供の頃のおせち料理と同じで、1年に1度で結構という代物である(今では味覚が大人になったので、好きなおせち料理も増えてきたけど)。
不思議なのはクリスマスプディングのソース。伝統のブランデーソース付きなのだが、このソースが実に不思議な味がする。外見は白いとろりとしたソースに茶色のぶつぶつが入っているのだが、なにかデザートにあるまじき味が混じっている感じだ。しきりにこれは何の味かと考えていると、夫の弟が「このブランデーソース、マッシュルームスープの味がする」とこぼした。それでやっと謎が解けた。しかし、マッシュルームスープをベースにデザート用のブランデーソースを作るという発想が理解できない。
2時間かけての食事が終わり、夕方から余興が始まる。女性歌手がまずはクリスマスソングから歌い始めた。実はこの歌手、牧師さんの奥さんで、この夏夫の弟のお姑さんが亡くなったときに、葬式で歌を歌ったのがこの女性だったそうだ。ミキシングの機械を操作しているのがそのご主人で、葬式を執り行った牧師さんである。せっかくやもめになったばかりのフレッドを慰めようとにぎやかなクリスマスディナーになったのに、また悲しい思い出が蘇ってきてしまったりしないかと心配になった。
この女性歌手、歌はうまいのだが、レパートリーの狭さが問題だ。ポーグスの「フェアリーテール・イン・ニューヨーク」のリクエストがあって、カラオケの画面を見ながら歌い始めたが、この歌をまったく知らなかったらしい(今ではクリスマスソングの定番なのに)。画面に現れた粗暴な言葉に驚いていた。牧師さんの奥さんにはちょっと刺激が強かったかもしれない。
素人のカラオケ歌手などに、それで食べていけるほどうまくはないぞという冗談で、イギリスではよく"Don't give up your day job"という言い回しが使われる。この女性歌手の場合、文字通り昼間の仕事(=葬式歌手)のほうが本職なのである。人に聞かせるようなしっとりした歌はうまく歌いこなせるのだが、パーティームードを盛り上げて、みんなが一緒に歌ったり踊ったりしたくなるような歌はあまり知らないらしい。夜の仕事で成功するためには、もう少し研究と練習が必要だ。
クリスマスイブはジムとヴァルが経営する近くのバーでのクリスマスイブパーティーに出かける。集まったのは20人程度で、ほとんどがジムとヴァルの友人ばかり。こじんまりと親密な感じで、友達の家でのパーティーという雰囲気だった。食事はポークパイ・ソーセージロール・カクテルソーセージ・ジャケットポテトとチリコンカルネにコールスローサラダなど、典型的なイギリスの立食パーティーメニューだったが、ほとんどがヴァルの手作りでとてもおいしかった。ちなみに会費は15ユーロ(約2,300円)で、ドリンクは別。
クリスマス当日は、かねてから予約してあったイギリス人の経営するレストランで典型的なイギリスのクリスマスディナーをいただく。今年は、夫の弟一家が総出でスペインにやってきた。スペインに住むお舅さんが今年の夏に51年間連れ添った奥さんを亡くしたばかりで、心配してクリスマスを一緒に過ごすために家族全員でやってきたというわけだ。クリスマスはイギリスではもっとも自殺の多いときらしい。特に、身内を亡くした場合、一番こたえるのが、家族が集まって楽しいときを過ごすクリスマスの時期というわけだ。わたしたちを含めて総勢8人のグループとなった。
食事は3コースからなり、それぞれ選択の余地があったのだが、1年に1度の縁起物(?)だし、伝統の七面鳥のローストとクリスマスプディングのデザートを選んだ。わたしは本当はこのこってりどっしりしたクリスマスプディングが好きではない。子供の頃のおせち料理と同じで、1年に1度で結構という代物である(今では味覚が大人になったので、好きなおせち料理も増えてきたけど)。
不思議なのはクリスマスプディングのソース。伝統のブランデーソース付きなのだが、このソースが実に不思議な味がする。外見は白いとろりとしたソースに茶色のぶつぶつが入っているのだが、なにかデザートにあるまじき味が混じっている感じだ。しきりにこれは何の味かと考えていると、夫の弟が「このブランデーソース、マッシュルームスープの味がする」とこぼした。それでやっと謎が解けた。しかし、マッシュルームスープをベースにデザート用のブランデーソースを作るという発想が理解できない。
2時間かけての食事が終わり、夕方から余興が始まる。女性歌手がまずはクリスマスソングから歌い始めた。実はこの歌手、牧師さんの奥さんで、この夏夫の弟のお姑さんが亡くなったときに、葬式で歌を歌ったのがこの女性だったそうだ。ミキシングの機械を操作しているのがそのご主人で、葬式を執り行った牧師さんである。せっかくやもめになったばかりのフレッドを慰めようとにぎやかなクリスマスディナーになったのに、また悲しい思い出が蘇ってきてしまったりしないかと心配になった。
この女性歌手、歌はうまいのだが、レパートリーの狭さが問題だ。ポーグスの「フェアリーテール・イン・ニューヨーク」のリクエストがあって、カラオケの画面を見ながら歌い始めたが、この歌をまったく知らなかったらしい(今ではクリスマスソングの定番なのに)。画面に現れた粗暴な言葉に驚いていた。牧師さんの奥さんにはちょっと刺激が強かったかもしれない。
素人のカラオケ歌手などに、それで食べていけるほどうまくはないぞという冗談で、イギリスではよく"Don't give up your day job"という言い回しが使われる。この女性歌手の場合、文字通り昼間の仕事(=葬式歌手)のほうが本職なのである。人に聞かせるようなしっとりした歌はうまく歌いこなせるのだが、パーティームードを盛り上げて、みんなが一緒に歌ったり踊ったりしたくなるような歌はあまり知らないらしい。夜の仕事で成功するためには、もう少し研究と練習が必要だ。